Interview | GIRLFRIENDZ


魔法みたいな瞬間がどんどん生まれて人生が楽しくなる

 バンドメンバー募集の掲示板に集まった4人で結成された摩訶不思議バンド、GIRLFRIENDZ。ネット上で出会った音楽的嗜好もバックグラウンドも全く異なる4人だったが、化学反応はすさまじく良好。昨年12月の結成から1ヶ月という脅威のスピードで1stシングル『Tonight』が完成。各々が携えていたプロフェッショナリズムと感性が融合した同作は、1月21日(水)にリリースとなった。そして2月13日(金)には、東京・下北沢 THREEにて自主企画ライヴ「Diary」を開催予定。生き急ぐようなスピードで動き続けているが、メンバーたちからは肩の力が抜けた柔らかい雰囲気が漂い、みんな幼馴染のように仲良しである。

 GIRLFRIENDZは作曲からアレンジ、レコーディングまで全てのプロセスをバンド・メンバーの自宅で行い、デザインや映像制作も全てメンバーでこなす究極のDIYポップ・バンド。今回リリースされた『Tonight』は、THE CUREを彷彿とさせるノスタルジックなゴスっぽさを内包しながらも、久々に心が躍るような正統ポップ・ミュージックを聴いたような気分にさせてくれる。インディポップの中に、インディ・キッズのギルティ・プレジャーであるメインストリームの要素を惜しげもなく詰め込むGIRLFRIENDZの存在は、日本のミュージック・シーンにおいて稀有ではないだろうか。


 結成の経緯、1stシングル、好きな音楽などについて、初のインタビュー。Hitomi(g)、Ido Kyo(b)、Mayu Morimoto(vo)、Miguel(composer)のメンバー全員が答えてくれた。


取材・文 | 小嶋まり | 2025年12月


――まずは、結成のキーパーソンとなったMiguelさんに質問です。普段はどんなことをされていますか?

Miguel 「ゲーム会社で音楽制作をしています」

――それはまた興味深い。ネットの掲示板でバンド・メンバーを募っていたと伺いました。ネット上で募集することにしたきっかけは?
Miguel 「いろんな場所に出向いてメンバーを探そうと思っていたけど、いろんなジャンルの人を見付けるにはネットを使うのが一番手っ取り早い方法だと思ったんです。アマチュア募集の掲示板、プロフェッショナルな人を見つける掲示板、片っ端から投稿してみました」

――ネット上でランダムにメンバーを探すことに、不安を感じたりしましたか?それとも、めっちゃエキサイティングなことでしたか?
Miguel 「不安はありませんでした。なによりも、我慢強くトライし続けなきゃダメでしたね。いろんな人に会って、同じヴァイブスを持っている人を見つけなきゃいけなかったし、プロフェッショナルに音楽をやりたい人の見極めもしなきゃいけなかったです」

――ちなみに、掲示板的なのは何を利用したんですか?
Miguel 「ジモティーとか、craigslist(*)です」
* アメリカを中心に利用されているコミュニティサイト。求人、不動産、中古品の売買、イベント情報、サービス案内など、暮らしに役立つ多様なローカル情報がテキストベースで掲載されている。

――ジモティーは意外すぎる(笑)。 craigslistは海外に住んでいたときによく利用していました。何月何日にあの場所でこういう格好をしていた人を探しています、一目惚れして連絡したいと思っているんです、みたいな、ロスト・コネクションと呼ばれる人探し欄もあったりして、読んでいるとおもしろいんです……。それはさておき、イド君はバンメン募集サイトでMiguelの投稿をたまたま見かけて連絡したんですよね。それは、好奇心から?

