破壊のほうが楽じゃない?創造は難しい
さらにはSINKICHIやAkio Nagase、MaL、及川景子、内田直之など長年の付き合いとなる盟友たちに加え、沖縄在住の津島としひと(カルカバ, ゲンブリ)や山口のアマピアノ系プロデューサーである3D a.k.a. Uchuなど日本各地の音楽家も参加。そこからはローカルとローカルを結びつけることでグローバルに対抗していこうというMOOCHYのヴィジョンも浮かび上がる。
近年はZEN RYDAZやHIGHTIME Inc.など複数のプロジェクトで活動を展開してきたが、NXSやTulululusといったかつて主宰していたグループの音源がサブスクリプション・サービスで解禁されるなど、過去の活動にも再び注目が集まっている。そんなMOOCHYが今紡ぎだそうとしている音の世界とは?ブックレットに「アジアの勇気ある智者たちに、特に賢者タゴール氏と中村哲氏にこの作品を捧ぐ」と記された新作『FRAGMENTS』に軸足を置きながら、MOOCHYの広大な音の世界を旅してみよう。
取材 | 大石 始 | 2023年11月
協力 | MaL / 88block (東京・高田馬場)
撮影 | 久保田千史
――久々のJ.A.K.A.M.名義の作品になるわけだけど、J.A.K.A.M.という名前ではいつくらいからやっているんでしたっけ。
「2001年。ちょうどアメリカに移住しようとしていた時期で、対アメリカ的な意味合いはあったかもしれない。以前Kip Hanrahanから“おまえ、なんでMOOCHYっていう名前でやってるの?”と聞かれたことがあって。MOOCHYって英語だとケチっていう意味らしくて、“いや、昔からのあだ名で……”と答えるしかなくて(笑)」
――ここ最近は複数のユニットで活動していますよね。DJ TASAKAさんとのHIGHTIME Inc.、MACKA-CHINさん、MaLさんとのZEN RYDAZ、Marcus HenrikssonさんとKuniyukiさんとのMYSTICSで活動しているほか、サックス奏者であるMOTOHARUさんとの共作アルバム『UNTITLED MOVEMENTS』(2022)やSINKICHIさんとのCPSでも作品をリリースしました。
「TASAKAとのHIGHTIME Inc.がきっかけだっただったと思う。2015年に9ヶ月連続でアナログ・リリースをするCOUNTERPOINTっていうシリーズをやったんだけど、民族楽器の編集ってマジで大変で。原点に戻ってヒップホップのサンプリングで何かやってみたいと思って。ヒップホップといえば最初のきっかけ与えてくれたのがTASAKAだったから、一緒にやってみようと思った」
――TASAKAさんは中学の同級生なんですよね。
「そうそう。一緒に曲を作るのは初めてだったけど、学ぶところが多かった。普段活動しているのは違うフィールドだけど、培った技術とかセンスを混ぜるのはおもしろいと思って、ZEN RYDAZはその延長で始めたところもあった」
――そういった様々な活動の中でも民族音楽のエッセンスは必ず入っていましたよね。
「そこは自分のテーマでもあるし、使命だとも思ってる。今後グローバリゼーションに押されて民族楽器が廃れていくのは明らかだし、演奏者もどんどん減っていくと思うから、サンプリングだろうが録音だろうが、どこかにそういうエッセンスを入れたい。俺自身、世界各地の民族音楽の恩恵を受けているし、感謝もしているから」
――MOOCHYは90年代からDJではジャングルにガムランや尺八の音を混ぜたりしていたわけだけど、当時からそういう使命感はあった?
「いや、もっと後になってからかな。中央線のヒッピー・カルチャーには子供の頃から触れていたし、インドにもいずれ行くものだと思っていたんだけど、90年代はまだその延長上の感覚というか」
――その感覚ってどういうものだったんでしょうか。憧れ?
