Column「実録・KLONNS米国紀行」


文 | SHV (KLONNS)
写真 | KLONNS

サクラメント / バークリー編

Day 3: サクラメント

 午前中に起床。アメリカのチェックアウト時間は基本12時と聞いていたけど、このモーテルは11時でした。それでも日本のホテルよりは少し遅いのでだいぶ助かりました。適当に朝食を済ませてバンに乗り込み、カリフォルニア州サクラメントへ!

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束の間のモーニング。

 州境付近のモーテルに宿泊したため、1時間ほどでカリフォルニア州に突入しました。ワシントン~オレゴン州はカナダっぽさがあるというか、少し肌寒くて澄んだ感じの空気だったのですが、カリフォルニアに入った瞬間、わかりやすく雰囲気がカラッとし始めたのが印象的でした。風景もサバンナっぽいというか、アメリカ映画でよく観る感じ。カリフォルニアに入った途端にGAGたちが車内BGMでLil Bの「Califorinia Boy」を流し始めてウケました。Lil Bまじで人気。その後もひたすらカリフォルニアにちなんだ曲を聴いているうちにサクラメントに無事到着しました。

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カラッとしたカリフォルニアの空気。
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植物の感じもなんか違う気がする。
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名も知らぬ美しい山。
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スーパーで下着を買おう。
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こっちでも日本食はポピュラー。
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ハイウェイのホットドッグもそれなりにうまかった。

 サクラメントというとDEFTONESくらいのイメージしかなかったのですが、実はカリフォルニア州の州都。知らなかった……。オールド・サクラメントのような歴史的建造物もあるらしく、ちょっと見てみたかったのですが、観光する時間もなく本日のヴェニュー「Cafe Colonial」へ。このヴェニューは定番のパンク箱らしく、SLANTも後日プレイするとのこと。日本のleechも以前のアメリカ・ツアーでプレイしたみたいですね。エントランスを抜けるとバー・スペースがあり、その先にライヴ・フロアがある造りで、本ツアー中で最も日本のライヴハウスに近い雰囲気でした。すぐそばに大きなパーキング・エリアがあるのも便利。隣の建物は映画館(劇場?)で、この地域のサブカルチャー的なものを一手に担っている感がありました。

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Cafe Colonial
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Cafe Colonial隣の劇場。
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ややゴスい装飾。一体なにを上映しているのだろう?

 機材を搬入していると、巨大な『チェンソーマン』のパワーちゃんステッカーが貼ってある車があるなーと思って見ていたら、「俺の車だ!」と男性に声を掛けられました。どうやら彼が今日の主催の1人らしい。オタクだ。ちなみにCaseyのギターケースも日本のアニメのステッカーで埋め尽くされていました。『チェンソーマン』と『ONE PIECE』が海外でもめちゃくちゃ人気なことだけはわかりました。

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Otaku in USA。ステッカーではないイラストをわざわざ透明テープで貼っているあたりが本物。

 一通り準備を終えると、軽く腹ごしらえをしようということに。Caseyの案内で会場から徒歩5分くらいのメキシコ料理屋へ向かいました。少し歩いてみた感じ、風景や建造物こそ違うものの、日本の地方の国道沿いのような雰囲気でした。月曜日だったのも相まって、人通りも車通りも少なく、正直寂れた感じの地域だなという印象でした。もちろんサクラメント中心部は全然もっとシティな感じだと思いますが。都市部にはパンクスがやるようなヴェニューは少ないのかな?

