足立 涼がソロ・エキシビション「dent and undead」を東京・神宮前 ニュースペース パにて開催

　ソロ・エキシビション「Other space, Other points」（2020）の巡回展を今年3月に東京・幡ヶ谷 PADDLERS COFFEEにて開催した写真家・足立 涼が、新作個展「dent and undead」を8月19（金）から28日（日）まで東京・神宮前 ニュースペース パにて開催。

　同展では、枯渇したダムの底を歩いて撮影した近年の新作を展示販売。会期中の8月20日（土）18:00からは、アーティスト・トークの実施も予定されています（予約不要 / 別途1ドリンク・オーダー）。

この湖底に足を踏み入れる事は、何億年も前に決まっていたらしい。
ここに辿り着くまでのコンビニで朝、ドーナツやコーヒーを買うことも
何年も通っていたお気に入りの飲食店が閉店して悲しんだりすることも。
パズルがあるべき場所にはまるように、ただ淡々と過ぎ去っていくいく。
人の意志というものは自分たちが思っているよりも世界の方向に翻弄されていて、端から見ると実は人もとても機械的だったりする。
春を迎えた今、このダム湖はあるべき水を失っていた。
樹木の緑は水に流され、かつてそこにあった村は、もはや人を包み込んではくれない。
魂の欠けた世界がそこにあった。
粘りのある粘土質の湖底を歩く。
樹木の亡霊たちが、意志を失くした自分たちのようにただ佇み
少しだけ残った水溜りにその亡骸の影を落としている。
大きな凹みとなった湖底は、この宇宙の縮図のように思えた。
そのからっぽの宇宙の中で、僕は人が人である証拠 “魂のありか”を探していた。
今回の展覧会ではここ数年撮影に訪れている
水を無くしたダムの底を歩き、撮影した新作を展示します。
――足立 涼

■ 足立 涼
dent and undead

2022年8月19（金）-28日（日）
東京 神宮前 ニュースペース パ
〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-20-9 ホワイトビル1F
12:00-19:00 | 最終日 -17:00 | 火休廊

［アーティスト・トーク］
2022年8月20日（土）18:00-
※ 別途1ドリンク・オーダー
※ 予約不要。定員を超える場合、入場をお断りするまたはお待ちいただく可能性があります。予めご了承ください。