「憧れでもないかな。子供の頃からこの世界に悲観的だったし、その結果グレたりもしたんだけど、否定の中に見つけた光明みたいなものがガムランであり、民族音楽だった。ガムランを知ったのは学校の視聴覚室の民族コーナーで、自分にとって一番非現実的で、違う世界に連れていかれるような感じがあった」
――エキゾチシズム / 異国情緒とはちょっと違う感覚なのかな。エキゾチシズムって80年代以降に成立した(ジャンルとしての)ワールド・ミュージックの土台になっていたわけで、ある意味でバブリーな異国体験とも繋がっていたわけだけど、その感覚とは違う?
「違うと思う。自分はバブル崩壊後の少年だと思うし、経済を優先することで人間が人間味を失っていく社会に生きてきた世代だと思っていて。もっと人間が人間らしく、動物が動物らしく生きる世界みたいなものを民族音楽から感じていたんじゃないかな。それと同時に、パンクのような社会批判を含んだ音楽にも奮い立たされていくわけだけど」
――人間が人間らしく生きる民族音楽のありかたに、理想の世界みたいなものを感じ取っていた?
「理想とまではいかないけれど……俺は新宿の病院で生まれて、4歳まで稲毛の社宅で育ったのね。そのあと中野に戻るんだけど、社宅時代の記憶もあって、大友克洋さんの『童夢』みたいな世界だった。市川には父方のおじいちゃんおばあちゃんの家があったんだけど、当時の市川は光化学スモッグがひどくて。そういう環境で育ったから、19歳ぐらいまで自然に触れることがほとんどなかった」
――おじいちゃんおばあちゃんが自然豊かな田舎に住んでいて、子供の頃からそういう環境に触れていたら、また違っていたんでしょうね。全く触れていなかっからこそ、音楽にそれを求めたという。
「そう、全然違ったと思う」
――じゃあ、DJでジャングルと民族音楽をミックスするというのは、人間が人間らしく生きる世界を表現しようとしていた?
「いや、むしろ“今の現実を壊す”という感覚かな。ヨーロッパで作られたレコードをベーシックにしながら、そこにアジア的エッセンスを入れることで、観たこともない、聴いたこともない世界を創出することが目的だったというか。ただ、さっき言った“使命感”はまだその頃はなかったと思う」
――なるほど。民族楽器の話は新作にかかわることでもあると思うので、のちほどゆっくり聞くとして、近年のユニットでの活動の話に戻りましょうか。同世代の人たちとやったことで得たものも大きかったんじゃないでしょうか。
「そうだね。それぞれキャリアのある人だからこそ、同じ土俵で語り合ったりクリエーションできる。そこから学べることは多くて。TASAKAのようなスクラッチは自分にはできないし、MaLのベースの鳴りも長けてると思う。MACKA-CHINも“このリズムだとラップを乗せづらいよ”とかラッパー視点で意見を言ってくれるし。ヒップホップは子供の頃から聴いてきたけど、そういうのって自分じゃわからないことで」
――COUNTERPOINTの頃までのMOOCHYの音作りって、ある意味で頑固だったと思うんですよね。だけど、いくつものユニットでの活動を経て、柔軟になってきてる感じがする。
「MaLからもよく“丸くなってきた”と言われます(笑)。18歳くらいのときは全員に中指立てる感じだったけど、感謝することを覚えたというか。徐々に自分も変化していきたいし、聖人になりたいとまでは思ってないけれど、恨まれて死にたくはないから」
――そりゃ誰だってそうです(笑)。
「たしかにいろんな人とやることで少しずつ自分も変わってきてると思うし、目的はあくまでも“良い音楽を作ること”だから。みんなが聴いたこともないような音楽を作って、セールスとか金だけじゃなくて、世界中の耳の肥えたリスナーもおもしろがってくれたらいいし、そういう積み重ねで社会が変わっていったらいいと思う」
――なるほど。
「民族楽器的なエッセンスとか、古いものをアレンジするようなアイディアをかっこいいと思う人たちが増えれば……利権絡みの土建屋とか原発、軍需産業に対しても“そういうのってかっこよくないよね”とか“美しくないよね”っていう美的センスを向上させていくことが変革への道だと思う。どういう世界にしたいのかといったら、そういうものだね」
――コラボという意味でいうと、ここ数年同世代だけじゃなく、若い世代と一緒にやる機会も多いですよね。
「今回のアルバムに収録したトラックの派生曲を作っていて、Yuima Enyaや愛染 eyezen、HIDENKAをフィーチャーした音源が出ることになると思うんだけど、今ちょうど愛染 eyezenの曲を作ってる。奴は俺よりも20歳以上年下だけど、オートチューン世代の声の整えかたがあって、ずっとダメ出しされていて(笑)」
――ダメ出ししてるんじゃなくて、されてる?