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Sactownのストリート。

 メキシコ料理屋に到着すると、見知らぬ大家族の誕生日パーティ(?)が行われていて、賑やかで朗らかな空気感。いいお店でした。せっかくなので今まで食べたことがなかったケサディーヤを注文。ケサディーヤとはチーズや肉などの具材をトルティーヤで挟んで焼いたもの。定番メニューだと思いますが、恥ずかしながらこのときまで名前すら知らず……。完全にドはまりしました。スープが付いていて、ディップして食べるのが正しい食べかたとのこと。帰国後も何度か食べたのですが、スープ付きで出してくれるお店には未だ出会えず……。本場のテクス・メクスは最高ですね。オープン時間までわずかだったのでテイクアウトにして会場へ戻りました。

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見知らぬ家族を祝ってしまった。
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テイクアウト待ちでもトルティーヤチップスを恵んでくれるの嬉しい。

 本日のイベント、実は未だに誰がブッキングしてくれているのか定かではないのですが(笑)、おそらく「625 Thrash」からのリリースで知られるパワーヴァイオレンスバンドMESCALINE MANIACSなどのメンバーたちが「916 Noise」というオーガナイザー名義で関わってくれているようで、対バンのDESISTはMESCALINE MANIACSのメンバーらによる新しいバンドでした。

Flyer for Sacramento show
Flyer for Sacramento show

 この日もサウンドチェックは特にせず、夜7時頃にイベントがスタート。月曜ということもあり、トッパーのDESISTの時間帯はお客さんも疎ら。MCで「もっと前に来いよ!」みたいな感じで煽りまくってました。ブラストしつつも、ストレートなハードコア・パンク的なフレイヴァを織り込んでいる感じのバンドだと感じました。西海岸っぽい。続くHAPPY SOCIETYはベイエリア出身の2ピース・パワーヴァイオレンス・バンド。ベースとドラムのみから繰り出されるノイジーなサウンドですが、時折モッシュ誘発系のミドル・パートも搭載しているタイプのバンドでした。このあたりからお客さんが増え始めた気がします。この日も若者集団が来ていて、やはりMARILYN MANSON、もしくはAvril Lavigneとか好きそうな90年代後半~00年代初頭のエモ・ゴスっぽい雰囲気を纏ったキッズたちでした(笑)。Y2Kですね~。

 続いて我々KLONNSの出番。ようやく借り物の楽器にも慣れてきて、いい感じの演奏が出来たような気がします。お客さんも満員とはいかないものの、そこそこ入っていました。Adamがめちゃくちゃモッシュしてくれて嬉しかった!ちなみにカリフォルニアにちなんでKOЯNシャツ(NYのクィア・アーティストMobshityによるハンド・ドローイングTシャツ!)で挑んだのですが、Joseにシャツのチョイスを褒められました(笑)。さすがKOЯN。このライヴ後くらいからGAGメンバーたちとより打ち解けられた気がするので、けっこう良いライヴだったんじゃないでしょうか。

 トリはもちろんGAG!何度観ても見事なパフォーマンス……。モッシュピットもかなり加熱しており、若者カップルの男性のほうが女性をモッシャーから守ろうとしていたのですが、その女性が突然めちゃくちゃ2ステップを踏み始めて、「え?」みたいになっている場面があっておもしろかったです。あと、この日はみんな大好きな例のテクノ・エンディングやってました。アメリカで観ると趣がある……。

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Cafe Colonialの裏庭、画になる。

 今夜も物販の売れ行きが好調で、非常にありがたい限り。毎度Robが手伝ってくれるのも泣ける……。ちなみに今回マーチの値段表にPayPalのQRコードを印刷しておきましたが、ユーロや北米ではけっこう有効な手段だと感じました。思ったより普通に現金で支払ってくれる人も多かったです。なんとかクレジット・カード決済の手段も用意できないかといろいろ探ったのですが、アメリカの銀行口座がないと難しそうで断念……。どうしてもクレジットで支払いたいというお客さんにはGAGのキャッシュレス決済端末で決済して後ほど現金でもらう、という対応をしました。まじで助かった…。感謝。ほかにもVenmo、Zelleといったアメリカ独自の個人間送金アプリも物販やギャラのやり取りでけっこう使われているようです。これらもアメリカの銀行口座が必要なため、日本のツアー・バンドが用意するのはハードルが高いと思われます……。とりあえずPayPalで受け取れるようにしておくといいと思います。

