Interview | HiiT FACTORY


このグループには太陽が必要

 昨春のデビューEP『AZYL』で率然と登場し、MOTSU(m.o.v.e)をフィーチャーした同年の2nd EP『MYTH』も話題を呼ぶ中、メンバーの脱退を経てReyuna(rap, dance)、Yuzuka(dance)の2名のみとなったHiiT FACTORY。暫しの沈黙を余儀なくされた同グループに、今春より水を得た魚の如き新シンガー・Airu(アイル)が加入し、Yuzukaに“DJ”の肩書も加わった3名での新体制がスタート。PAMELAH・小澤正澄(作編曲)と川島だりあ(作詞)によるリード・トラック「少女じゃない、衝動じゃない」をはじめ、石坂翔太(PurpleDays)、きなみうみ、宮野弦士、大村綾人 aka ミラッキ、PellyColo、Shinnosuke(ex-SOUL’d OUT)を作家陣に迎えた楽曲を収める最新EP『NOVA』が9月4日にリリースされています。この短期間での激動について、Reyuna(以下 R)とYuzuka(以下 Y)、そして新加入のAiru(以下 A)にお話を伺いました。

 なお『NOVA』のリリースを記念して石坂翔太、ミラッキ、宮野弦士、PellyColo、Shinnosukeが登壇する“アルバム試聴 & 楽曲解説セミナー”「Entrance Zone」が9月15日(日)に東京・恵比寿 TimeOut Café & Diner(LIQUIDROOM 2F)にて開催されるほか、9月21日(土)には東京・恵比寿 BATICAでの単独公演「SET YOU FREE」の開催も決定しています。


取材 | 南波一海 | 2024年8月

文・撮影 | 久保田千史


――HiiT FACTORYは年明けから活動が止まっていて、今年4月に新体制始動の発表がありました。Aiさん(vo)とC-Kさん(key)が脱退し、そしてAiruさんが加入して現在の3人体制になっていった流れからお聞きしたいと思います。

R 「2023年の年末あたりで、もしかしたらメンバーが脱退するかも、という空気がなんとなくあったよね」
Y 「うん。その空気を抱えたまま去年12月にイベントをやりまして。そのあとしばらく空白期間がありました」

――ふたりの脱退が決まったとき、ReyunaさんとYuzukaさんはどんなことを考えていましたか?
Y 「残った私たちよりも、辞めてしまった2人のほうが、パート的にもキャラが目立っていたので、HiiT FACTORYこれからどうなるの?って思っていました。ただ、スタッフさんと話をして、グループとしてのレベルを上げていくための変化にはしていきたいと思いました」
R 「正直に言うと、C-Kが辞めるのは想像していたんです。体調不良というのもありましたし。だから、3人になるのか……それでもなんとかがんばろう、となっていたんですけど、Aiちゃんもどうなるかという段階になって、ヴォーカルのオーディションも並行して進めることになったんです」
Y 「いい人材がいれば採用したいという感じで」
R 「それで実際、Aiちゃんが辞めることになって。そこからAiruちゃんが入るまでに少し期間が空いたんですよね。そのときは本当にどうしようってなりました。音楽をやりたいから、ほかの道を考えることはできないんですけど、活動は何もないし、そのときは(春休みで)大学もなかったので、ただ虚無な感じでした」
Y 「週に一度のミーティングでしかHiiTのことを話さなくなっていたので、本当に何しているんだろうという毎日で」
R 「Xもどうやって使えばいいのかな、という」