「そうそう。もちろん彼らの言われたままにしたいわけじゃなくて、彼らが望むものとかパッションを取り入れながらやっていきたい。中学生から80歳までみんなに“かっこいいっすね”と思ってもらえるものを作りたいし」
――難易度高いですよね。
「めちゃくちゃ高い。俺が実家で曲を作り始めたくらいのときに、おばあちゃんが後ろから覗きこんでいたことがあって。ジャズドラムっぽいスウィングしたループを作っていたら、おばあちゃんが“なかなかいい調子の曲ね”って(笑)。そういう経験があるから、可能性はあると思っていて。それが19歳の頃」
――19っていうことは、さっきの話だったら破壊願望まっさかりの時期。
「そうそう。破壊しつつ、自分でも作ろうとしていた頃。ドラムマシーンを買ったんだけど、機械が苦手で全然わからなくて。10代の頃はずっとそういう試行錯誤をしてた。破壊のほうが楽じゃない?創造は難しい」
――そろそろ新作の話に移りましょうか。資料によると、2020年2月、インドのケララを訪れたそうですが、それが制作の起点になったのでしょうか。
「今回のアルバムのメインはその後に行くパキスタンで、ケララは伏線という感じかな。ケララはレコーディングが目的じゃなくて、ヨガのために行った。フィールド・レコーディングもやったけど、iPhoneで録っただけ。ヨガはうちのかみさんもやっているし、今後彼女がやっていく上でも現地の体験をしたほうがいいんじゃねえかっていうことで」
――じゃあ、ケララでは基本ヨガをやっていたということ?
「それがいろいろあって、アーユルヴェーダの家にステイすることになって。そこでいろんなことを教えてもらった。たとえば“どういう未来をイメージするかによって未来が作られる”とそこの家主は言うんだよね。ちゃんとイメージすることが大事だと。それは自分にとっても気付きになった」
――パキスタンに行ったのは2023年の2月。
「2月から3週間くらいかな。1月に阿佐ヶ谷で中村 哲さんの映画(『荒野に希望の灯をともす』)を観たことが大きかった。中村 哲さんのことは9.11の頃に知って、“和プロジェクト”というイベントを東京と広島で開催してその収益金を募金したり、ペシャワール会の事務所とも連携して自分のイベントで写真パネルの展示をやったり、募金を募ったりしたんだけど、中村さんご自身は2年前に亡くなられて。自分にとっても数少ない尊敬できる人物だったので、衝撃が大きかった」
――そこで改めてパキスタンのことが気になりだした、と。
「そうだね。以前パキスタンの学生と話したことがあって。“アフガニスタンみたいに空爆されることがあったら、あなたはどうしますか”と聞いたら“普段と変わらない生活をします”と言っていて、すごいな、と思って。“空爆されても普段と変わらない生活します”っていうその覚悟って何なんだろうと。それはイスラムの考えかたに興味を持つきっかけのひとつでもあった。精神的な強さみたいなものというか」
――普段と変わらない生活することが抵抗の手段でもあるということなのかな。
「ある意味そうかもしれない。そこまで彼は言ってないけど、神がどう裁くか、自分が判断することではないっていうこともなのかもしれない。むやみやたらに慌てたり逃げ惑うんじゃなくて、こっちはこっちで自分がやるべきことをやり続けるのみだ、と」
――中村 哲さんの映画を観たのが1月で、その翌月にはパキスタンに飛んだわけだから、何かに突き動かされるように行っちゃったわけですね。
「映画を観たあとに“もう行くしかねえ”と思って航空券のチケットを購入して。そこから自分が持っているパキスタンのレコードやCDをもう1回掘り下げて、なおかつ(アラブ音楽のエキスパートである)NAKAMULLAHくんが持っているものを聴かせてもらったり。そうしたら、困ったことに俺が本当に行きたいのはアフガニスタンかも、って思いはじめて」
――航空券を買ったあとに(笑)。