 イベントも無事に終わり、今夜も深夜移動。といってもサンフランシス付近で宿泊するようなので、さほどロング・ドライブにはならなそうです。ちょっとお腹減ったねということで、カリフォルニア州が生んだ人気ハンバーガー・チェーン「In-N-Out Burger」へ!噂には聞いていたけど、本当にみんな好きなんだなと実感しました。ちなみにGAGのみんなはドライブ中に「In-N-Out Burger」を見かけるたびに、昔のCMソング?を合唱していておもしろかったです(笑)。ここでも一瞬GAGの友達が登場!誰なんだろう(笑)。一緒にハンバーガーを食べました。

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約束の地へ……。
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メニュー少ないの好感持てる。

 アメリカでの外食はかなり高騰していると聞いていたので覚悟して入店したのですが、ダブル・ダブルバーガーで$6ちょい(900~950円くらい)。高いっちゃ高いけど、ここ最近は日本でも外食するとこれくらいかかっちゃいますよねというくらいでした。いろいろ裏メニューがあるようですが、初めてなのでスタンダードなダブル・ダブルをオーダー。これが感動的にうまい……!かなりジャンクで野蛮な旨味に溢れつつ、野菜はフレッシュでシャキッとしているバランスが最高!ちなみにAdamのおすすめは裏メニューのフライド・オニオン・トッピング。さっきまで「In-N-Out Burgerは野菜が新鮮でおいしいんだ」とか言っていたのに、野菜全ナシのフライドオニオン・ダブル・トッピングでオーダーしていてウケました。あと、店員にKOЯNシャツ褒められて嬉しかったです(笑)。カリフォルニアではとりあえずKOЯN着ておきましょう。

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写真見てたら腹減ってきた。
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深夜のバーガー屋楽しいね。

 腹ごしらえも済んだところで、宿へ向けて出発!今夜はベイエリアにあるLandonの友達の一軒家に泊めていただけるとのこと。この日あたりから車内の会話もヒートアップし始め、最近やっているゲームとかアニメや漫画の話など、話題が尽きない……。CaseyとLandonが言ってた「日本でもいい感じの枝が落ちていたら、伝説の剣ごっこはやるのか?」という質問が一番意味不明で笑いました(インスタでそういうハッシュタグがあるらしい)。「もちろん」と答えておきました。ちなみにツアー車内の過ごしかたはけっこう各々自由な感じで、CaseyとLandonはひたすら喋ったり歌ったりしている一方、Joseはずっとエミュレーターで『ファイアーエムブレム』を攻略していました(笑)。前回のツアーでは『ファイナルファンタジータクティクス』を全クリしたらしいです。好みがわかりやすい。

 1時間ほどのドライブで閑静な住宅街に到着。家には誰もおらず、家を丸ごと好意で貸してくれているようでした。ユニティが強い……。おもちゃが散乱している子ども部屋もあったので、幼い子供もいるようです。家族旅行で家を空けていたのでしょうか?何にせよ非常にありがたい……。つくづくパンクやハードコアのシーンは信頼と友情で成り立っているなと感じました。GAGが電動ポンプで膨らませることのできるエアマットレスを持ってきていて、各自そのマットレスや寝袋、ベッドに分かれて就寝!翌日は遂にバークレーが誇る伝説のヴェニュー「924 Gilman Street」でのギグ……。震えます。

Day 4: バークリー

 優雅に午前中に起床。朝っぱらから中庭でJeffとCaseyがバーベル上げをやっていて元気過ぎました。てか自分の家か(笑)。中庭のある生活、憧れますね。本日はギグまで時間に余裕があるため、市街地を観光することになりました。というわけで、バンに乗り込みサンフランシスコへ!

