どこにも属していないからこそ、逆にどこでも行ける
今のシーンにも、いわゆる“80s”なスタイルを取り入れたミュージシャンは皆無ではないが、これほどスマートに使いこなしてみせている人は、そう多くないと感じる。おそらく、そういった要素を自身の表現へと昇華するにあたって、“デザイナーとしての”感覚が鋭く発揮されているのだろう。彼女の優れたセンスは、音楽にとどまらず、AIを駆使したアートワークやビデオ、さらにはNFTを活用したリリース形態など、文字通り最先端の手法も巧みに使いこなしている。NFTに関しては、今後アイドル性の高いコンテンツが参入してくることで大きな発展が予想される一方、同時に芸術面における可能性にも期待が高まるが、今回RIS-707が示した手法は、どちらの方向にとっても見事なモデルを示していると思う。この才能には、より多くの注目が集まるべきだと考え、インタビューさせてもらった。
取材・文 | 鈴木喜之 | 2024年6月
Main Photo ©石本一人旅 | Art Director MELON | Hair & Makeup Artist Toyoda Yosuke
――ずっと“RIS”名義で活動してきて、2023年1月にシングル『PLASTIC SAKURA』をリリースしたタイミングから“707”が付きました。そして『DANCE CULT』は改名して初のアルバムということになりますね。ここにきて転機を迎えたような実感があるのでしょうか?
「そうですね。確かにアーティスト名に“707”を付けてから、なんだか調子がいい感じはしています。実は、アルバム用の曲を作っていたのはもう4年前のことで、レコーディングも3年前には済んでいたんですよ。でも、ちょうどコロナ禍の影響で予定通りに動けなくなってしまって、レーベルの事情でずっとリリースが遅れていたんです。だけど、曲の鮮度が落ちないうちに早くリリースしたくて、去年から配信でシングルを連続で出し始めました。そのタイミングで“707”を付けたのですが、配信のディストリビューションをFRIENDSHIP.に依頼したことも、以前より多くの人に知ってもらえるきっかけになりました。それから映像クリエイターのNess(Eschakra) くんと出会って、コンスタントに一緒にMVを作れるようになったことも大きいです。今はライヴでもサンプラーの演奏でサポートもしてもらっています。改名して以来、そういういろいろな相互作用で、動きが広がっている実感はありますね」
――名前が変わったタイミングで、音楽面でも変化があったという意識はありますか?
「RIS名義の頃から、ソロでやってきていること自体はずっと変わらないんですけど、その時々のライヴのサポート・メンバーに合わせて曲を作っちゃうことはあって。例えば名前が変わる前、パンキッシュな『I Don't Care』(2019)というシングルを出した時期は、勢いのあるタテノリ系のメンバーだったこともあって、もともと自分もロンドンの初期パンク、SEX PISTOLSとかが好きだし、それまではずっとPCのクリックに合わせる演奏しかやってこなかったから、逆に生バンドを活かしたことをやりたくて、一瞬パンクの時期とかもありましたけど。その時期は、パンクだけどサビをポップにしてみようとか、リスナーにウケようとする試みもしていたんですけど、『DANCE CULT』の収録曲を作るときには、そういうことは一切考えずに、ただただかっこいいものを作ろうというモードで作りました。だから、どこがサビかわからない曲とか、ずーっとワンコードでループみたいな曲とかもあったりします。最初にRISとして音楽活動を始めた頃は、私の歌とギターと打ち込みだけで1人で作って、1人でライヴをしていたので、それに回帰しつつも、そのレヴェルアップしたヴァージョンみたいな気持ちで作りました」
――このアルバムでは、初期YMOで作詞を担当していたことで知られるクリス・モズデルさんが7曲で歌詞を提供していますね。これには、どういう経緯があったのでしょう?