「そうそう(笑)。パキスタンと言えばヌスラット・ファテ・アリ・ハーンのカッワーリーのイメージがあったんだけど、俺が音楽的にカッワーリーに関われる余地はないんじゃないかと思って。カッワーリーはすでにすごいものだから、いくら自分が関わってもカッワーリーにしかならない。自分は聴いたこともないようなものを作ることが目的だから、どうしたものかと思って。そこでアフガン・ルバーブがひとつのヒントになった」
――アフガン・ルバーブはアフガニスタンの弦楽器ですよね。
「そう。アフガン・ルバーブはYAKAZA ENSEMBLE(以前MOOCHYがプロデュースしたイスタンブールのグループ)も使っていたし、触れてはいたんだけど、アフガニスタンにはなかなか行けないわけでね。改めてパキスタンとアフガニスタンの国境近辺に広がるカイバル峠の文化圏が気になるようになって。ペシャワールもまたその文化圏に属している町だし。結果的にパキスタンではペシャワールに一番長く滞在することになった」
――ペシャワールにツテはあったんですか。
「いや、それがなくて、とりあえず行ってみようと。入ったその日に、今回のブックレットにも写っているティプっていう奴に会った。“俺がお前の面倒を見るから問題ない”みたいなことを言い出して、家まで連れて行かれて(笑)。面倒くさい面もあるけど、すごく助かった」
――そのティプはプレイヤーというわけではない?
「全然。ミュージシャンはほぼ英語を喋れないんだけど、ティプは一応英語ができたからパシュトゥーン語の通訳をやってもらって」
――今回の作品に参加している民族音楽のプレイヤーたちは普段どういう場所で演奏しているんですか。
「家に呼ばれて演奏したりしてるみたい。あとはレストランとか。アフガン・ルバーブを演奏してもらったプレイヤーのひとりは自分でもスタジオを持っていたし、ドバイのほうに呼ばれて演奏する人もいるらしい。パキスタンじゃ金にならないけど、ドバイのほうで稼いで帰ってくるという。イスラム・コネクションで呼ばれるみたい」
――そういう食い扶持があるのは大きいですね。
「ただ、パキスタンでは音楽家が下に見られてる感じはした。もちろんスター歌手とかメジャーなところでやっているプレイヤーは違うけど、街のプレイヤーはちょっとナメられてる感じはしたかな」
――レコーディングのやりかたとしては、ある程度ビートを用意してから現地に乗り込むんですか。
「MaLが送ってくれたビートのラフスケッチも含めて7曲くらい持っていって、あとは現地で作った。そういうビートの上でミュージシャンにインプロヴィゼーションで演奏してもらうというのがいつものパターンかな。アフガン・ルバーブを演奏してくれたウマールは英語も喋れないし、生まれて初めてレコーディングしたくらいだから、打ち込みに対してどう演奏していいかもわからなくて」
――そりゃそうです。
「もうひとりのパーカッションの奴がノリで“これだったらあの曲のあのフレーズがいいんじゃね?”っていうアイディアを出して、それを演奏してもらう感じ。今回の曲を日本のアフガニスタン音楽マニアの人に聴いてもらったら、伝統的な民謡とかからフレーズを持ってきてると言ってた」
――正直、MOOCHYの以前の作品は四つ打ちのキックが支配的で、それに合わせて民族楽器を弾いている感じがしたんですよね。でも、今回はそれぞれの民族音楽のリズム感覚に合わせてビートが作られている感じがしました。
「何かが違う?」
――正直、聴いたときの印象が以前とは全く違うと思いました。
「そうなんだ。単純に技術的なものじゃないかな。前は拙かったと自分でも思うし、模索中だったけど、民族楽器とビートがより緻密に結びついてるということだと思う」
――なるほど。
「今回、制作の最後のほうでKing Tubbyをやたら聴いていたんだよね。King Tubbyが持つ歪な構造とかざらついた音色は少し意識していたかも。ビートってやっぱり捉えかた次第だと思っていて、キックの音量ひとつで聴こえかたが全然変わる。誰かにも“今回はZEN RYDAS以降の感じがする”と言われたんだけど、確かにZEN RYDASで培ったビート・ミュージック的な感覚というか、整合感とエナジーみたいなものは反映されていると思う」
