短歌・撮影・音響 | UNCIVILIZED GIRLS MEMORY (玉野勇希, dotphob)
「ずつとねむいよ」
血の滲むささくれだった親指を中心として生きていくなり
無意味でもいい価値とかは後ろからついてくるから今今今(飛べ)
ラブだよな。気が狂うほどの頭痛とか血も出てるけど、ラブなんだよな。
すこしまだこわれやすいから触れる時気をつけてねでも躊躇しないで
はだかっぽの少女/真っ赤に焼けた鉄/不織布マスク、こわいゆめだった
無きはずの自由意思なる空白が惰性のままに動かす足よ
重力に導かれるままほおぺたを伝い流れて2月のプール
パンプスがアスファルトのうえ揃えられ昇身自殺、朝焼けに堕つ
真っ青の反対の色でこの空を塗れば尊し早春の香よ
眼、きみ捕らえ逃がさず幽閉す朝の渇きに瞬くことも
もうずっとさみしくなんてないんだよ やけに解像度の低い春
この雨はおまえが詩にするために降っているわけじゃないんだ 馬鹿
居心地の良い場所ばかり選んでは腐臭を無視してねむるぼくらは
星陰にいれば昏きに目を擦り(ずつとねむいよ)蒼かりしよる
UNCIVILIZED GIRLS MEMORY Bandcamp | https://uncivilizedgirlsmemory.bandcamp.com/