――告知することもなかったから。
Y 「そうなんですよ。4人のコンテンツも使えないし、とりあえず毎朝おはようの写真を上げておこうかな、くらいでした」

――「グループとしてのレベルを上げていくための変化」という話がありましたが、空白期間にモチベーションを保つのも難しかったのではないでしょうか?
R 「ただ、まだ始まったばかりだしな、というのもありました。自分のやりたいこともまだまだあるので、まだいけるだろうと思ってはいたんです。特に希望もないけど、絶望もなかったんですよ」
Y 「私は逆に希望しかないと思っていて。HiiT FACTORYの活動を2023年から始めて、“Wake Up!!”や“I.C.Q.”でいろんなジャンルに挑戦して、お客さんの盛り上がりを実感していたので、このままHiiTを続けたら、いつかバーンとくるんじゃないかという変な自信があったんですよ。だから、今は空白期間だけど、いつかみんなに見てもらえるという気持ちでいました」
R 「たしかにグループのコンセプトへの期待は変わらずあったけど……」
Y 「Reyunaがモヤモヤしてたのはわかる。自分のモチベーションをどう消化したらいいのかわからない感じだったよね。4月にAiruが入ってきたんですけど、さらに何ヶ月も待っていられない、そこまで待つなら辞めちゃうかもという話は個人的に聞いていたんです。ラップを作詞したり、ダンスを作ってくれたり、制作の面で一番関わってくれているのがReyunaなので、ここで抜けられたら困ると思ってめちゃくちゃ引き留めてました(笑)」
R 「そこに関しては自分も責任を持っていますし、なによりYuzukaがいてくれたのが大きかったです。同じダンスのメンバーとして関わりが深かったので、Yuzukaが引き留めてくれたから続けられたというのはあります」

――しかも、時期的にふたりとも進路のことを考えざるを得ないわけで。
Y 「ちょうど就活の時期なんですよね」
R 「今もその悩みがなくはないです(笑)。どうなるかはわからないですけど、こっちに100%集中しないことには、ほかのこともうまくいかないだろうと思っていて。就職してこっちもやるとなると、がんばりが50:50になっちゃうから、だったらこっちに100振るほうがいいかなと。親にはごめんって言ってます(笑)」
Y 「ゼロか100かだよねってよく言ってます。将来のことは不安だけど、あと5年くらいは親に甘えさせてもらって、HiiTをちゃんとやりたいと思っています」

――ふたりにはそうした決意があった上で、この春からグループにAiruさんが合流しました。どうしてHiiT FACTORYに入ることになったのでしょうか。
A 「もともと別のところで活動していて、辞めたあとはオーディションを探しつつフリーで活動していたんですけど、TikTokの広告でオーディションの情報が流れてきたんですよね。HiiTのオーディションとは書いていなかったんですけど、ガールズ・グループのヴォーカル募集ということで、事務所のサイトをめっちゃ調べまくりました。それで、ここに賭けたいな、受けるしかないなと思って、親に相談せずに勝手に応募しました。応募してからHiiTのオーディションだったと知りました」

HiiT FACTORY | Photo ©久保田千史

――HiiT FACTORY自体には興味を持ちましたか?
A 「親がちょうど90年代サウンドの世代で、その時代の曲を家で聴くことも多かったから、めちゃめちゃ好きかもと思いました。実家で流れる音楽がTRFさんとかだったんです。だからHiiTの曲も自然と入ってきました。“Wake Up!!”も当時の曲っぽいし、PVの雰囲気も細部までこだわって作っていることがわかっておもしろいと思っていました」

――おかしいな、変だな、やばそうだなとは思わなかったですか?
Y 「ははは」
A 「自分は変わったものが好きなので、おかしいくらいのほうが逆に楽しそうだな、と思えました」
Y 「入ってきてすぐに“Wake Up!!”が好きって言ったんです。それはこれまでの経験からありえないことだったので(笑)、それを言えるヴォーカルはいいなと思いました」
R 「期待しかなかったよね」
A 「オーディションのときにReyuちゃんがいて、一緒に“Wake Up!!”を歌うことになったんです。私は最初のラップが一番好きだったので、あのパートが始まった瞬間に、本物だ!って思いました」
R 「でも私は、入ってくれるか半信半疑でした。最初はきっと冷たかったよね。ごめん。オーディションみたいな雰囲気出しちゃいました」
A 「ううん、実際オーディションだから(笑)」
Y 「私はその場にいられなかったんですけど、Reyunaは絶対人見知りしてAiruちゃんと気まずい空気感になってるだろうなと思ってました(笑)」