――今回タブラしか民族音楽的な打楽器が入ってないことも関係してるのかな。
「確かに生音のパーカッションはタブラしか入ってないね。夏くらいには一度完成していたんだけど、そこから(モロッコの鉄製カスタネットである)カルカバの音が欲しいと思って、津島(としひと)さんにカルカバを演奏してもらった。(モロッコの弦楽器である)ゲンブリは合うかどうかわからなかったけど、とりあえずやってみましょうと。“ME & COUNTRY”とかはゲンブリが入ることでこんな音楽になるんだ、と自分でもびっくりした」
――ここにきてビートメイキングが成長したということですよね。MOOCHYくらいキャリアが長いと、あらためて成長する機会もなかなかないと思うんですが。
「コロナでいろんなユニットをやったことで鍛えられたところはあると思う。ZEN RYDASだけじゃなく、MYSTICSでMarcusとKuniyukiさんとやったことも大きいし、元晴とやったものも大きい。低域のふくよかさをちゃんと残さないと、生音のヴァイブレーションが失われてしまう。そういうことに関してはよりデリケートになったんじゃないかな」
――今回のアルバムには「2038年のアジア」というテーマがあったそうですが、このテーマはどのように浮かび上がってきたのでしょうか。
「2038年という年代については直感的な感じだった。“アジアの近未来”というイメージが浮かんできたのはパキスタンの体験が基になってる。パキスタンのカラチに着いてリキシャに乗ったら、リキシャに“New Asia”っていう会社の名前が書いてあって。New Asiaか、ちょっとおもしろいテーマだな、と思って」
――テーマも旅の中の気付きがきっかけだったわけですね。
「ただ、インドネシアを初めて訪れたときから始まるアジアの体験を、いつか何かのかたちで表現したいとは思っていた。大川周明や井筒俊彦みたいに大きなアジアのかたちを考えていた先人たちがいたわけだけど、今はもう分離してしまっている。そうしたアジア像を音楽っていうフィールドでもう一度考えてみたいと思っていて。そのヴィジョンとして“2038年のアジア”をテーマにした小説も途中まで書いてたんだけど、結果的に時間とか予算的なことでまとまらなかった」
――結果、テーマだけが残ったと。
「そうそう。途中まで書いた小説は出稼ぎ労働者の話で。主人公はパキスタンで世話になったティプで、彼が子供を置いてインドまで出稼ぎに行って、そこでいろんなものを見るというストーリーだった。日本も無関係じゃないし、俺らの子供たち世代は海外へ出稼ぎに行かなきゃいけなくなると思う。時代がいくら移り変わっても国家制度が良くなっている国なんてどこにもなくて、政府の中枢はだいたいグローバリゼーションにやられていて、貧困がワールドワイドに広がっている」
――15年先の2038年なんてそんなに遠い話でもないですしね。
「コロナでもいろんなことが変わったから、この次の15年でどれくらい変わるのか誰もわからない。『2001年宇宙の旅』を書いたアーサー・C・クラークが『3001年終局への旅』という本を書いていて、そこでは脳内チップの話が出てくるんだけど、もう確実にその時代が来ているわけで」
――社会のことを嘆きつつ、ラストでは光が見えるのが今回のアルバムの素晴らしいところですね。最後に収められた「NEW ASIA」という曲にはまさに希望が映し込まれています。
「いくらシビアに重い現実を見たとしても、良い未来のイメージ、それこそアジア人らしい朗らかさや優しさのある世界を考えていきたい。そういう意味では、“New Asia”というヴィジョンは祈りとか願いに近いのかもしれない」
■ 2023年12月13日(水)発売
J.A.K.A.M.