「初めてクリスさんに会ったのは、以前バービーボーイズのいまみち(ともたか)さんと一緒に『BRIGHT-EYED AND BUSHY-TAILED』というアルバムを作っていたときで、いまみちさんがクリスさんにRISのことを紹介してくれたんです。ちょうどその頃、私が(クリス・モズデルが作詞したYMOの)“Solid State Suviver”をカヴァーしたライヴ動画をYouTubeに上げていたのですが、それを見たクリスさんが気に入ってくれて、そのアルバムに入っている“Cinderella City”という曲の歌詞をプレゼントしてくれたのが最初です。その後『OVERKILL』(2017)というアルバムに入っている『LET IT DIE』(Grasshopper Manufacture | GungHo Online Entertainment)というPlayStation®4用ゲームの曲でも共作しました。それで今回この最新アルバムを作ることになったとき、クリスさんに全面的に作詞をお願いしたいと思って依頼したんです。ジャポニズムをテーマにしようと決めて、そのように伝えたところ、クリスさんから20曲ほどの歌詞をいただきました。“現代の東京の街”や“桜”など、いろいろなモチーフでテーマに沿って書いていただいて、その中から選んだ7曲です」
――じゃあ、アルバム全体の“オリエンタリズム”みたいなテーマは、クリスさんから出てきたものではなくて、RISさんから発注されたものなんですね?
「そうですね」
――もう40年前のこととはいえ、YMOの作品と比べて、クリスさんの歌詞がわかりやすくなっているような気が個人的にはしたのですが、これはRIS-707用に書いているからですかね?
「あー、それについては質問したことがないんですが、私がストーリーや世界観のお題を出しているから、言葉の響きだけでなく、意味も付けてくれているのかも」
――じゃあ、そこで化学反応みたいなものはやっぱりあるかもしれないですね。
「たしかに」
――そして、少なくともクリスさん作詞の7曲は、歌詞が先にあった状態からの作曲ということになるんでしょうか?
「そうですそうです。自分で歌詞を書くときは逆で、いつも曲が先なんですけど、クリスさんと作る場合は詞が先で、それがすごく良くて!クリスさんの歌詞はリズム感や言葉数が完璧に作られているから、その詞を朗読するだけでもうメロディになっているし、発音するだけで“こういう曲だ”というのがわかるので悩まない。テーマも、例えば“桜”とか、モチーフや景色などの世界観が決まっているから、それに合わせてアレンジもすぐに決まるし。歌詞の構成に合わせて、例えば新しいセンテンスが出てきたら、“じゃあここは大サビだな”とかって作れるし、歌詞を読み上げるだけで曲になるので、超楽なんです。それに引っ張られて良い曲も生まれやすいですね」
――ちなみに、「ASAKIYUME」だけ日本語の歌詞になったのは何か理由が?
「これは逆に、曲が先に出来ていたので。以前メロディをクリスさんに渡して歌詞を書いてもらったときに、それが全然うまく合わなくて、曲が先にできている場合は自分で歌詞を書くことにしました。それを“BLACK NIGHT KITTY”の歌詞を依頼したときに気付いて……そうだ、当初“ENERGY DRINK”の原曲となっている曲が、実は“BLACK NIGHT KITTY”というタイトルだったんです。自分では、夜道を抜き足差し足、早めのテンポで冒険する好奇心旺盛な若めな猫(またはそのような女の子)をイメージして曲を書いて、クリスさんに“夜行性の不良め子猫ちゃん”というお題プラス曲とメロディを渡したら、現“BLACK NIGHT KITTY”の歌詞の、だいぶセクシーな“夜のお色気 小悪魔猫ちゃん”が返ってきて。メロディとも文字数が合わないし、私が思っていたキャラクターとはだいぶ違う別の猫ちゃんの歌詞が届いたから、そっちの猫のキャラクターに合わせて新たにムーディな曲を作ったのが、現“BLACK NIGHT KITTY”です。で、元“BLACK NIGHT KITTY”の曲には、それとは別にもらった“ENERGY DRINK”の歌詞がバッチリあったので 入れ替えが起こったんです」
――RISさんはデザイナーでもあるので、そういった曲の作られかたや、アルバム全体の流れや構成なんかにも、やはりデザイン・センスみたいなものが非常に生かされていると感じます。ご本人でも自覚はありますか?