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アメリカすぎる住宅。
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朝から筋トレマン。

 サンフランシスコへと続く巨大な橋を渡る途中で、かの有名なアルカトラズ島が見えたりしてテンションが上がりつつ、市街地へ到着!かなり想像していた“西海岸”という感じで、ラティーノをはじめとする様々な多文化 / 風習がミックスされている街並みで、すごくいい雰囲気。海沿いですがカラッとしていて、雲ひとつない青空のわりには意外と肌寒かったです。いろんな映画の舞台にもなっている街ですが、個人的にはポール・ヴァーホーヴェンの『氷の微笑』(1992)の風景そのままで感動しました。あと、テスラの自動運転のタクシーが運行していて、挙動がカクカクしていて普通に怖い(笑)。前の車にぶつかりそうになる場面もあり、街の人々からは普通に嫌われてそう。見かける度にGAGたちがブーイングしていてウケました。ディストピアですね~。

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サンフランシスコへGO。
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サンフランシスコの街並み。
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サンフランシスコの街並み。
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サンフランシスコの街並み。

 とりあえず腹ごしらえということで、昨日に続きローカルなメキシコ料理屋に。今回はブリトーを注文してみたのですが、あり得ないくらい巨大サイズ……。誇張なしに30cmくらいある……。余裕で食べきれませんでした。肉の種類がビーフとかチキンとかいろいろ選べて、デフォルトで煮豆も入っていました。ヴィーガン対応もしているようです。でもこの店は正直それほどおいしくなかったかな(笑)。

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テクス・メクスは鉄板。
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大きく 分厚く 重く そして大雑把すぎた

 さらに散策を続け、いい感じに洒落たコーヒー・スタンドにイン。GAGのみんなはマジでカフェイン大好きですね。お茶も含めてかなりいろいろメニューがあったのですが、シンプルにアイスコーヒーでカフェイン摂取。おいしかったです。あと、お店に「ICEに気をつけろ」というチラシが貼ってあったのが印象的でした。我々が行った少しあとにロサンゼルスで大規模な反ICEデモが起きるわけですが、本当に根深いアメリカの闇だなと思います。

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洒落たカフェ。
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展示のフライヤーなんかもたくさん貼ってありました。
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恥ずかしながらAdamに教えてもらうまでICEの問題をよくわかっていなかった。

 まだまだ観光タイムは続き、海岸沿い方面へ向かいました。辿り着いたのはサットロ・バスズという史跡。19世紀に建てられた公衆塩水プールの廃墟なのですが、現在はハイキング・スポットと化しているみたいです。しかしこれらの情報は表向きの顔……。実はここ、知る人ぞ知るカルト・カセット・レーベル「ORMOLYCKA」が主催し、HOAXやCONDITIONがプレイした伝説の洞窟ギグの会場!!! 何度YouTubeで観たことか……。とりあえず写真撮りまくりました。こういう意味不明なロケーションでやるライヴ、憧れます。海辺だからかけっこう寒かったのですが、Adamがパーカーを貸してくれました。優しい……。

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サットロ・バスズ
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サットロ・バスズ
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岩を投げたりして遊びました。
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伝説の洞窟。

 しばらく付近を散策したのですが、なぜか車椅子が捨てられており、それを見た天才映画監督Jeffが急遽短編映画を撮影開始……。Zie主演(?)の傑作が完成しました。ぜひ観てください(笑)。すべてスマホで編集し、速攻で完成させていて、謎に手際よすぎました。ちなみに移動中の車内でアフレコとかもしっかりやっています。

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なぜ車椅子が?
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撮るもの 撮られるもの

 いよいよ本日のヴェニュー「924 gilman street」へ!!! 通称ギルマン。BAD BRAINSやDEAD KENNEDYSといった80s USハードコア・パンクの大御所はもちろん、GREEN DAYやOPERATION IVYなど数多のレジェンドが輩出した西海岸DIYハードコア・パンク・シーンの総本山……!!! まさか自分がプレイする日が来るとは……。中学生の頃の自分に教えてあげたいです。当初のツアー仮日程にはギルマンの名前はなかったので、嬉しすぎるサプライズでした。