Ido 「好奇心ですね。あえて友達ととかではなく、全く知らない人と組んだらどうなるか実験してみたくなって、組んでみました」

――ヴォーカルのMayuさんも、たまたまネットでMiguelの投稿を発見したんですか?
Mayu 「そうです。ずっとバンドはやりたかったんですが、インターネットの募集掲示板は見たことがなくて。バンドやりたいけど、自分の音楽は自分でやっているし、全然違うことをしたいと思い続けて早や10年くらい経ってしまってて。そんな中、思い立って夜中に突然登録して、数ページ見たところにMiguelの投稿があって。デモを聞いて本気で良いと思ったので、丁重なビジネス英語メールを送ったら、Miguelからも丁寧な返事がすぐに返ってきて、嬉しかったです」

――そして、イド君とMayuさん、偶然にももともとお知り合いだったそうで。
Ido 「そうなんですよ。古くからの友人で、もう15年くらい前から知っています。昔も2人で曲を作って遊んだりしていて、たまにインスタのDMでまた何かやりたいよね〜みたいな話をちょくちょくしていました。てか、ほんとMayu加入時にはかなりミラクルが起きてまして……。僕がこのバンドでヴォーカルを探していたときに家に遊びに行って、最近どうよ〜みたいな話をしていたら、Mayuから“昨日Miguelという人と掲示板で知り合って、何かやりたいねっていう流れになっていて〜”という話を聞いて、“いや、それは僕のバンドだよ”ってなって2人で大爆笑(笑)!そのままMiguelに電話をかけて、Mayuの家に呼んで3人でいろいろ話をして、翌日には即加入。それが、12月26日でしたね。翌日くらいにはすでに1曲目のレコーディングに取り掛かって、MV撮影からアー写撮影まで見事にこなし、1月21日のリリースに漕ぎ着けるというスーパー・ファインプレーを見せつけてくれました(笑)。ヴォーカルが決まらずメンバー3人は頭を抱えていたところだったので、Mayuは待望のヴォーカルだったんですよね。そんなこともあり、MiguelはMayuのことを12月26日に初めて会ったということにちなんで“Mayu is late Christmas gift”と言っています(笑)」

――多くのバンドは、コミュニティがある中での繋がりで結成しているかたちが多いと思うんだけど、みなさんはネットで出会い、バックグラウンドも音楽嗜好も各々違う中、どのように制作を進めてますか?
Ido 「今のところ、Miguelがプロデューサー的にデモを作っていて、その時点でコード進行やメロディが出来上がっている状態だから、そこから各々アレンジして特徴を出す感じでやっています。その他は、デザインやミュージック・ビデオとかは僕が担当して、アーティスト写真とかはHitomiさんが機材を持っているから撮影して、一緒に編集っていう感じで割り振りしています」

――Miguelさんが作ったデモに対して、みんなで意見を出し合ったりするんですか?
Hitomi + Ido 「いや、けっこう完成されてる(笑)」
Hitomi 「ギター・パートはデモの時点ではあまり入っていないので、レコーディング時にフレーズを考えながらアレンジしています。バッキング、アルペジオ、リードなど、ギターのレイヤーを重ねて奥行きや厚みを出すことが多いです」

――アレンジでオーガニックな音に寄せていくっていうプロセスでしょうか。
Hitomi 「そうですね」
Ido 「もともと、Miguelが掲示板にアップしていたデモを聴いてみて僕ははすごく良いと思ったし、HitomiさんもMayuもMiguelの音楽を聴いて、この人と一緒に音楽をやりたいって思っているから、そもそも僕たちがMiguelの曲のファンみたいなところから始まっていると思う」

――なるほど。人を惹きつける音楽。Miguelさん、音楽を作る根源になったと思うんですが、どんな音楽を聴いて育ちましたか?

Miguel 「小さい頃は、ポップとかロックですね。SUM 41とか(笑)。 あと、オルタナも。でもギターが好きだったからインディロックを聴くようになって、それが今作っている音楽のスタイルに影響していると思います」