「なんか曲を作るのって、ヴィジュアル・イメージとか歌詞とかも全て含めて“世界観作り”というか。1曲ずつ、それぞれがひとつの映画みたいな感じだったりするから、そういうところはデザイナーっぽいっていうのはあるかもしれませんね」
――デザイナーの話が出たところで、プロフィール的な話をおうかがいしたいのですが、そもそも音楽の原体験はどんな感じだったのでしょう?
「SEX PISTOLSのジャケ買いから始まって、そこからその親衛隊であるGENERATION X、そのメンバーのSIGUE SIGUE SPUTNIKみたいな感じでパンクから電子音に辿り着いて。同時にDavid BowieやT-REXといったグラム・ロックにも興味を持ったり。そうやってロンドンの1970~80年代のロックが好きになって、シンセが入っているニューウェイヴなんかも聴きつつ、90年代のTHE CHEMICAL BROTHERSとかTHE PRODIGYとかの電子音も気になって、どうやら電子音 + ロックで、見た目が派手な人が好きだぞっていうのが出来上がった感じです」
――ギターはいつ頃から始めたのですか?
「中学校で、家庭科とか社会とかいろいろな科目の中から好きなものを選べる選択授業の中に“アコースティック・ギター”という科目があったんです。隣の席の子が1人でやるのは嫌だって言うから、一緒に受けることになって。それまでの私は“音楽を聴く”という行為すらしていなかったのですが、その授業でギターを弾くために聴き始めたようなところもありますね。あと、私は指がすごく長いので、みんながFコードでつまずいているときも、特に困らず普通に弾けたから、これはいけるのでは?って調子こいて(笑)。それが始まりでした」
――その授業ではクラシックの曲を弾いていたんですか?
「いや、J-POPの曲をナイロン弦じゃなく、フォーク・ギターで弾いていました。高校生のときには初めてバンドを組んで、大学生のお兄さんたちと最初はPISTOLSのカヴァーとかをやっていました。その後はオリジナルもやるようになって」
――ただ、アマチュア時代から、そのままミュージシャンを目指さずに、いったんデザイナーになっているんですよね。
「ロックスターに憧れがあったから、ずっと自分もなりたいとは思っていたんですが、美大に行ってデザインの勉強をした後、新卒って人生に1回しかない機会だからと思って、日本コロムビアというレコード会社の系列のデザイン会社に就職して、CDジャケットのデザインとかをしていました」
――そこから再びミュージシャンを志したのはどうして?
「音楽も続けたかったのですが、デザイン会社の仕事って拘束時間が長くて、なかなか活動する時間が取れなくて。それで会社を辞めて音楽に専念することを決めました。ちなみに、そのデザイン会社は自分で営業して外部の仕事を取ってきてよいという会社だったので、私は清春さん(黒夢, SADS)のお仕事をしたり、ロマンポルシェ。のライヴに行って、掟さんに直接作品を見てもらって、ベスト盤(『もう少しまじめにやっておくべきだった』2008)と、『盗んだバイクで天城越え』(2010)というアルバムのアートワークをやらせてもらったりもしていました。『盗んだバイク~』では2曲の楽曲提供もしています」
――そうだったんですね、あのおふたりに『C○TS』のメイクをするアイディアは最高でした!
「その会社を辞めて、フリーランスでデザインを続けながら音楽活動したあと、信藤三雄さんというアートディレクターの事務所でデザイナーをしていた時期もありました。渋谷系から、BLANKEY JET CITYとかMISIAとか、90年代のアーティストはみんな信藤さんにCDジャケットやってもらってるんじゃないか?っていうくらいの巨匠の一流の仕事を目の前で見せてもらえたことは、今の自分のあらゆる制作におけるクオリティにかなり影響していると思います」
――では、打ち込みについてはどんなふうに身につけていったのですか?
