バストリオが新作『Holy cow / わたしたちは一度しかない』を京都芸術センターにて上演


 今年は7月に東京・中野 水性にて新作『新しい野良犬 / ニューストリートドッグ』を上演して好評を博した今野裕一郎主宰パフォーミングアーツ・コレクティヴ「バストリオ」が、最新作『Holy cow / わたしたちは一度しかない』を11月2日(土)から4日(月・祝)にかけて京都芸術センター フリースペースにて上演。

 沖縄・高江 / 辺野古でのフィールドワークを経て制作された『わたしたちのことを知っているものはいない』(2016)の続編に位置付けられた『Holy cow / わたしたちは一度しかない』は、京都芸術センター内の環境を創作に有用なものとする共催事業「KACパートナーシップ・プログラム」に選出された作品。特定の土地での人間の営み、時間と歴史 / 文化に投光することで、全く異質に感じられる事柄と共に個々人のムーヴメントを他所へとリフレクトする試みとなっています。

 なお、当初出演が予定されていた本藤美咲は、体調不良のため降板しています。

目の前に土地があった。誰のものでもない土地だった。牛がそこにいた、牛はどこにでもいた、牛は眠っていた、牛はわたしたちのことを救うと言った、牛は死んだ、牛は驚いた、牛は神様だった。神様は七人いた。神様は一人だった。人間は自分が生まれた土地で自分が信じるものを見つけて生きた。信じるものは曖昧だし透明だ。牛は後ろを向いた。土地から去っていった。このことを誰かに伝えなければいけないと人間は口にした。忘れてしまわないように覚えておくためにすべて同時に現れた。人間はこの生をたった一度しか生きることが出来ない。地獄のような出来事がどこかで起こる。破壊と再生。人間はしぶとい。そしてあっけない。私たちの目の前には風景があった。また牛がいた。神様がいた。見たことがない私たちがいた。神様はまたいなくなって遠くから音楽が聴こえてきた。私たちの音楽は神様にも牛にも聴こえていた。奇跡は一度だけしか起きない。私たちはたった一度だけの出来事のことを考えることにした。眠る前に。

バストリオ「Holy cow / わたしたちは一度しかない」 (KACパートナーシップ・プログラム2024)バストリオ
Holy cow / わたしたちは一度しかない
KACパートナーシップ・プログラム2024
http://www.busstrio.com/holycow/

2024年11月2日(土)-4日(月・祝)
京都芸術センター フリースペース

| 2日(土)19:30-
| 3日(日)13:00- | 17:00-
| 4日(月・祝)13:00-

一般 予約 3,000円 / 当日 3,500円(税込)
大学生以下 予約 2,500円 / 当日 3,000円(税込)
Peatix

※ 14歳以下無料

[演出]
今野裕一郎

[出演]
橋本和加子 / 黒木麻衣 / 本藤美咲 / 中條 玲 / 坂藤加菜 / 佐藤 駿 / スカンク/SKANK

音楽: 高良真剣
音響: スカンク / SKANK
宣伝美術: 嵯峨ふみか (デザイン) / 黒木麻衣 (イラスト)
制作協力: 豊山佳美
制作: 橋本和加子、中條玲
主催・企画: バストリオ
共催: 京都芸術センター (公益財団法人京都市芸術文化協会) 「KACパートナーシップ・プログラム2024」

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バストリオ Official Site | http://busstrio.com/