昨年はコロナ禍にフォーカスした著書『パンデミック 世界をゆるがした新型コロナウイルス』『パンデミック2 COVID-19と失われた時』(ele-king books)が話題となったスラヴォイ・ジジェク(スロヴェニア・リュブリャナ大学社会科学研究所上級研究員)。その評論集『分断された天 スラヴォイ・ジジェク社会評論集』を「ele-king books」が刊行。6月22日より販売が開始されています。
同書では、引き続きコロナ禍にも触れながら、雨傘運動、ブレグジット、中東紛争、黄色いベスト運動やバーニー・サンダース、ドナルド・トランプ、グレタ・トゥーンベリ、ジョー・バイデン、ジュリアン・アサンジ、ウラジーミル・プーチンから大好きなRAMMSTEINにまで言及。監修は岡崎 龍(イエナ大学神学部・日本学術振興会海外特別研究員)、翻訳は『パンデミック』シリーズも手がけた中林敦子が担当し、帯には『人新世の「資本論」』(2020, 集英社)がベストセラーとなった斎藤幸平が一文を寄せています。
■ 2022年6月22日(水)発売
スラヴォイ・ジジェク 著
『分断された天 スラヴォイ・ジジェク社会評論集』
岡崎 龍 監修 | 中林敦子 訳
ele-king books | 四六判 | 306頁 | 2,500円 + 税
ISBN 978-4-910511-20-7
[目次]
| 序章 | それでもこの状況は「大好」なのか
| 第一章 | サウジアラビアへのドローン攻撃は、本当にゲームチャンジャーか
| 第二章 | クルディスタンを荒廃させたのは誰か
| 第三章 | 我々の楽園にある種々の厄介
| 第四章 | アサンジとコーヒーを飲むことの危険性
| 第五章 | クーデターの解剖──民主主義と聖書とリチウムと
| 第六章 | チリ──新しいシニフィアンに向けて ニコル・バリア-アセンジョとスラヴォイ・ジジェク
| 第七章 | 左派労働党の敗北──検死の試み
| 第八章 | そうだ、ユダヤ人差別は健在だ──だが、どこで?
| 第九章 | 完全に理にかなった行為。狂った世界の
| 第十章 | イラン危機の勝者と敗者
| 第十一章 | 本当にアメリカの道徳的リーダーシップは失われたのだろうか? 合衆国が四大勢力制になりつつある現状
| 第十二章 | ほどほどに保守的な左派を求める嘆願
| 第十三章 | アマゾンが燃えている──だから何?
| 第十四章 | 同情ではなく、ラディカルな変化を
| 第十五章 | トランプ対ラムシュタイン
| 第十六章 | 恥の日だ。まったく!
| 第十七章 | 民主主義の限界
| 第十八章 | COVIDの絶望という勇気
| 第十九章 | トランプの床屋のパラドクス
| 第二十章 | トランプをその概念において亡き者にする方法
| 第二十一章 | 民主主義の再生? ジョー・バイデンじゃ無理!
| 第二十二章 | 情勢と選択
| 第二十三章 | 「グレート・リセット」? ええ、お願いします──でも、本当のやつを!
| 第二十四章 | コロナ禍のキリスト
| 第二十五章 | 最初は茶番、それから悲劇?
| 第二十六章 | トランプの最大の背信は何か
| 第二十七章 | ジュリアン・アサンジ、君に捧げる
| 第二十八章 | バイデン、プーチンの魂について語る
| 第二十九章 | 階級差別に抵抗する階級闘争
| 第三十章 | 「死ぬまで生きねば」 パンデミック下の〈生〉について、ラムシュタインから知るべきこと
| 第三十一章 | あるヨーロッパのマニフェスト
| 第三十二章 | ストップしたのは、どのゲーム?
| 第三十三章 | トンネルの先に光が見える?
| 第三十四章 | 三つの倫理的態度
| 第三十五章 | パリ・コミューンから百五十年
| 第三十六章 | なぜ私はまだ共産主義者なのか
| 監修者解説 | ジジェクの現状分析──「分断された天」と「ラディカルな選択」(岡崎 龍)
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