「打ち込みに関しては、ソフトを買ったものの音すら出ないみたいなところから始めましたが、好きな曲に電子音が入っているから、それを再現したくて、見よう見まねでなんとかしつつ、今も勉強中です。このアルバムでは、MIYO-KENさん(三代 堅 | M-AGE, THE MORTAL etc.)にアレンジャーとして参加していただき、ブラッシュアップしてもらっています」
――新しい名前の由来にもなったRolandのギター・シンセ『G-707』は、すでにトレードマークになったと言っていいと思うんですが、この珍しいギターを使うことになったきっかけは?
「SIGUE SIGUE SPUTNIK(きっぱり)!活動を始めた当初は持っていなかったんですが、それでも直線的なかたちのギターがよかったから、初ライヴでは借り物のFlying Vでやったんです。でもやっぱり私は『G-707』を使わなきゃいけない!と思って、オークションに張り込んで手に入れました。ついには名前にまで(笑)」
――(笑)。ところでアルバム全体のジャケットにもなっている、1曲目のタイトル・ナンバー「DANCE CULT」のイメージ写真で、衣服から背景にまで広がっているニットは、どこまでが本物なんですか?
「これは全部本物です。スカートになっていて、すごく長くて引きずるようなデザインのものを、バッとまくって上に吊ってあります。だから、後ろから見たらお尻が出ているんですよ(笑)。si ouxさんという、服のデザインやモデル、調香師など、いろいろなことを手掛けているクリエイターのかたにアートディレクションをお願いしたのですが、曲とヴィジュアルのイメージを伝えたことろ、炎や太陽などのイメージでこれを見つけてきてくれたんです。HISUI HIROKO ITOさんの作品です。『DANCE CULT』『BLACK NIGHT KITTY』『PLASTIC SAKURA』のジャケット写真は、どれもsi ouxさんのディレクションで同時に撮影しました。そこから、どれをアルバムのジャケットにしようかと考えて、もしかしたら『PLASTIC SAKURA』で使われている写真になる可能性もあったんですけど、アナログ・レコードにするとき、この引き絵の写真がアルバムになると映えるなぁと思ってこの写真に決めて、アルバムのタイトルも『DANCE CULT』にしました」
――今言ったように、曲毎に全て、それぞれのイメージを表現したアートワークがついていて、どれも見応えあるんですが、ここではAIの技術を積極的に導入しているようですね。
「今お話した3作品は完全にアナログで作り込んだ写真なのでAIは使っていないのですが、去年、ChatGPTとか他のAI技術がワーッと広まり始めたときに、最初は静止画を作って遊んでいて。そうしたら、その静止画を動かせるぞとか、いろいろなAIがどんどん出てきたので、コストと労力の削減アイテムとして、こりゃいいと(笑)。“ASAKIYUME”のMVは、撮影なしでポートレートの制作から動画化まで完全にAIで作ったし、“DANCE CULT”のMVの背景とキャラクターもAIを使って作りました」
――さらに、NFTという形態でも楽曲をリリースされていますが、まだよく知らない人もいると思うので、これについても教えてください。
「私も正確に説明できるほどの理解はないのですが、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略で、代替不可能なデジタル・データという意味なんですが、デジタル・データって普通に複製し放題じゃないですか。でもそうすると権利とかなくなっちゃうから、そういうのをちゃんと管理 / 証明できるブロックチェーンという技術が組み込まれたデータのことです。それはただの技術で、仕組みだから、どう使うかはいろいろな可能性があって。例えばアートのコレクションとして“これは私のものですよ”と所有権を証明するために使うこともあるし、他にも会員権代わりとか、不動産関連で使用されたり、いろいろなことに使われているようです。NFTアートには“投資商品”としての側面もあって、仮想通貨のレートに合わせて売買したり、人気のあるアートを高く転売するとかもできるから、アート自体に興味がなくても、そういう投資目的の人もいるみたいです」
