文・撮影 | アグネスパーラー
| 第21回: アイスロイヤルミルクティー
つい最近、点字新聞の存在を知りました。今まで知らなかったことが不思議なくらい、でもよく考えたら存在してあたりまえな物で、いかに自分が苦労せずに文字を読み、書き、話しているか、ということを考えさせられるできごとでした。新聞の裏には点字の読みかたが説明されていて、点字そのものを見ながら試してみたけど、全く理解することができませんでした。指先だけで文字を読み取るという繊細な作業を、盲目の人たちがみんなやっているなんて。そしてそのことを想像すらしてこなかった自分の無知さに驚きと恥ずかしさでいっぱいになりました。
人間に生まれたからには“言葉”が必要で、“言葉”のことを考え出すと宇宙くらい果てしないことのような気がしてしまいます。世界中のいろいろな言葉、文字、点字、手話、記号、数字。通じない言語が多々あるけど、“言葉”があるから世界は成り立っていて、もし“言葉”がない世界だったら、人間はどんな生活をしていたんだろう。
4歳になる友達の子が書いた覚えたての文字が本当にかわいくて、しかも私の名前を書いてくれて、そのことがとても嬉しかった。文字を書けることってなんてすばらしいんだろうと思うと同時に、いかに自分が普段文字を書いていないかということも実感。書いていないからか、常に自動で変換されることに慣れてしまって、漢字だけならまだしも、“ティッシュペーパー”が書けなかったときはあまりにもショックでしばらく放心状態でした。“言葉”って使わないと忘れちゃうんだな。英語圏に留学した人が、帰国して英語を使わない生活になった途端“summer”を忘れたっていう話を聞いたときは笑ったけど、実際は笑いごとではないかもしれない。どんどん抜け落ちていくなんて悲しい。
思い出せないことと言えば、昔働いていた無国籍料理店で出していたドリンクの名前が全く出てこないのです。しかもかつて一緒に働いていたスタッフ数名に聞いてもみんな覚えていなくて、私たちどうして覚えていないんだろう。他の人にも聞いてみようと思っているけど、覚えいる人、いるかな。
ドリンク名は覚えていないけど、作り方は覚えているので今回自分なりにアレンジしてレシピにしてみました(味はロイヤルミルクティー、でも名前はそんなに単純ではなかったのです)。簡単だし見た目がオシャレなので、暑くて外出が億劫なときにお家でカフェ気分を味わってください。
[材料]
| 紅茶の茶葉 4g
| お湯 70ml
| 牛乳 150-200ml
[手順]
01 | 紅茶を分量のお湯で3分蒸らす。
02 | グラスにたっぷり氷を入れて牛乳をグラスの3分の2ほど注ぐ。
03 | 02のグラスに01で蒸らした紅茶を濾し器を使ってゆっくり注ぐ。
※ お好みでガムシロップを入れて甘さを追加してください。ガムシロップはグラニュー糖と水を同量、鍋に入れて、よく混ぜてから火にかけて砂糖が溶けたら2-3分煮詰めて出来上がり。砂糖を多めにすると甘さが強めのガムシロップになります。
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