HiiT FACTORY | Photo ©久保田千史

――しかし、このタイミングで90年代サウンドが好きなヴォーカル志望が現れるなんてすごいことですよね。Yuzukaさんとは加入してから顔合わせしたんですか?
A 「レコーディングのときがはじめましてでした。Xでよく見ていた子だ!と思いました」

――入って早々レコーディングをしたんですか?
A 「1st EP『AZYL』を全部歌い直すためのレコーディングをしました」
Y 「ヴォーカルが決まる前から音楽版コミケのM-3に出店することが決まっていたんです。それが4月末だったので、すぐ録り直しをしないとみなさんに売るものがないぞということで」
A 「『AZYL』の曲全部と、“Waiting For Love”を1日がかりで一気にやりました」

――すさまじいスケジュールでしたね。実際の歌を聴いていていかがでしたか?
Y 「J-POPみが増したな~って(笑)」
A 「J-POPばかり歌ってきたので(笑)」
R 「Airuちゃんは以前、個人のアカウントでYouTubeをやっていたんですよ。それを観て、がんばってるな、歌上手だなと思っていたんですよね。竹内まりやさんとかを歌っていいて」
Y 「カラオケの映像とかも観たよね。あとはでっかいプリン作ってたり」
A 「プリン大好きで、どデカプリンをどうしても作りたかったんですよ。バケツで作りました」

――そんなベタなことをしますか(笑)。
Y 「そんな子が“Wake Up!!”を好きというギャップもよかったんです」

――Airuさんは独特の明るさがありますね。言葉を選ばず言うと能天気というか。
R 「もう気づいてもらえた!この明るさが愛らしいんですよ。すごく助かってます」
Y 「私たちが暗めだからね。純粋ないい子なんですよ」

――今更ですが、Airuさんの略歴を伺っていいですか?
A 「北海道のど田舎出身で、小2の時に芸能をやりたいと親に言って、この道を目指し始めました。毎週土日に札幌のアクターズスタジオ北海道に通っていたんですけど、それだけじゃ足りないということで、小5で父だけ置いて母と札幌に引っ越して」

――それはすごいですね。
A 「父は自営業で地元を離れられなかったので。当時、兄が札幌の大学に通っていたのもあって、ちょうどいいということで移り住んで、レッスンに毎日通うようになりました。中学に入ってからはコンテストとかカラオケ大会とかで優勝したり、肩書きをいろいろ付けていきました。中3の夏に、大阪にある事務所がダンス・ヴォーカル・グループのメンバー募集をしていて、それを受けませんかというお話をいただいて入ることになり、大阪で3年くらい活動していました。そこから一度北海道に戻って、札幌ミュージック & ダンス・放送専門学校というところに通って、そこからまたオーディションを受ける日々になりました」

HiiT FACTORY | Photo ©久保田千史

――その後、東京に出てくるんですか?
A 「はい。ASOBINEXTのオーディションに受かったので、上京してHi-Fi GIRLs PROJECTというアイドル・グループに入りました。ただ、もっと歌をうたいたい、という気持ちがでてきたので辞めて、そこからはソロで活動しつつ、オーディションを受けたりしてました」

――かなりの紆余曲折を経てHiiT FACTORYまで辿り着いたんですね。
Y 「ステージ経験があって場慣れしている子のほうがコンセプトを消化しやすいんじゃないかと思うので、HiiTの再始動にはもってこいなんですよね」
R 「肝が座っているし、やりたいこともはっきりしていて、いい子が来たなと思ってます」
Y 「なにより明るい!このグループには太陽が必要だったので(笑)」

――3人で合わせてみての手応えはどうでしたか?
R 「正直、これからに期待しかないです」

――おお!
Y 「3人の相性がいいです。6月に、Airuちゃんが入ってきて初めてイベントに出たんですよ。その練習のときから、いいねぇって(笑)」
R 「課題があるとするなら、J-POPの歌いかたが上手なんだけど、HiiT FACTORYは全編英語の歌もあるので、そこでちょっと苦戦してるよね」
A 「英語の発音がわからなすぎて、Reyuちゃんにめっちゃ鍛えられてます」
Y 「レイヴ感満載の曲はこれからがんばりどころだけど、“Wake Up!!”“Love the World”“Step by Step”はもちろんですし、それこそ今回の新曲の“少女じゃない、衝動じゃない”はハマりすぎてこわいくらいです」
A 「本当にJ-POPな曲だからね(笑)。めちゃ楽しいです。いい意味で何も考えずにできています。それまでは、しっかりとした振り付けがあって、このタイミングでこうしなきゃいけないと決まっていたのが、いまは自由にやれているので。思うように歌えるんです」