――GIRLFRIENDZはMiguelというプロデューサーが軸となるバンド・スタイルで成立していると思いますが、それについて良い点はありますか?
Mayu 「個人的には、これまでソロで内省的な音楽を作っていたから、Miguelのゲーム音楽クリエイションで磨かれたであろう、写実的かつ茶目っ気やアイロニックなところのある世界観が魅力だと思います。シネマティックというか、登場人物がちゃんと存在していて、だからこそ感情移入できるところ。あとは、プロ視点のMiguelが作るめちゃめちゃキャッチーなメロディに歌を乗せられるのがとっても気持ち良いです。自分で作ると自意識が邪魔をして、かっこつけてわざとキャッチーさを省いたりしちゃうので」
Ido 「Mayuが言うように、自認する自分のイメージから離れられないっていうのはすごくあります。僕もソロをなんだかんだ15年くらいダラダラやっていたので、変な自意識が邪魔しちゃっていました。海外でUberに乗ったときに流れるようなグローバル・ヒットみたいな音楽も大好きだったから、そんなギルティ・プレジャーを自分たちの音楽として表現してくれるMiguelは本当にすごいです。語弊があったら申し訳ないし、本当に個人的な視点ですが、インディ的なものとかローファイ的に抽象的なものってわりと作りやすい気が僕はしていて……。荒くしたら何かかたちになるじゃないですか。ローファイの難しさもわかるから、それを軽率に扱うつもりは一切ないです。ただ、逆にギルティ・プレジャーを感じられるほどのメインストリームな音楽をしっかりクールなかたちで作り切るって本当に難しいと思うんですよね。わかりやすいメロディ、みんなが知っている言葉を使ってそこに共感できるメッセージを持たせる。それをやり切れる人がMiguelです。僕たち3人はそもそも彼のデモを掲示板で聴いて集まったメンバーなので、Miguelの作る音楽が大好きなんですよ。だから“新しいデモができたよ”って言われたら毎回大盛り上がりですね(笑)」

――年齢も近いですよね?みんな18歳くらい(笑)?GIRLFRIENDZのインスタ投稿など拝見したんですが、みなさんとても仲良しですよね。
Ido 「ちゃうちゃう(笑)。 みんな、30過ぎたいい大人ですよ〜」
Mayu 「ほんと、仲良しですね(笑)。タスクとかなくても家に集まって、音楽聴いたり、踊ったり、各々作業したり、変なノリで謎なコンテンツ動画を撮ったり。楽しすぎて気付いたら7:00AMになっていたり(笑)。Miguel以外は日本人なのに、全員英語で話すのもあってギャグとかも謎なノリがあって。毎日変な夢を見ているみたいに楽しいです(笑)。Miguelも私もオーストラリアに住んでいたので、特有のギャグとかも通じるし。あと私はずっと女子校だったので、この不思議なボーイズに囲まれた状況が変でとにかくおもしろいです。そして、あまりに突然に出会った集団すぎて、お互いに何の先入観もないことが心地良くて。これまでになく自分らしさが炸裂できていて、ハッピーです」

――Miguelはスペイン出身で、オーストラリアから日本へ引っ越してきたんですよね。日本の音楽シーンに対して、どう思いますか?
Miguel 「明らかに違いを感じました。日本の文化に根付いたJ-ROCKとかJ-POPが存在していて、いろんなスタイルがあると感じました」

――メンバーそれぞれ全く違うバックグラウンドや個性が感じられるバンドですが、みなさん、どんな音楽が好きですか。
Hitomi 「僕はけっこう極端で、メタルやジャズ / フュージョンです」

――テクニカルなところに重きがあるジャンルですね。
Hitomi 「そうですね。20歳くらいの頃にメタル・バンドをずっとやっていたのもあって、テクニカルな曲がずっと好きなのかもしれないですね」

――ジャズ / フュージョンになると、テクニカルにプラスしてインプロヴァイズ的な要素が必要になってくると思うんですが、スキルだけでは補えない自分の感性を試すような、次なるステップっていう感じがしますね。
Hitomi 「たしかにそうですね。メタルをやっていたときは技術をめっちゃ追求していたんですけど、最近はどちらかというと音楽性を追求するようになっています。ただ速く弾くだけじゃなく、ちゃんと意味があるテクニック、みたいなのをやりたいですね。ちゃんと聴かせる、を重視するような」

