Column「アグネスの5次元パーラー」


文・撮影 | アグネスパーラー

| 第8回: ミックスジュース

 5月になったら大阪の実家に帰ろうと思っていたけど、どうにもこうにも帰れそうにないので、東京の空の下、ぼんやりと過ごしています。行きたいところがあるのに行けないとき、どうしたらいいのか。

 昔、イギリスに住んでいた友達が音信不通になったときに、いろいろ考えた結果、幽体離脱でイギリスまで様子を見に行ったらいいんじゃないかと閃いたことがあります。ネットでやりかたを調べて何日か試してみたけど、気がついたらいつも朝になっていて「あれ、また寝ちゃった」の繰り返し。いろいろと条件もあってけっこう難しい。とにかく誰かに見られたらダメ。もし見られたら自分の体に戻れないかもしれないらしく、友達の様子を見に行きたい気持ちと、もし自分の肉体に戻れなかったらという気持ちに挟まれながらの幽体離脱実戦。当時はひとり暮らしだったから誰かに見られることなんてないのに、ドアから誰か入って来ないか余計な心配をしていたな。今考えるとおかしな話ですよね。逆に誰かに見られたほうがめちゃくちゃ恐ろしい。鳥肌。ひとり暮らしのかた、気をつけてください。シャワーのときも、後ろ、気になります。

アグネスの5次元パーラー 第8回: ミックスジュース | Photo ©アグネスパーラー

 幽体離脱、もしかしたら他にもやりかたがあるのかもしれない。知っている人がいたら教えてほしいです。なんでも修行が大切だし、経験を積まないといけないですよね。でも今は同居人がいるので、いかに見られないようにするかが一番の課題。そうなるといろいろリスクがある幽体離脱より、肉体ごとヒョイと移動できちゃうどこでもドアの方が便利かもしれない。ということはやはり四次元ポケットがいちばんいいのかもしれないです。そろそろ誰かの机の引き出しから出てこないかな。

 次元を超えるといえば、高校生の頃、疲れて帰って来てそのまま横になり、起きたら夕ご飯の時間だったことがあります。でも何かが変、何かが違う。なんと、私が寝ている間に時計の針は進み、気がつけば“今日”から“翌日”にタイムスリップ。親には「よくそんなに眠れるね」と褒められました。あんなに眠ったのは後にも先にもあの日だけです。愛しの実家に帰ると、朝食にはミックスジュースとコーヒーが出てきます。帰って飲めない代わりに自分で作ってみました、久しぶりのミックスジュース、すごくおいしい。うちの親は健康志向が高まり、黒ごまきなこなど入れるようになったけど。今回はフレッシュな果物とちょっとの牛乳でおいしいおいしいミックスジュース、ぜひ作ってみてください。

アグネスの5次元パーラー 第8回: ミックスジュース | Photo ©アグネスパーラー

[材料]
| バナナ 1本(皮を剥いて、適当な大きさに切る)
| 柑橘とその他好みのフルーツ 合わせて200g(柑橘を多めにする。果肉だけを取り出し適当な大きさに切る)
| 牛乳 100cc
| 砂糖もしくは蜂蜜 大さじ1
| 氷 6個(だいたい100g程)

[手順]
01 | ミキサーに氷を入れて攪拌する。かなり細かく砕く。
02 | 01に柑橘とその他のフルーツを入れて攪拌させる。
03 | 02にバナナ、牛乳、砂糖(蜂蜜)を入れて攪拌させる。
04 | 03をグラスに注いでできあがり。

※ 氷が攪拌できない場合はそのままの大きさでグラスに入れておく。
※ 缶詰のフルーツでも代用可。その場合、砂糖などの代わりに缶詰のシロップを利用してください。
※ バナナを凍らせておくとコクがより濃厚になります。

アグネスパーラー agnesparlour

アグネスの5次元パーラー | illustration: あお木かな
illustration あお木かな
2010年よりオリジナルのシロップなどを使ってドリンクをメインにしたケータリングの活動を開始。ライヴ、展示、パーティ、蚤の市、商店街のお祭りなどに出店。執筆活動として鳥取のベーグル店「森の生活者」発行のジン『森と生活者』に寄稿中。

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