 バークレーの他に建物もあまりないようなローカル・エリアにぽつんとそれは佇んでいて、外観からもオーラというか長い歳月をかけて蓄積された風格のようなものを感じました。All Agesの場所なのでアルコール等の販売はなく(バー・カウンター的なスペースは一応あったので、イベントによっては出しているのだろうか?)、そこら中ステッカーや落書き、グラフィティで埋め尽くされていたのが印象的でした。ステージバックにパレスチナの旗が描かれているのも素晴らしい。ちなみにCaseyも今回初めてギルマンでプレイするとのこと。Joseが「思ったより広いよ」的なことを言ってましたが、たしかに詰めれば400人くらいは収容できそうな規模感でした。物思いに耽る時間もなく機材をロードインしていると、SLANTと小坂さんも到着。Caseyも相変わらずラジコンで遊んでいるし、徐々に緊張感が薄れてきました(笑)。

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ギルマンの入口。
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ついにギルマンに潜入。
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ギルマンの番犬?

 本日のイベントはギルマンを中心にベイエリアでギグをブッキングしている「R'N'RG Presents」による企画。「RBS FEST」も主催しており、ベイエリアでかなり精力的に活動しているクルーです。ちなみに中の人のAceはDRAIN「FTS (KYS)」のビデオに殺し屋役で出演している人物だったりします。まさにベイエリア・コネクションの重要人物ですね……。

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Flyer for GILMAN show

 そしてこのラインナップ……。とてもアメリカ西海岸とは思えないアジア率(笑)。最初にこのフライヤーを見た時は何が起きたんだと目を疑いました。まさかの西海岸でINDICATIONと初対バンとは……(笑)。しかし、こういう組み合わせは逆に国内だとあまりないと思うので、かなり貴重な機会だったのではないでしょうか。Gen Sunamiくん(INDICATION, KRUELTY, SOLITUDE A SLEEPLESS NIGHTS)ともこの日初めてちゃんと喋った気がします(笑)。地元バンドはELIMINATORSURBAN SPRAWL!前者は「Convulse Records」からリリースされたテープで知られるシンプルなストレートエッジ・ハードコア。イベント主催者のAce(Stallings)がフロントマンを務める新鋭バンドです。後者はこのツアーのあとに「Hi Liberate」主催で日本ツアーも敢行したサンフランシスコのハードコア・パンク・バンド。最近しれっと復活したっぽいTØRSÖのメンバーとしても知られるJasmine(Watson)さんを擁するバンドですが、この日は別のかたがベースを弾いていました。

 この日もサウンドチェックなしの出たとこ勝負。少し歩いたところにあるスーパーで買い物をしている間にトッパーのELIMINATORSが始まっていました。間に合った!と思ったら1曲で終了(笑)。けっこう観たかったので完全にしくじりましたね……。続くURBAN SPRAWLはモッシュパート搭載型のクラシックなハードコア・パンクで言わずもがな、格好良かったです。

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URBAN SPRAWL

 気づけばイベントも後半戦。辺りを見回してみるとすさまじい数のお客さん…。ド平日の火曜日だというのに普通に300人近くは入っていたんじゃないでしょうか。アメリカのシーンの規模感のデカさに圧倒されっぱなしです。PLANET ON A CHAINのBrianとTobia(Minkler | LOOK BACK AND LAUGH)も近所に住んでいるので遊びに来てくれました。突然彼らに初老の男性を紹介されたのですが、なんとATTITUDE ADJUSTMENTのメンバーとのこと。レジェンドをサラッと紹介しないでほしいですね(笑)。他にもSUNAMIのメンバーとかも来ていたみたいです。あと我々の1st LPのマスタリング・エンジニアを務めてくれているCharles Toshio氏(NO RIGHT)もインスタでこの日のイベントを宣伝してくれていたので会えるかなーと思ってたのですが、結局会えずじまいでした。残念……。

