2016年にギタリスト・今野嵩朗を中心に結成され、元山ツトム(ゑでぃまぁこん)をマスタリング・エンジニアに迎えた2018年の1st EP『Minmoa』が話題となったバンド・Minmoa(ミンモア)が、1stフル・アルバム『帰郷の日』(CD PCD-25316 2,500円 + 税)を2月3日(水)にリリース。併せて収録曲「深夜の定期便」のMVが公開されています。
Minmoaは、同作より今野、沙恵子(vo, syn)、古見千桜子(dr, cho)のトリオを中心としたアンサンブルに編制を変更。録音には3名に加え、市村健太朗(fl, syn)、なかにしあずさ(key, cho)、ニシヤマサトシ(b)が参加しています。カヴァー・アートはコラージュ・アーティスト野田良範によるもの。なお、リリースに際して元山、岡村詩野(音楽評論家 | 「TURN」編集長)、柴崎祐二(音楽ディレクター | 評論家)がコメントを寄せています。
「ニッポン・フォークロア」そんな名前をつけたくなる作品だ。
ブラジルはミナスの音楽や、アパラチアン・フォークへのアプローチを感じさせつつも、どうしようもなく日本の情緒が言葉とメロディに刻まれていて胸が甘やかに締め付けられる。
あの頃の風景と、これからの生活とを繋ぐ魔法の扉のような、柔らかで穏やかだけど意志の強い歌。
リーダーのコンノくんとは「おいしいはなし」の頃からのつきあいで、その頃からちょっとヘンテコな曲を作るソングライターだなと思っていたけれど、今はこんなにも地に足のついたヒューマンなコンポーザーだ。
どの曲も素敵だけど、私は「帰郷の日」が特に好き。旋律もハーモニーもアレンジもパーフェクトです。
――岡村詩野(音楽評論家 / 「TURN」編集長)
前バンド<おいしいはなし>の頃から、リーダーの今野くんは常になにか胸中に思いを秘めたところのある人だと思っていた。
やりたいことをやりながらも、同時に本当にやりたいことを探している、そんな佇まい。
ミンモアという新しいバンドを始動させたという便りを聴いて以来、その「やりたいこと」をどのように熟成させていくのかを密かに期待していたのだけど、このアルバムはその期待に応えてくれる、というかそれ以上の成果を聴かせてくれる。
バンドという形態をもってこういう繊細なニュアンスに富んだ音楽をやること。「ひとり」で音楽をつくることが常態化してしまった今、それはかなり難しい道であると想像する。けれど、ここに結実した音楽は、いかにも軽やかで、センスフルだ。
豊かな余白が全体を包み、さまざまなコミュニケーションの色彩が織り込まれてもいる。
彼らも私も、長らくインディー・ポップに執心してきた同志であるという気持ちを再確認させる、みずみずしい「懐かしさ」。経年とともに新たに生成する、音楽の芳醇。
今、こういう音楽があってくれることが、とてもありがたい。
やりたいことを焼き付けながらも、その余白でやりたいことを更に想像させる音楽。
思えば、私はそういう健やかな野心が秘められた音楽をずっと聴いてきたし、これからも聴き続けるだろう。
――柴崎祐二(音楽ディレクター / 評論家)
待望のミンモアのフルアルバム。素晴らしいですね。抜けるようなフルートやグロッケン、巧みに構築されたコーラス。
この大きな作業をやり遂げた後のライブを早く見てみたいと思いました。きっと素敵に違いないことでしょう。
ボーカルのサエコさん、ちょっとやそっとじゃ動じない佇まいで、なにやら元々ハードコアな界隈に出入りしてたそう。
ガンガンにディストーションだった人達が作るソフトなロックってやっぱりちょっと違いますよ。
僕や僕の周りも割とそんな感じなのでまた一人仲間が増えたみたいで頼もしくもあります。
そしてお坊さんでもありサッカー選手でもあると聞いた。もう逆らえないですよ。笑
――元山ツトム(ペダルスティール奏者 / ゑでぃまぁこん)
■ 2020年2月3日(水)発売
ミンモア
『帰郷の日』
CD PCD-25316 2,500円 + 税
https://smarturl.it/minmoa_kikyoNoHi
[収録曲]
01. 誰かが私を通り抜けた
02. 帰郷の日
03. 音信
04. 深夜の定期便
05. オオカミ
06. あこがれ
07. 草原
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