昨年はZAH来日公演の主催、グループ展「ZOR」(東京・西麻布 CALM & PUNK GALLERY)のディレクション、「EASTEAST_TOKYO 2023」でのキュレーションや、「AVYSS」、∈Y∋、「G-SHOCK」(カシオ計算機)、岩間有希、NISHIMOTO IS THE MOUTH、(sic)boy、Yuko Araki等とのコラボレーションなどで話題に事欠かない中、自身の作品も精力的に発表を続け、『Avater Performance “桃太郎”』『VR Audio Visual Performance “存在している”』 が「日テレイマジナリウム アワード2023」“メタバース部門 審査員奨励賞”を受賞して話題となったJACKSON kakiが、最新作品でのエキシビション「Remaining ambiguity」を2月16日(金)から3月17日(日)にかけて福岡・薬院 0fficeにて開催。
同展は、撮影した映像内の物体 / 空間を3Dデータ化して扱える立体映像技術「ボリュメトリックビデオ」と、昨年発売された「Meta」社製VRヘッドマウントディスプレイ『Quest 3』を用いて、身体感覚で受容する環境との境界 / 輪郭が、映像 / 写真といったメディアからの視覚情報とは異なる様相でかたち作られる状況を現出させる試み。初日の2月16日(金)には本展のプロデューサーを務めるKOI(0ffice)をモデレータに迎えてのトークショウを含んだオープニング・パーティ、3月中旬にはクロージング・パーティ(TBA)が実施されるほか、関連イベントとして2月18日(日)に開催されるPGGLVŸ主催「迂曲転換 TURN!NG」へのA/V DJセット / VJでの出演も予定されています。
新しいテクノロジーは、常に大きな組織や消費社会におけるリテラシーに基づいて、トップダウン的に啓蒙される傾向にあります。しかし、私は、全く異なる使い方によって、テクノロジーを用いた倫理の越境を試みます。それは、個人が社会と世界の見方を提示すると同時に、そのテクノロジーと、それを扱う人間との関係を更新することを試みます。特に現代社会は脳のイメージによって構築されていく「脳化」が進み、あらゆるテクノロジーと、その操作は、脳のイメージによって規定されます。そのような脳化に対抗する手段として、私は身体を用います。
「Remaining ambiguity」では、ボリュメトリックビデオによって記録された作者の身体と、作者自身がボリュメトリックビデオで撮影した都市の中のオブジェクトや、他者の身体、あるいは空間そのものをすべて一つ一つをオブジェクトとして等価に扱い、映像や写真とは異なる、新しいメディアとしての「ボリュメトリックビデオ」の倫理と可能性について取り扱います。
ボリュメトリックビデオで映し出されるイメージは、被写体として中心に見据える身体やオブジェクトと、その背後にある空間やオブジェクトが溶け合うようにメッシュ化されます。映し出される身体やオブジェクト、そして環境すべてがフラットに扱われ、高性能化したレンズやカメラによって構築された政治性を排除し、すべての輪郭や境界線を曖昧にします。そんな曖昧さを、私は愛しながら、自分の存在について模索し、作品を制作します。
――JACKSON kaki
■ JACKSON kaki
Remaining ambiguity
2024年2月16日(金)-3月17日(日)
福岡 薬院 0ffice
2/16-29: 月水金 15:00-20:00 | 土日 12:00-20:00
3/1-17: 金 15:00-20:00 | 土日 12:00-20:00
入場料 500円(税込 / 別途ドリンク代)
[Opening Party]
2024年2月16日(金)17:00-22:00
Talk Show: 20:00-21:00
Modeletor: KOI (0ffice)
[Closing Party]
2024年3月中旬
TBA
プロデュース: KOI (0ffice)
展示協力: 0ffice
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