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客いずぎ。

 続く3番手は日本のINDICATION。トラブルにつき本来のかたちではなかったと思いますが、熱い演奏で沸かせていました。そしていよいよ我々KLONNS。緊張が走る……。尻上がりな感じだった気がしますが、ガッチリかましました。楽しかったけどライヴ中の記憶はあまりないです、毎度のことですが……。レジェンド・フォトグラファーRob Coons御大に写真も撮ってもらえて光栄でした(と思ったらシアトルでも撮ってくれていたみたい)。トリ前はSLANT。Yejiがライブ前に緊張しすぎてヤバい……みたいな状態になっていましたが、相変わらずすごいライブでした。トリはGAG。もう本当に毎回最高のパフォーマンスで素晴らしかったです。物販も大繁盛で本当にありがたい限り。シャツはかなりサイズが欠けてしまったのが残念でしたね。ヨーロッパもですが、あまり大きいサイズは出なくて、SとかMサイズが全然足りない感じでした。ま、パンクはピッタリ着たほうがかっこいいですよね。この反省は次に活かそう……。ところで、ギルマンでも日本語が少し話せるティーンエイジャーのお客さんがいたのですが、高校で外国語を習うのはポピュラーなんでしょうか?

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INDICATION
Photo ©Rob Coons
Photo by Rob Coons
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SLANT

 イベントは無事に終わり、ひとしきり挨拶を済ませて宿へ向かうことになりました。ギルマンはアルコール禁止、路上も基本禁酒なので、バンの中でどこからか調達してきたビールをこっそり飲んでいたのですが、Adamが珍しく(?)謎に酔っぱらっていておもしろかったです。よほど楽しかったんでしょうか(笑)。翌日はカリフォルニア州の果て、メキシコとの国境に面する街サンディエゴ。一気に行くと7時間越えのドライブになるので、恒例の深夜移動して僻地のモーテルに宿泊するコースとなりました。

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またギルマンでやりたいね。

 その前に腹ごしらえということで、今夜も「In-N-Out Burger」へ!どんだけ好きなんだっていう話ですが、いたるところに店舗があるので……(笑)。安いし日本では味わえないですからね。岡本さんがオーダーしていたシェイクもうまそうでした。奥が深い……。

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約束の地へ……。
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ハンバーガーの精霊。
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途中で寄ったガソリンスタンド。まだ夜は長い……。

 お腹いっぱいになったところで深夜ドライブ開始。寝ているような起きているような状態で気づけばモーテルに到着。速攻で就寝!それにしてもサンフランシスコはアートを大切にする空気感があってすごくいい街でした。次はサンフランシスコやサンノゼなど、他のベイエリアの都市でもプレイしてみたいですね。さて、アメリカ西海岸ツアー・レポはいよいよ次で最終回。お楽しみに!!!

つづく……

NEW REALM FEST 2025NEW REALM FEST 2025

2025年12月13日(土)
東京 渋谷 Spotify O-nest

開場 12:00 / 開演 12:30
前売 5,000円 / 当日 6,000円(税込 / 別途ドリンク代600円)
https://newrealmfest-jphc.stores.jp/items/68b111cb3fed3c53461a667f

Live
BIB / THE BREATH / Bruo / DESTINY BOND / DIKTATOR / DOLDREY / G*U*N*N / HONG! / House Of The Blood Choir / 鏡 KAGAMI / KLONNS / MASSPRESS / MurakuMo / MYSTIQUE / nervous light of sunday / SANOA / SEUDO YOUTH / SHUT YOUR MOUTH / THE SPIT / UNDERSCREEN / ZETTON

Food
豚富

Flyer
Kaya Nanba