Megu(Negicco)、永原真夏、宇佐蔵べに、Yogee New Wavesらのカヴァー・アートやマーチ・デザインなどで知られる小磯竜也が、大滝詠一主宰「ナイアガラ・レーベル」のロゴやカヴァー・アートを手がけた故・中山 泰との2人展「PARTY」を東京・渋谷 SHIPS 渋谷店にて3月18日(金)から4月3日(日)まで開催。
両者は、小磯が『NIAGARA CM SPECIAL』(1995)のカヴァー・アートで知った中山の事務所に電話したことをきっかけに邂逅。2019年に『BRUTUS』(マガジンハウス)誌上にて対談したことから二人展を企画していたものの、2020年に中山が死去したためにこれまで実現していなかったとのこと。「PARTY」では、中山の作品をベースに小磯がコラージュを施した作品を展示販売。
加えて、SHIPSとのコラボレーションによるスペシャル・デザインのTシャツ(3種 | 各税込7,480円)、プリント・シャツ(税込15,400円)の全4アイテムを数量限定で販売。各アイテムには小磯作の限定ブック(20頁 / 297×297mm)が付属します。
学生の頃聴いていた大滝詠一さんの作品の中に、ひときわ気になるジャケットがありました。「NIAGARA CM SPECIAL」というアルバムです。絵をやっている自分にとってジャケットというのは音楽と同じくらい気になるもので、これって誰が描いたんだ??とCDの裏側を見ると“COVER DESIGN BY YASUSHI NAKAYAMA”と書いてありました(大事なことはけっこう裏側に書いてある)。
大学を出ていきなりフリーになってしまった僕には頼れる先輩もいなく、じゃあ好きな人に会いに行くしかない!と勇気を出し、〔中山泰デザイン事務所〕と検索して出た番号に電話をかけました。それから何度か当時渋谷にあった中山さんの事務所を訪ね、作品を見てもらったり、中山さんおすすめの本を見せてもらったりしました。40歳以上も離れているのに、中山さんはちょっと年上のかっこいい先輩って感じで、むしろ僕より若々しいのでは?とジーンときたのを覚えています。2015年のことです。
その後2019年に雑誌BRUTUSの企画で中山さんと対談させていただいたのをきっかけに2人で展覧会をやろうと盛り上がり打ち合わせを重ねていましたが、2020年に中山さんが天国に旅立たれ展覧会は実現しませんでした。
最後の打ち合わせで中山さんが「綺麗な展示にはしたくないな。まぁ、どうせオレたちがやればめちゃくちゃになるだろうけど」と言ったのが忘れられず、中山さんの過去作品にアンサーを返すことしか今の僕に出来ることはないですが、最大限のリスペクトを込めて2人展を開催します。ちょっと遠いけど、天国と地球のリモートパーティーのつもりです。
――小磯竜也
■ Nakayama Yasushi & Koiso Tatsuya 中山泰 × 小磯竜也
PARTY パーティー
2022年3月18日(金)-4月3日(日)
東京 渋谷 SHIPS 渋谷店 1F
〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目18-1
11:00-20:00
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