二艘木洋行が個展「ボーイ・ミーツ・発達障害・それぞれの」を大阪 JITSUZAISEIで開催 菅 弘志、田窪直樹、内田ユッキを迎えたイベントも


 「East Asia Culture City 2019《3^x = ∞ ound Town》」(韓国・仁川アートプラットフォーム, 2019)、「ダッグアウトへおかえり」(東京・目白 TALION GALLERY, 2020)などのエキシビションを開催してきた現代美術作家・二艘木洋行(にそうぎ ひろゆき)が、今年4月にアーティスト・MINAMI MIYAJIMAが大阪にオープンしたアート・スペース「JITSUZAISEI(実在性)」にて個展「ボーイ・ミーツ・発達障害・それぞれの」を開催。

 大阪での初個展となる同展には、二艘木のこれまでに制作したドローイング作品を一挙出展。6月26日(土)17:00からは菅 弘志(イラストレーター)、田窪直樹(Pulp / POL)、内田ユッキ(アート・ギャラリー「opaltimes」代表 / ペインター)の3名を迎えての「ライブドローイング & トークショー」も実施。YouTubeでの配信も予定されています。

私が高校に入学して間もない時に校内の図書館で、たまたま手に取った美術手帖に、二艘木さんの作品紹介がありました。その時、二艘木さんの作品が私にとって斬新だったことと空間ごと彼自身というアートに染めてしまうその表現に感銘しました(後に、インスタレーションという手法があることを知るわけですが)。それからずっと「二艘木洋行」というキーワードを調べ続けることになるのです。記事を読んだり、とにかく彼が気になりすぎて夢中になって貪り調べていました。私は大阪在住なのですが、二艘木さんの生の作品を目掛けて新宿に行ったり、京都の個展にも足を運びました。ライブドローイングにも飽くことなくずっと張り付いて観ていました。ギャラリーJITSUZAISEIが完成後、住所を3ヶ月間非公開にするという攻めたオープンをしました。この仕掛けの期間にはどうしても私の好きな作家さん達に出演してもらいたくて、二艘木さんにオファーし承諾を得られたその瞬間は本当に舞い上がりました。まだまだ鮮明な記憶を引きずっています。なぜ二艘木さんをフィーチャーできたのか?を改めて再考すると、JITSUZAISEIの仕組みや、WEBサイトのダンジョンをよく探すと宝探しのような、迷宮ゲームかのような地図というアイテムを発見できるちょっとした遊び心がある。そんなところを気に入ってもらえたんだと思います。作家さんにプラス要素は無いかもしれないのに……感謝しています。それは二艘木さんの作品自体にも言えるだろうことで、素直に自由な線で描かれたドローイングと、くっきりとしたデジタルでのテクスチャを取り入れたハイブリッドな画面構成。それは個人的に遊び心が満載だなぁと感嘆しています。とにかく二艘木さんの作品は素直で自由なんです。二艘木さんの様に。日常のふとした幸せや遊び心を大切にされている人間味ありのまま溢れる二艘木さんのアートを是非是非、生体感していただきたいです。

二艘木洋行さんの好きなものを尋ねてみたところ、
「食全般、食べること作ること、お店に行くこと1人で食べに行ったり飲みに行ったりすること。
いろいろなお店の空間や居心地。場所。音楽聴くこと、作ること。カラオケやカラオケスナック。いろんな土地の銭湯に行くこと。銭湯上がりに飲みに行くこと。知り合いが展示してるギャラリーや展覧会を見に行こと。面白い展示を自分で企画すること。漫画、映画、アニメ、ゲーム、インターネット見ること」(一部抜粋)
と答えてくださった。好きな物へのこだわりと尊重を強く感じられた。また、総じて文化が好きであり、その影響が素直に作品に投影されているようにも見受けられる。

――MINAMI MIYAJIMA(JITSUZAISEI)

二艘木洋行
ボーイ・ミーツ・発達障害・それぞれの
https://www.jitsuzaisei.com/nisougihiroyukiexhibition

2021年6月1日(火)-30日(水)
大阪 今里 JITSUZAISEI
14:00-19:00 | 火曜休廊

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二艘木洋行 Twitter | https://twitter.com/nisougi/