JACKSON kaki、Szemán Petra、toiret statusがグループ展「ZOR」を東京・西麻布 CALM & PUNK GALLERYにて開催

　テクノロジーの変化と、それに伴う認識の変化、環境の変化に結び付く作品群で知られ、ワールドワイドに活躍する3名の作家・JACKSON kaki、Szemán Petra、toiret statusが、グループ展「ZOR」を7月22日（土）から8月6日（日）にかけて東京・西麻布 CALM & PUNK GALLERYにて開催。

　JACKSON kakiのディレクションで実施される同展は、バーチャル・リアリティとHMD（ヘッドマウントディスプレイ）を代表とするその周辺のテクノロジーをどのように解釈し、表現の素材としてどう扱うことができるのかがテーマ。3DCGからインスタレーション作品まで幅広く手掛けるJACKSON kaki、自身を模したアニメ塗りキャラクターの視点からの思索的作品が印象的なハンガリー・ブダペスト出身のSzemán Petra、環境音や自身がプレイしたゲームのサンプリングなどで構成した音楽作品を「Orange Milk Records」「PLUS100 Records」等から発表しているtoiret statusの3者が、各々の解釈を落とし込んだ作品を出展します。

　また同展では、ギャラリー外でのイベントや、仮想空間での実験的な試みも予定しているとのこと。

2023年6月。Apple社から新型ヘッドマウントディスプレイ「Apple Vision Pro」が発売されることが決まりました。その製品は、ARやMR、XRなどの言葉を使わずに「空間コンピュータ」として掲げられました。私たちを取り巻く「バーチャル・リアリティー」の環境は言葉の扱い方によって変容しています。
例えば、メタバースやサイバースペース、アバター、仮想など。人によって概念や解釈が異なる捉えられ方をしています。これを私は一つの面白さだと感じています。バーチャル・リアリティーは、多くの人にとって未知との遭遇であり、私たちはその存在に対して、時には恐れたり、喜んだり、歩み寄ったり、離れたりして、距離感を探っています。
そのようなバーチャル・リアリティーと、私たちの見えない関係性について探求すべく「ZOR」というプロジェクトを立ち上げます。ZORという言葉は無線用語で「点だけを送信してください」という意味です。3DCGのデータを構築する最小の単位は「Verticle(頂点）」であり、三次元空間では目に見えない仮想の点です。その仮想の点が繋がっていくことによって、線と面が作られ、バーチャル・リアリティーは構築されています。データの集まりに、私たちは何を想像することができるでしょうか？このプロジェクトを介して、美術に捉われず、音楽や文学、演劇、デザイン、映画など、さまざまな領域における芸術が、どのようにして「バーチャル」や「メタバース」といった「言葉」を扱ったり、イメージが形成されているかを収集し、そこからバーチャルやテクノロジーと人間の関係性を広げたり、新しい可能性や解釈を民主的に構築し、未来に向けて継続的なプラットフォームとなることを目標とします。

■ ZOR
https://calmandpunk.com/exhibition/zor-by-jackson-kaki-toiret-status-szeman-petra/

2023年7月22日（土）-8月6日（日）
東京 西麻布 CALM & PUNK GALLERY
13:00-19:00
日-火休廊 | 最終日曜 開廊
入場無料

［参加作家］
JACKSON kaki / Szemán Petra / toiret status

Direction: JACKSON kaki
Co-Direction: 李静文
Planning Cooperation: 山本倫太朗