――例えばジミヘンみたいな、ねっとりしたギターが特徴的、みたいにパーソナリティが出るようなギタリストという感じでしょうか。
Hitomi 「そうですね。僕はギタリストが好きでいろんな人の曲を聴くんですけど、自分の個性を出すにはどうしたらいいんだろうって考えた結果、ジャズ / フュージョンが一番自分の個性にハマるっていうところがあると思いますね。今後リリースを控えているレコーディング中の曲では、ギターを自由に弾いたりしていて、ポップ的なこの手のジャンルだとあまりないテクいギター・ソロがあったり。今後もテクニカルなギター・ソロを入れていけたらいいなと思います。最近だと、Mrs.Green Appleとかめっちゃ流行ってるけど、実はヴォーカルの裏でギターがけっこうテクいことをしているんですよ、タッピングしたり。意味がある音を出すために、突き詰めていけたらいいですね」

――本質を音で彩る音楽、楽しみですね。イド君は、ヒップホップ寄りでバンドではないかたちで音楽をやっていますよね。昔バンドをやっていた話は聞いたことがあるけれど、なんで最近バンドをやろうと思ったんですか?
Ido 「バンドをやりたいっていう気持ちはずっとあって、2025年の夏に友達とバンドをやることになって5曲くらい曲はできたけど、なかなか進まなくて。その次にもうひとつバンドを始めるか?っていう話があったけど、話していた人にDMを送ったら消えられました(笑)。だから、このGIRLFRIENDZは2025年三度目の正直みたいな感じでした。もともと長いことバンドをやっていたし、ヒップホップも好きだけどバンドが好きだったから、もう一度やりたくて」

――イド君、ある時期からめっちゃギターにハマり始めましたよね。
Ido 「そうですね」
Hitomi 「そうだったの?! いつ頃?」
Ido 「2024年後半くらいからかな」

――バンド結成から、すぐに1stシングルのリリースを目論んでレコーディングを速攻で始めたり、かなり進行が速いですよね?
Ido 「Mayuと会ったのが12月26日で、翌日に正式決定っていう感じだったので、今のメンバーでちゃんと結成ってなったのは12月27日でしたね」

――なんと。1ヶ月前。デモのストックはたくさんあったんですか?
Miguel 「そうですね、メロディも、リリックもそれなりに出来上がっているデモはたくさん録っていました。それにみんなのアレンジを入れたりして進めるのはかなりスムーズにできました」
Hitomi 「みんなそれぞれ音楽活動をしてきた基盤があるから、何かやるってなったときに、飲み込みも行動も速いっていうのがあると思いますね」

――逆になかなか進まなくて悩んでしまうバンドも多いと思うんです。GIRLFRIENDZは、責任感のあるメンバーで成り立っているんでしょうか。Mayuさん、スピード感の早すぎるこのバンドに加入したとき、どう思いましたか?
Mayu 「本当に誇張じゃなく展開が早くて、最初の2週間くらいはジェットコースターみたいで。最初こそ一瞬びっくりしたけど、本来の自分には合っていると思います。私は、音楽に限らず楽しいことは早いほうがいいし、楽しいうちに、“え?ほんとにやっちゃう?”くらいの感じで実現したほうが魔法みたいな瞬間がどんどん生まれて人生が楽しくなるし、失敗とかしてもいいからアジャイルにどんどんやりたくて。どんどんいろんなことが決まっていくけど、みんな優先順位の付けかたが似ているから、あまり不安もないし、自分の脳内にある妄想をどんどん実現することを厭わない人たちなので楽しいですね」

――バンド結成から1ヶ月でシングルをレコーディングして、リリース日も1月21日に決めてるってすごいことだと思います。みなさんで、原動力になるような目標など掲げていますか?共通のゴール的な。
Ido 「叶うか叶わないかは置いておいてっていう感じの話ですが、アメリカの音楽や文化が好きなので、そのうちアメリカに短期間でもいいからバンドみんなで引っ越して住みたいと思っています。ツアーをたくさんしたり、いろんなソングライターとセッションしまくってやばい曲を作りまくりたいです。シンプルにこのメンバーでたくさん楽しい思い出を作りたいな〜」

――初のシングル・リリースに関して、何か目標はありますか?
Mayu 「1stシングルからは難しいかもしれないけど、海外のキッズとかアーティストにも聴いてもらいたいと思っています。海外でライヴとかもどんどんやっていきたいので、早くそういうシーンと繋がっていきたいです」