――歌やダンスをほかのメンバーと合わせるわけではないから。
A 「歌いかたを合わせたり、この角度をここで合わせなきゃいけないとかがないんですよね。集中するところが以前と違うので、心から楽しめているなと思います。初ステージも緊張でやばかったんですけど、いざやってみたらめっちゃ楽しくて、もう次のライヴにワクワクしてます」

――活動に対してポジティヴでなによりです。願わくばこの気持ちが続くといいなと。
A 「初ステージの日も初めてお会いしたHiiT FACTORYのファンの人に続けてねって言われました(笑)。応援してるね、がんばってね、とかは聞いたことがあったんですけど、そう言われるのは初めてで。こっちとしてはもちろんなんですけど」
Y 「売れてね、とかじゃないんだよね(笑)。ファンの人にもよく言われるし、南波さんもこのまま続けてくださいってよく言ってくれるじゃないですか」
R 「その言葉があったから心強かったよね」

――いやいや、さすがに今の時代、よくわからないけどやらされてる状態だと厳しいじゃないですか。楽しく続けてほしいなと思うんです。
A 「何のためにこれやってるんだろうと思うのはイヤですね」
R 「Airuちゃんが入ってくれたことでその悩みは解消されました。私たちも前まではよくわからないなっていうところもたくさんあったんですけど、最近は少しずついろんなことが理解できているような気がします」
Y 「いまは練習から楽しいもんね。それぞれが自分の役割について考えて吸収したことを練習で一気に爆発させてます」

――3人になって役割も変化がありましたよね。YuzukaさんがDJ担当になりました。
Y 「肩書きが付いてしまいました(笑)。集中しないといけないポジションができたので、ダンスをメインではできないんですよね。でも、PVでは踊っているし、どの曲でも好きに踊っています。自由にできるようになって、3人のバランスも良くなったと思っています。globeさんも3人ですし」

――発言を伺っていると、メンバーの脱退を経て結束した部分もあるのかなと感じます。
R 「それはかなりあります。特にここ(Reyuna, Yuzuka)は以前よりも補い合うことができていると思います」
Y 「連絡する頻度が一気に増えたしね。Airuちゃんともよく連絡するし、メンバーで遊びに行ったりもしてます」

――そしてこの度新作『NOVA』がリリースになります。1曲ずつ触れていきましょうか。まずはリードとなる「少女じゃない、衝動じゃない」。90年代ヴォーカル & ギター・ユニットのPAMELAHっぽいというか、そのものですね。
A 「HiiT初の日本語タイトルです。私はもともとPAMELAHさんを知っていて。大阪のレーベルに所属していたときに、スタッフのかたから課題曲として“LOOKING FOR THE TRUTH”をいただいて、練習で歌っていたんですよ」

――すごい。そんな偶然ありますか。
A 「だからPAMELAHの小澤正澄さんに作っていただくと聞いたときは、本当に!? って思いました。作詞の川島だりあさんは、面識もあったので、憧れのかたに関わっていただけたのがめちゃめちゃ嬉しすぎて、眠れないくらいでした。実はオーディションのときにこんな新曲を考えている、と聞いて、それは歌いたいと思っていたら、本当にできてしまった(笑)」
Y 「ある意味、Airuちゃんのための曲だし、新しいHiiT FACTORYを象徴する曲ですよね。どうしてオファーを受けてくださったんだろうと思うくらいなんですけど(笑)。私、“LOOKING FOR THE TRUTH”と“少女じゃない、衝動じゃない”を交互に聴いているんですけど、どっちがどっちの曲かわからなくなります」