『FRAGMENTS』
CD KOKO-130 3,000円 + 税
https://jakam.lnk.to/231213
[収録曲]
01. JUSTICE
02. MOON DANCE
03. HIDDEN ESSENCE
04. PURPOSE OF LIFE
05. CHAIN
06. NEUTRAL PLACE
07. ME & COUNTRY
08. PLANET OF DREAM
09. WIND
10. NIGHT
11. FAMILY
12. NEW ASIA
■ J.A.K.A.M.
FRAGMENTS Release Party
2023年12月29日(金)22:00-
東京 高田馬場 88block
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場2-14-7 B1F
2,000円(税込 / 1ドリンク代込)
■ J.A.K.A.M.
FRAGMENTS Release Party
2024年1月13日(土)22:00-
東京 吉祥寺 bar Cheeky
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-30-10
2,000円(税込 / 1ドリンク代込)
■ COMPUMA / J.A.K.A.M.
2024年1月28日(日)17:00-
東京 下北沢 SPREAD
〒155-0031 東京都世田谷区北沢2-23-6
2,500円(税込 / 別途ドリンク代)
■ DOMMUNE Special Program
2024年1月11日(木)20:00-24:00(仮)
トーク + DJ ほか
TBA
■ 2000年9月25日(月)発売
Tulululus
『ゲーテへの感謝』
comma | 2023年12月13日(水)配信開始
https://Tulululus.lnk.to/231213
[収録曲]
01. Virgin Blues
02. 小松とわたしのアンビエント
03. アフリカンサウナ
■ 2001年12月21日(金)発売
NXS
『Sleeper』
comma | 2023年12月13日(水)配信開始
https://NXS.lnk.to/SLEEPER.231213
[収録曲]
01. SLEEPER (PHONONYMUS DOODLES MIX 2001)
02. SLEEPER (ORIGINAL DUBMIX 1999)
03. SLEEPER (ABSTRACT RECONSTRUCTION MIX 2001)
04. SLEEPER (VIKTUAL DRUMMER REMIX 2001)
05. SLEEPER (MICRO FOREST MIX 2000)
■ 2002年3月20日(水)発売
NXS
『Pearl, Snake, Bird, Dawn』
comma | 2023年12月13日(水)配信開始
https://NXS.lnk.to/psbd.231213
[収録曲]
01. Pearl (perfect pitch)
02. Fall
03. Dice
04. Sleepers
05. Zebra
06. Chamber
07. Vreth
■ 2003年3月26日(水)発売
NXS
『PSBD RMX』
comma | 2023年12月13日(水)配信開始
https://NXS.lnk.to/PSBDRMX.231213
[収録曲]
01. Chamber (Jebski Remix)
02. Fall (North Down Mix)
03. Vreth (Tomoki Remix)
04. Dice (Boarder Remix)
05. Sleepers (Unused Remix)
06. Pearl (Akio Nagase Remix)
07. Zebra (Dategen Remix)
08. Sleepers (Kuniyuki Remix)
09. Pearl (Lamont & Dol-Lop Remix)
10. Fall (Erectro Dub Mix)
11. Dice (Daydream Mix)
12. Chamber (Kaoru Inoue Remix)
13. Vreth (L?K?O's Final Inhaler Mix)
14. Zebra ('Wind' Mix)