Review | 三菱一号館美術館「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」


文・撮影 | SAI

 みなさま、お元気でしょうか。SAIです。今回は東京・丸の内 三菱一号館美術館で開催されている「ガブリエル・シャネル展 Manifeste de mode」について。

 日本では32年ぶりというシャネル展。シャネルと言えば、ココ・シャネルという名前ではなかったっけ……?と思い調べてみたところ、ガブリエル・シャネルは出生名で、ココは愛称。「Qui qu’a vu coco dans l’trocadéro」という曲をキャバレーでよく歌っていたので、この愛称が付けられたそうです。孤児院で育ち、歌手を目指してキャバレーでオーディションを受けていたというエピソードも、私が彼女を好きな理由のひとつ。


こちらは映画『ココ・アヴァン・シャネル』(2009, アンヌ・フォンテーヌ監督)より、オドレイ・トトゥとマリー・ジランが歌唱するヴァージョン。

 ウェブで購入できる当日のチケットは売切。平日のお昼に向かえばすんなり入れるだろう……と思って向かったところ、30分待ちの列……!9月中旬とはいえ日差しが強かったので、これから行こうと思っているかたは日傘必須です。三菱一号館美術館の建築や、隣接する丸の内ブリックスクエアのグリーンの景観が綺麗でした。

Photo ©SAI

 展示内容を特筆すべきなのですが、とにかく人・人・人がすごくて、もはや人を見ているような感じでした。人気で素敵な展覧会だとそうなりますよね……。というわけで、これまでのレビュー記事でもお気付きかもしれませんが、人混みが苦手な私は、スーッと展示内容を観終えてしまいました……。


「アイエム」のレポートと連動したこちらの動画で補完していただければ幸いです。というか、こんなチャンネルあるんだ!と感動。

 展覧会は、人の流れを見つつ移動せねばならないので、いつも壁にある言葉や、キャプションをゆっくり読み込めないのですが、今回は音声ガイドを使用してみました。言葉が自分の中に入ってきて、すごく良かったです。次に展示を観に行くときは音声ガイドを入れていこう。

 私がシャネル展を観に行こうと思った理由は、お洋服やアクセサリー、コスメが好き……というよりは、彼女の人柄が好きだからです。山口路子さんの著作『ココ・シャネルの言葉 「嫌いなこと」に忠実に生きる』(大和書房)を読んだり、映画を観たりして、私が想像していたよりもずっと辛辣で芯のある強さを持った人なのだと知りました。

 シャネルといえば……で想像するイメージは十人十色だと思いますが、私は黒のイメージ。「じんぶん堂」の記事が読みやすくて参考になります。好きな言葉のひとつは、エレガンスとは拒絶すること


Elle Teresaさんが歌うシャネルは全然カラーが違うので、それを切り口にしていろいろ考えるのもおもしろいですよね。

 最後に、椿の話を。“SAI”のロゴに椿を使用しているのは、実はシャネルが理由のひとつです。“東洋の薔薇”と呼ばれ、枯れるときは首からぽとりと落ちる花。その潔さはシャネルの言葉の鋭さにも似たものを感じて好きです。

Photo ©Yasutaka Sekido

 さて、9月後半のライヴです。9月25日(日)の東京・下北沢 SPREADは2MUCH CREW、HYPER GAL、Limited Express (has gone?)と共演。9月28日(水)はTō Yōとの2マンを渋谷 RUBY ROOMにて。9月30日(金)はPvriの企画で、あっこゴリラさん、Strip Jointと共演します。10月1日(土)は下北沢 SHELTERにてfOULとの2マン。今のところ、10月は都内でのライヴが決まっていないので、タイミングが合う時にぜひお越しくださいね。

SUPER INVITATIONSUPER INVITATION

2022年9月25日(日)
東京 下北沢 SPREAD
開場 17:30 / 開演 18:00
前売 2,800円 / 当日 3,300円(税込 / 別途ドリンク代)
| LivePocket

出演
2MUCH CREW / HYPER GAL / Limited Express (has gone?) / Ms.Machine

Tō Yō presents "羊水泳法"Tō Yō presents
羊水泳法

2022年9月28日(水)
東京 渋谷 RUBY ROOM
開場 / 開演 19:00
前売 1,500円 / 当日 2,000円(税込 / 別途ドリンク代)

Live
Ms.Machine / Tō Yō

DJ
EUREKA (Negative Cloud) / Sebun (Tō Yō)

Pvri presents Anthem Vol. 1Pvri presents
Anthem Vol. 1

2022年9月30日(金)
東京 下北沢 BASEMENTBAR
開場 / 開演 18:30
前売 2,400円(税込 / 別途ドリンク代)
| 予約

Live
あっこゴリラ / Pvri / SAI (Ms.Machine) / Strip Joint (minimal set)

DJ
1797071 (Ms.Machine, SOM4LI | Discipline) / SHIVA

Special Exhibition
藤原ヒラメ

fOUL presents 砂上の楼閣36 スマートボーイ ミーツ フィーメール パンクスfOUL presents 砂上の楼閣36
スマートボーイ ミーツ フィーメール パンクス

2022年10月1日(土)
東京 下北沢 SHELTER
開場 18:00 / 開演 18:30
前売 3,500円 Sold Out / 当日 TBA

出演
fOUL / Ms.Machine

SAISAI
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現在東京を拠点に活動するヴォーカリスト / リリシスト / ライター。

2015年にバンドMs.Machineを東京にて結成。近年では坂本龍一 / 後藤正文主催イベント「D2021」に出演。また、アメリカのメディア・コレクティヴ「8ball」やシンガポール拠点のCNA制作番組「Deciphering Japan」が日本の女性にフォーカスした回に出演するなど、ワールドワイドに活動している。2020年末にUMMMI.監督のMV『Girls don’t cry, too』、2021年には待望の1stアルバム『Ms.Machine』を発表し、「FUJI ROCK FESTIVAL ’21」“ROOKIE-A GO-GO”に選出される。

ソロでの音楽活動は2019年夏にスタート。『音楽と人』誌への掲載や、InterFMのラジオ番組「sensor」への出演など、大きな話題となっている。2021年はシングル『記憶喪失』『Sonatine』や、ex-TAWINGSのヴォーカリスト・KANAEとの楽曲『Myway Highway』をリリース。9月には、野中モモ、奥浜レイラとの“私たちのシスターフッドミュージック”についての鼎談記事が『Numéro TOKYO』に掲載された。

また、音楽活動以外にライター/インタビュアーとしての側面も持つ。ウェブマガジン「AVE | CORNER PRINTING」では音楽や映画などについての記事を連載しており、これまでにICEAGE、野中モモ、Elle Teresa、そしてSAIが特に関心を寄せるスウェーデンの男女平等社会について友人のVeraとNellaにインタビューした記事もある。