――30年前の曲と今の曲を並べて聴いて違和感がないのもヤバいです(笑)。PVも撮ったんですよね。
Y 「工場で撮影しました」
A 「それが偶然、Netflixの『地面師たち』に出てくる工場だったんですよ。この階段見覚えあるぞ?と思いました(笑)」

――えー、なんという奇跡!
Y 「そんなところにも注目していただければ」

――「Escape」も驚きました。元SOUL'd OUTのShinnosukeさんが書かれた曲です。曲もフロウもShinnosukeじゃん!となりました(笑)。
R 「ですよね(笑)。Shinnosukeさんとはイベントでお会いしたことがあったんです」
Y 「globeさんのファンイベントやGROOVEさん(Shinnosukeがキーボードで参加するglobeのカヴァー・バンド)のライヴにも何度か行っていて、Shinnosukeさんと交流があったんです。石坂(翔太)さん経由でHiiTの曲をご存知で、話をしてくださったりして。そうしたら、いつの間にか曲を作ってもらうことになってたんです(笑)」
R 「Shinnosukeさんから曲をいただくということで、SOUL'd OUTをたくさん聴いて、ラップも聴きまくって。2曲いただいたうち“Escape”はShinnosukeさんに書いてもらって、“Weekend Dance”のラップは自分で書いたんですけど、やっぱり“Escape”はやったことがない韻の踏みかたに苦戦しました」
A 「めちゃかっこよかった!」

――「Crazy More Strange」はおなじみ石坂翔太さんの楽曲です。さすがのTK節で、同じ系統の細かい引き出しがいくらでもあるんだなと驚きました。
A 「歌が始まる前のイントロからニヤニヤしながら聴きました。歌詞は、放送作家のミラッキさんが書いてくださったんですけど、かなり細かいところまでこだわりがあるとおっしゃっていて。それは9月15日のトーク・イベントで話してくださるみたいなので、まだちゃんと聞けてはいないんですけど」
Y 「TRFさんの“CRAZY GONNA CRAZY”と“survival dAnce 〜no no cry more〜”が組み合わされていたり、サビは特にいろんな要素が詰め込まれてるらしいんですよね。その解説をイベントでするから楽しみにしててねってご本人に言われました(笑)」

――放送作家のかたらしいテクニカルな仕事だと感じました。ミラッキさんのSNSやブログを見るとこのオファーが本当に嬉しかったんだろうなと思います。
A 「本当に!めっちゃ宣伝してくれます(笑)」
Y 「私たちよりも盛り上がってくださっていて。自分が昔からディグっていたものが今回の作詞にすごく役立ちましたっておっしゃっていました。このために当時の僕はいろんな曲を聴いていたんだって(笑)」
R 「この曲はこれまでのHiiT FACTORYの雰囲気を引き継ぐ曲じゃないですか。それを新しい私たちがライヴでどう昇華できるのかというのも楽しみにしています」

――「Depravity」もこれまでになかった、しかし懐かしいアプローチです。
Y 「宮野(弦士)さんがライヴを観に来てくださったんですよね。それがきっかけで」
R 「これまでのHiiT FACTORYは頭が痛くなるような曲ばかりだったんですけど……」
Y 「ちょっと、そんな言いかたある(笑)?」
A 「頭に残るという意味でね」
R 「もちろんいい意味です!でも、これは寝ながら聴けるようなリラックス効果がある曲で、いい気分になれます」
A 「わかる。オシャレだよね。夜道で聴いたら落ち着くような曲」
Y 「今回のEPはどの曲も歌いかた変えてるよね?」
A 「うん、全部全然違う。ご指導いただきながらレコーディングして、ここはちょっと色っぽくとか、ここはこうしてほしいというのを意識しながら歌ったので、それぞれ違う歌いかたになっていると思います」

HiiT FACTORY | Photo ©久保田千史

――「Fifth Element」のようなダンス・ミュージックもHiiT FACTORYには欠かせない要素ですよね。
Y 「私はこの系統が大好きです。『avex dance Matrix』で流れていそうな曲なので、デモをいただいたときからお気に入りでした。PVもダンスがめちゃくちゃ凝っていて、武富士のCMの振りを取り入れました」