――有言実行しなくては!っていうところに自分たちを追い込んでいる感じですね。
Ido 「そうですね。最初、どれほど真剣にバンドをやりたいかっていうヴァイブス・チェックのためにMiguelとHitomiさんに会ったとき、僕はけっこうこれで勝負に出たいと思ってるけど、2人はどんな感じ?って聞いたら、2人も同じだよっていう意思表示をしてくれました。僕、あまりダラダラするのが好きじゃないので、制作とかの期日をしっかり切って、チャキチャキやっていこう!ってなりました」

――マイルストーンをしっかり立ててるバンド、珍しい(笑)!ちなみに、イド君のMBTI(性格診断)ってなんですか?
Ido 「指揮官(ENTJ)だっけな」

――指揮官。日本では割合がかなり少ないっぽいですね。
Hitomi 「僕も指揮官(笑)」

――すごい(笑)。たしかに2人ともしっかり仕切れる感じがしますね。でも2人ともジャンルの違う指揮官っぽいから良きハーモニーになっていそう。MBTIにどれほどの信憑性があるかは別にして。
Miguel 「僕は、ENFP(広報運動家)でした」
Mayu 「私はENFJ(主人公)でした」
Hitomi 「僕はでも、周りにあまりリーダーシップを発揮する人がいないから、仕方なく引っ張らなきゃ、みたいなのが多くて。それでたぶんこういう性格になっちゃいましたね。自分がやらなきゃいけないっていう。自分から仕切りたいっていうわけではないです」
Ido 「実際あれよね、僕たちがちょっと効率厨みたいな感じで。僕らがパッパッてやりたいっていうのがあるし、Miguelもかなり効率的に動くタイプだから。そんでもって、新しく入ったMayuがなんだかんだ一番チャキチャキしてるかもです(笑)。 僕らDiscordで普段やり取りをしてるんですが、誰がオンラインになっているか見えるんですよ。だいたいいつもMayuがオンラインになっているし、誰よりもレスポンスが早いです(笑)」

――イド君は私の知る限り、あんまりパキパキしてるところを見せないですよね。気付かぬ間に、人をうまい具合に巻き込んでいるっていうか(笑)。
Ido 「奥さんにもそれ、言われたことがある。気付かぬうちに“あれ?結婚してる!”(笑)。てか、内在的にパキパキしている感じですね。その人に合わせたいっていう感じです。のんびりいきたい人にはのんびりやるし。でも、このメンバーは素早く動くのがみんなのナチュラルな感じなんで、タスクをチェイスするのをみんなエンジョイしてます(笑)」
Hitomi 「バンドってたしかに、カリスマ性のあるリーダーがいる場合が多いかもしれないけど、そういう人って無理やり自分の意見を押し通そうとするから結局バンド内で不和が生じて解散になったりする可能性があるし、協調性が大事ですよね。リーダーシップと協調性は別物であって、引っ張るから協調性がなくても問題ないっていうわけではないですよね。人間性はとても大事だと思います。周りがやりたくなるように仕向ける、っていうのが大切ですよね」

――まさに、北風と太陽ですよね。太陽の温もりで上着を脱がせるという。ところで、ゴスっぽさ溢れるアー写が気になったんですけど、コンセプトを教えていただけますか?
Ido 「僕らのコンセプトが“ゴス、NETFLIX、海外のUberのラジオ、ギルティ・プレジャー”っていう感じなんで、それをヴィジュアル化してみたらああなりました!」

――「Tonight」を聴いたときに、THE CARDIGANSとかSIXPENCE NONE THE RICHER的な90年代後半っぽさやフレンチポップを纏ったインディポップを感じたんですが、ポップ・ミュージックを作ろうと思ったのはなぜですか?
Miguel 「ちょっとロックで、レトロっぽいテイストが入ったインディポップを作ってみようと思いました。今の時代に存在するメメント的に。僕が好きなものをミックスしてみようと思いました。実際曲を作っているとき、すごく心地良かったです」

――ちょっとメインストリームを意識したりしましたか?プロデューサー的な視点で。
Miguel 「そうですね。ニッチになりすぎる音楽はちょっと避けたいとは思っていました。トレンドにがっつり乗っている感じではなく、僕らの考えるオーディエンスが好んで聴いてくれる温度感で作ったと思います」