――そうなんですね。
「最初は私もその価値がわからなくて、別に所有権がなくてもスクショした画像を持っているのと何が違うんだろう?なんでそれが何十万円とかするんだろう?と思っていました。でも、理解するためにまずは体験してみようと、『新星ギャルバース』という世界で1位を取ったコレクションを試しに買ってみました。このコレクションには8,000体以上の異なる髪型や衣装、表情を持つ女の子のキャラクター(イラスト)があって、それだけの種類があると個性もいろいろだし、ラインナップを見ているうちに“この娘は私に似てる!”と思うキャラクターを見つけてしまって。そうしたら、それをどうしても欲しい!っていう思い入れみたいなものが芽生えてきたんです。すでに海外のかたが所有していたのですが、英語でメッセージを送って交渉して、かなりの高額でゲットしました。ただのデータの所有権にこんなにも執着が生まれるものなんだなっていうのを実感しました。例えばトレーディング・カードのレア・カードが欲しい!みたいな気持ちと一緒で、そのデジタル版みたいな感覚。これはオレのものだぞって言い張る権利……それを使って何かしていいっていう権利ではないけれど、自分のものだと証明されるということが、CDとかレコードを持っているのと同じように、ちゃんと所有欲を満たしてくれるものなんだって実感しました。それで、自分のプロジェクトでもNFTで何かリリースしたいと思ったんです」
――ふむふむ。
「ただ、NFTはアートワークとは相性がいいけど、なんか音楽とは相性が悪いなぁと。音楽って、たくさんの人に聴いてもらいたいものなのに、所有者限定みたいにするとよくないし、どうしたらいいんだろう?と思っていたところに、.muraという日本の音楽NFTマーケットが立ち上がるという話を聞きました。.muraのNFTは、期間限定販売で、先行試聴できるというバリューと、ジャケットのアートワークが他の配信ジャケやCDとは異なる限定版ででリリースされるというテーマで展開されていて。そうすると、それはその時期しか買えないものだから、CDの初回限定盤と同じように後から古参の証明みたいに自慢できるアイテムになるし、のちにアーティストの人気が上がったりしたら価値の変動があるという点でも、NFTにする意味があるなって納得がいったので、リリースを決めました。配信だけだと、アーティストに入るお金はとても少ないので、ものすごく売れている人じゃないと制作費の足しにもならない。でもNFTは価格を自分で決められるから、ファンに価値を見出してさえもらえれば、新たな収入源にもなる。あと、購入者と直接コミュニケーションを取れるという面もあって、そんな新しい繋がりかたもできます」
――やってみて、手応えは感じられましたか?
「そうですね、みんなNFTとか何それ?というところからだったので、ライヴ配信で説明したりとか、けっこうがんばってその魅力を伝えたので、おかげさまでたくさんのかたに買っていただけました。複数種のアートワークを用意したのですが、1人しか購入できない一点物アートワークの作品は、やはりレアものを持っていたいという所有欲が芽生えやすいみたいで、特に人気でした」
――それにしても、なかなか活動できない状況をずっと我慢していたら、ちょうどNFTとかAIとかが一般化してくるタイミングになったのも、なんだか運命的という気もしますね。
「そうですね、あのまま3年前にアルバムを出していたら、もちろんNFTもやっていないし、ビデオやアートワークも全く違うものになっていただろうし、結果的には良かったです。虎も魚も、AIがなかったらなかなか手配できないですもんね。0円で虎と写真が撮れるようになった(笑)」
――他にもRISさんはおもしろい試みをたくさんやっていますが、先日のライヴでは物販でトレーディング・カードを売ってるのもおもしろかったです。あれはどのようにして思いついたアイディアだったのでしょう?