――武富士と言われてダンスの絵が思い浮かぶ人は40代以上なんですよ(笑)。
Y 「ははは。先日、『beatfreaks vol.5 -俺たち私たちなりのa-nation2024』というイベントにお邪魔してきたんですけど、そこでDJのかたがたと武富士の話で盛り上がりました。話が通じる人がいたのも嬉しかったですし、そのおふたりとも武富士でお金を借りていたんです(笑)」

――最高のエピソードじゃないですか。
Y 「払い過ぎたぶんが返ってきてラッキーみたいなことも言ってました」

――しかも過払い金を取り返せた(笑)。
Y 「武富士を利用されていた人に出会えたのが嬉しかったですし、それで盛り上がっちゃった結果、HiiTのことも好きになってくれました(笑)。YouTubeに上がっているTV Spotで一瞬、武富士ポーズが映っています」

――Yuzukaさんがそういったファン・イベントに足繁く通っているのもいいなと思います。
R 「私は普通に勉強感覚で遊びに行ってるんですけど、そこでいろんな人に会えるので楽しいんですよ」

HiiT FACTORY | Photo ©久保田千史

――最後が「Weekend Dance」です。こちらもShinnosukeさんによる楽曲ですね。
R 「もともと好きな感じの曲で、これに合うラップも考えながら作っていきました。レコーディングでもJanet Jacksonの話をしたり、どういうイメージで作っているのかも知れたので、パフォーマンスでも80年代のグルーヴィな要素を入れたいと思っています」
Y 「私たちの場合はパフォーマンス前に作って完成するより、いろいろやりながら曲自体の深みも増していくという感じなので、今はまだ探り中だよね」
R 「James Brownとかも見ながら動きを研究してます」

――という充実の全6曲になります。そろそろ時間ですが、最後に言っておきたいことはありますか。
Y 「今回、全曲自信作すぎるのでぜひ聴いていただきたいのと、9月21日にライヴがあります」
R 「やっぱりパフォーマンスを見てほしいよね」
A 「新体制のHiiT FACTORYも観に来ていただけると幸いです!」

HiiT FACTORY Official Site | https://www.hiitfactory.global/
Airu Twitter | https://x.com/hiit_airu
Reyuna Twitter | https://twitter.com/hiit_reyuna
Yuzuka Twitter | https://twitter.com/hiit_yuzuka

HiiT FACTORY 'NOVA'■ 2024年9月4日(水)発売
HiiT FACTORY
『NOVA』

[収録曲]
01. 少女じゃない、衝動じゃない
作詞 川島だりあ | 作曲 小澤正澄
02. Escape
作詞・作曲 Shinnosuke
03. Crazy More Strange
作詞 ミラッキ | 作曲 石坂翔太
04. Depravity
作詞 きなみうみ | 作曲 宮野弦士
05. Fifth Element
作詞・作曲 PellyColo
06. Weekend Dance
作詞・作曲 Shinnosuke

 HiiT FACTORY「NOVA」発売記念 アルバム試聴 & 楽曲解説セミナー "Entrance Zone"HiiT FACTORY「NOVA」発売記念 アルバム試聴 & 楽曲解説セミナー
Entrance Zone

2024年9月15日(日)
東京 恵比寿 TimeOut Café & Diner (LIQUIDROOM 2F)

開場 17:00 / 開演 18:00
「NOVA」プロモ盤CD-R付きチケット(数量限定) 2,800円(税込)
チケットのみ 1,800円(税込)
配信(オンライン視聴) 1,800円(税込)
TIGET

登壇
石坂翔太 / ミラッキ / 宮野弦士 / PellyColo / Shinnosuke
※ 小澤正澄さんの出演はございません。
※ HiiT FACTORYによるライヴはございません。

HiiT FACTORY ワンマンライブ "SET YOU FREE"HiiT FACTORY ワンマンライブ
SET YOU FREE

2024年9月21日(土)
東京 恵比寿 BATICA

開場 18:00 / 開演 19:00
前売 3,800円 / 当日 4,500円(税込 / 別途ドリンク代)
TIGET

出演
HiiT FACTORY
Guest DJ: ゆけむりDJs