東京・下北沢 CLUB Queで12月21日(土)、22日(日)に開催する2デイズのソロ・コンサートと、2020年1月4日(土)に神奈川・藤沢 江ノ島 Curry Diner OPPA-LAでの開催が決定しているサニーデイ・サービスのワンマン・ライヴがソールドアウトとなっている曽我部恵一が、昨年12月にデジタル・オンリーで発表した目下最新アルバム『There is no place like Tokyo today!』のヴァイナル・エディション(ROSE-238X 2,800円 + 税)を限定プレスで12月25日(水)に発売。
今回が初のフィジカル・リリースとなる『There is no place like Tokyo today!』は、フル・ラップ・アルバムとして話題を呼んだ『ヘブン』の発売からわずか2週間のインターヴァルでリリースされ、『ヘブン』の“姉妹作”に位置付けられた作品。
なお曽我部は、自身が主宰するレーベル「ROSE RECORDS」の発足以降15年間に発表した音源のみで構成するベスト・アルバム『The Best Of Keiichi Sokabe -The Rose Years 2004-2019-』を12月11日(水)より配信開始。12月25日(水)には同作のCDおよび完全限定生産ヴァイナル2LPも発売されます。
[曽我部恵一による全曲解説テキスト(リリース当時のもの)]
アルバム『ヘブン』を作り終えた後にあたらしい曲ができた。寝ぼけたアタマで空港へ向けて環七を走る車に乗っていた時だった。スマホに詩をメモった。幽玄な詩世界だったので「ヘブン」と名付けた。するとそのまわりに幾つかの歌が生まれ出た。作品集のようなものができあがりつつあった。『ヘブン』に取り掛かる前に作っていた曲「暴動」を、そこに加えた。この曲は政府の政策に反対するデモにでかけて行った日に書いた。サニーデイ田中貴が最高のベースを入れてくれた。今年<横須賀アイドルカーニバル>というイベントに呼ばれ歌った時に見たアイドルたちとそのファン(ヲタ?)のエモさにやられて作ったのが「心でサウスマリンドライヴ」。深夜車を停めてコンビニでコーヒーなんかを買う。そんな時に感じることを「There is no place like Tokyo today!」で歌った。徒然なるままに。この曲に限らず、すべての歌は「徒然なるままに」だった。ぼくらは皆自分だけの世界を生きている。その中でも時折(ずっと?)聴こえる There is no place like Tokyo today... という耳鳴りのようなもの。真夜中の甘美な時間。苦いスイーツをほおばる時間。異常気象と陽気な性。bitter sweets for midnight life。
自分の生まれ年である 1971年製のストラトキャスターを買った。良い音で、それを弾くのが楽しくて、たくさんギターを弾いた。「真珠」のソロも気に入っている。ハモンドもきれいだ。まだメロディがはっきり出来上がる前のヴォーカル・テイク。どこかまじめな、堕落しきれないぼくらだから、この曲を最後に入れよう。後悔や懺悔や愛や思い出をゴミ箱に入れようという歌「ビデオテープ」。そうすれば青空のように、なれるかな。「チャイ」は近所にある小さなレストラン、そこの世界一美味しい(間違いない)チャイを思い出して作った。陽水さんが、出てきます。これで全部かな。カーティス・メイフィールドに捧ぐ。
――2018年12月20日 曽我部恵一
■ 2019年12月25日(水)発売
曽我部恵一
『There is no place like Tokyo today!』
Vinyl ROSE-238X 2,800円 + 税
[収録曲]
01. There is no place like Tokyo today!
02. 暴動
03. チャイ
04. ヘブン
05. ビデオテープ
06. 心でサウスマリンドライヴ
07. bitter sweets for midnight life
08. 真珠
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