“平成レトロ研究家”として知られ、これまでに著書『ファンシー絵みやげ大百科 忘れられたバブル時代の観光地みやげ』(2018, イースト・プレス)、『平成レトロの世界 山下メロ・コレクション』(2022, 東京キララ社)を刊行している山下メロが、新刊『ファンシー絵みやげ天国』(KENELE BOOKS)を上梓。2月14日(水)より販売が開始されています。
1980~90年代に日本各地の観光地で土産物として販売されていた漫画絵柄の子ども向け雑貨を“ファンシー絵みやげ”と名付け、過去に約6,000店の土産店調査を経て約27,000種のファンシー絵みやげを“保護”してきた山下。『ファンシー絵みやげ天国』では、『ファンシー絵みやげ大百科』では紹介しきれなかったファンシー絵みやげの“軽いノリ”と、“そこからくる可笑しさ”に着目。昭和~平成期のレトロなアイテムをオールカラーで紹介しています。編集は西村依莉(ポルカ社)、デザインは孝学 直が担当。
なお、2月12日に東京・新宿 LOFT/PLUS ONEにて開催された先行発売トーク・イベント『吉田豪 × 掟ポルシェ × 山下メロ「ファンシー」を語る!』は、2月26日(月)まで配信でのアーカイヴ視聴が可能です。
あなたはファンシー絵みやげを知っていますか。1980年代から1990年代にかけて日本中の観光地で売られていた子ども向け雑貨みやげの総称です。漫画タッチのイラストを使ったお土産品たちのことは、長らく人々の記憶から薄れかけていました。これは明確な総称が普及していなかったのが原因なのではないかと思い、“ファンシー絵みやげ”という名称を考案したのです。
10年近くかけて日本全国の観光地の土産店・売店を調査し、現在も生存個体を保護するという活動をしています。
ファンシー絵みやげについてはすでに拙著『ファンシー絵みやげ大百科』(2018年 イースト・プレス刊)にて詳細に紹介していますが、商品の種類がおそらく数十万種と推定され、あまりに文化として奥が深いため、まだまだ伝えきれていない部分が多数存在します。
その中でも、筆者がファンシー絵みやげにおいて特に伝えたいのは、全国流通する商品にはない魅力です。そのひとつが「軽いノリ」と、そこからくる可笑しさ。本書では、その部分にフォーカスして、ファンシー絵みやげが持つ楽しさや時代の空気感をお伝えしていきます。
――山下メロ
■ 2024年2月14日(水)発売
山下メロ
『ファンシー絵みやげ天国』
発行 クラーケンラボ | 発売 ケンエレブックス
A5変判 | 並製 | 220ページ | 2,200円 + 税
ISBN 9784910315348
https://kenelephant.co.jp/books/posts/36117/
[目次]
はじめに
Chapter 0 | ファンシー絵みやげとは?
Chapter 1 | 時をかける幕末の志士
Chapter 2 | 大河ドラマでブレイクする観光地
Column 1 | パステルだけじゃないカラーリング
Chapter 3 | 私を極楽スキー天国に連れてって
Chapter 4 | 花と緑の博覧会みやげ
Chapter 5 | 🌴
Column 2 | 保護活動の天国と地獄
Chapter 6 | 平和と戦争
Chapter 7 | ツッパリ・ヤンキー文化と修学旅行
Chapter 8 | 神様HELP!
Column 3 | すべての始祖はキタキツネ
Chapter 9 | 温泉で若い男女が混浴する世界
Chapter 10 | 不安視ぃ~する駄洒落みやげ
ファンシー絵みやげ保護活動
ファンシー絵みやげ年表
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