「ライヴ会場でやったアトラクションの第1弾が、缶バッジや限定音源入りのUSBメモリが取れるUFOキャッチャーだったんです。Nessくんが、ちっちゃいオモチャの機械を貸してくれて。ただ物販に買い物に来るだけよりも、みんなでワイワイ楽しく、取れない子に取ってあげるとか、ふたつ取れた人が1個あげるとか、お客さん同士で仲良くなったり。1人で来ているお客さんが多かったけど、ライヴのアフター・パーティに置いたら、すっごい楽しそうにみんなやってくれたから、これはいいなあと思ったのが最初でした。その次には射的をやって……“TASER ME”はテーザーガンで私を撃ってという曲で、お尻のジャケットなのですが、そのお尻をマトにして当たりマークのところに当てたら1等とか、それこそCORNER PRINTINGで作ったアクスタをマトにして倒したらもらえるっていうのをやったのがアトラクション第2弾。そして、その流れで新登場したアトラクションがトレーディング・カードです。MVにいろんなキャラクターがいっぱい出てくるので、そういうのを入れて、ちゃんと遊べるオリジナル・ルールのゲームを開発しました」
――わかりました。さて、今後の予定というか、これからどうやって活動していきたいかというヴィジョンを聞かせてください。
「海外でライヴをやってみたいし、まだまだ知られていないので、フェスとかにも出てみたい。11月頃にはまたバンドセットでのライヴを企画しています。トレーディング・カードのバトル大会とかも開催すると思う(笑)。制作面だと、海外のアーティストとのコラボやリミックスを予定していて、つい先日は憧れのニューウェイヴのアーティストのかたが私にコンタクトしてくださって!もしかしたらすごいコラボレーションが実現するかもしれない!それに向けて新曲の制作を進めようかなっていう感じです」
――RIS-707みたいなアーティストは、あまり他にいないタイプだと今日お話をして改めて感じたのですが、所属しているシーンみたいなところがないと感じたりすることは?
「ずーっと、いつでもアウェイっていう(笑)。でもRIS-707として動きはじめてからは、いろいろなところから見つけてもらえて、声をかけていただいている中で、ソロの女性アーティストやバンドなど、かっこいいアーティストと出会える機会が増えました。でも、私が呼ばれるイベントってけっこうバラバラで、クラブでのエレクトロなイベントに呼ばれるときもあれば、アンダーグラウンドなライヴハウスに出ることもあって……どこにも属していないからこそ、逆にどこでも行けるみたいなところがあるのかもしれない」
■ SWARM x HMV
EXIBITION, POPUP STORE
2024年8月17日(土)
東京 渋谷 Bankrobber LABO (HMV record shop 渋谷)
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町36-2 ノア渋谷 1F / 2F
入場無料
「SWARM x HMV EXIBITION, POPUP STORE」のパーティにRIS-707参加!
CDアルバムのリリース決定を一緒にお祝いしよう!● 簡単なミッション・クリアでブロマイドをプレゼント!
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HMV record shop 渋谷店内のギャラリーにてポスター展開催中のクリエイティヴ・レーベル「SWARM」によるパーティ!
この日は、VR体験など参加型イベントも盛りだくさん!
なにが起きるか、来てのお楽しみ!
[RIS-707受付時間 | 予定]
1st 15:00-16:00 | 2nd 18:00-21:00
※ 時間、内容は変更になる可能性があります。イベント詳細や最新情報はRIS-707の各SNSにてアナウンスいたします。
■ 2024年4月17日(水)発売
RIS-707
『DANCE CULT』
ubiq artists
Digital https://friendship.lnk.to/DANCE_CULT
CD UBQC-707 税込3,000円 | 近日発売
[収録曲]
01. DANCE CULT
02. ENERGY DRINK
03. RIDER OF THE GOLDEN CARP
04. BLACK NIGHT KITTY
05. TASER ME
06. ASAKIYUME
07. A TIGER AND A LADY
08. PLASTIC SAKURA
09. AXE IT DOWN
10. FACTORY OF DREAMS