――Miguelさんは、お仕事でゲーム音楽を制作されているわけですが、Miguelさんの考えるゲーム音楽とポップミュージックの、一番の違いは何ですか?
Miguel 「ゲーム音楽は、ナラティヴも尺もあって、ディレクターの指示に従わなければいけないという点がありますよね。制作のプロセス的に音楽は最後に付けるんだけど、メイン・フォーカスとなるストーリーと登場人物の周りを固めていく感じです。僕がバンドで作る音楽は、自由度が高い上にテーマも自ら選べるっていうところがいいですね」
Hitomi 「Miguelは普段、仕事でも音楽を作っているから、作曲の幅がすごく広くて。どんな曲でもヴァリエーションがあるし、柔軟性もすごくあると思います」

――みなさん、2025年末はがっつり制作だったと思いますが、2025年に一番よく聴いた曲を教えてください。
Hitomi 「SHAUNの“Way Back Home”。これめちゃくちゃ好きです。メロディもいいし、ヴォーカルの、適度に気が抜けているのと、緊張感のある感じのバランスがすごく良くて。曲の展開も含めて、今までの人生で聴いた中で一番好きかもしれないです」

Ido 「なんかね、Hitomiさんってほんと、海外のUberで流れるみたいな曲を選ぶんですよ……。僕、Hitomiさんの選曲めちゃ好きで。このバンドもインディポップが土台だけど、そういうヴァイブスのある曲にしていきたいですしね」
Miguel 「僕はTHE 1975の“Robbers”です」

Hitomi 「カラオケで歌ってたやつだ」
Miguel 「Yes. THE 1975、好きなんです」

――THE 1975から影響を受けましたか?
Miguel 「影響されました。Matty Healyの作詞とか。口語っぽさとかスラングの使いかたが独特で、言語以上の何かを伝えている感じとか」
Ido 「彼が最初のバンドのコンセプトとしてシェアしてくれたプレイリストにはTHE 1975、NIGHTLY、CHVRCHESらへんが入っていて、えーやんてなりました。言いかたが難しいですけど、小難しいこととかインディ的なことをやるのはちょい飽きていたので、ちょうど良かったです(笑)。まあそういうことがしたくなったらまた何か違うバンドとかやればいいですしね。このバンドではギルティ・プレジャーを突き詰めます(笑)。MiguelとHitomiさんからは影響を受けまくってますね。会うまではkurtainsの『florence fields』っていうアルバムを一番聴いていたけど、2人に出会ってから一番よく聞くのはLANYとかになりました(笑)。“Good Girls”っていう曲が大好きです」

Mayu 「私は新しい音楽も好きだけど、2025年はレコードをゲットしてめっちゃ聴いていたPrinceの『Lovesexy』っていうアルバムですね。今聴いても未来っぽくて、1曲目から最後までノンストップで好きです。Princeはレジェンドだけど、意味不明でインディなところがあるので大好きです」

――みなさん、ありがとうございました。それでは、最後に2026年、どんな年にしたいかお願いします。
Hitomi 「バンドを通してたくさんのかたと思い出を作っていきたいです」
Mayu 「バンドだけではなく、いろんなミュージシャンや音楽好きなかたたちとたくさん出会って楽しいことをしていきたいです」
Ido 「このメンバーで楽しい時間をいっぱい過ごしたいです!」
Miguel 「バンドが成長してかたちになっていく中で、その道のりの一歩一歩をみんなで楽しみながら、この新しいファミリーとして素晴らしい思い出を作っていきたい」

GIRLFRIENDZ 'Tonight'■ 2026年1月21日(水)発売
GIRLFRIENDZ
『Tonight』

https://linkco.re/ZpQyMYT3

"Diary" By GIRLFRIENDZ"Diary" By GIRLFRIENDZ

2026年2月13日(金)
東京 下北沢 THREE

開場 18:30 / 開演 19:00
前売 3,000円 / 当日 3,500円(税込 / 別途ドリンク代)

出演
Emma Aibara / GIRLFRIENDZ / Yüksen Buyers House