文・撮影 | パンス
2024年11月
数時間寝たらスッキリと起きられた。今日はソウルの南にあるチャイナタウン、대림(大林 テリム)に行く。以前行ったら雰囲気が良く、すっかりハマってしまって毎回訪れるようにしているのだ。中国東北地方から来た人たちが多く、日本の“中華街”的なイメージとは比較にならないほど規模が大きい。マ・ドンソク(마동석)が活躍する『犯罪都市』シリーズなど、中国マフィアを描いた韓国映画で登場するので、治安に不安ありなイメージを持たれてしまっているようなのだが、行ってみると平和そのものである。
市場をブラブラしてから、牛肉麺を食べる。この店に来るのはもう3回目。ラー油ありとなしが選べて、ありにするとかなり辛いので、なしにして卓上ラー油で調整することを覚えた。もちもちした麺と牛骨の出汁が効いたスープ。中国語が飛び交っていて、僕が麺を食べていると、店員さんが僕を指差して何か客に説明している。おそらくメニューを解説しているのだろう。以前は、食べていたら行商の青年が突然テーブルにやってきて、甘栗を試食させられ売り付けられそうになったこともある。とにかくエネルギッシュで楽しい。
ラー油と共に卓上に置いてある黒酢もうまくて、店を出て向かいにある中国系のスーパーで探してみたらあった。しかし飛行機で持って帰れるのかわからなくなり断念(あとで新大久保の「華僑服務社」に行ったら、同じメーカーのものがありました)。
続いて、旅の土産を買おうと合井の「Home plus」に。お土産屋ではなく、大型スーパーである。まず、以前友達がおすすめしてくれた、近くのジェラート屋さんに入る。期間限定でドバイチョコレートのジェラートがあったのでそれにした。チョコレートアイスの中にピスタチオのペーストとカダイフが入っている。チョコの甘さにほどよい塩辛さが混ざってノックアウトされた。本来のドバイチョコレートより先にジェラートを食べてしまったのだが、日本だと今のところなかなか手に入らない。韓国だといろんなお店で売っているのでお土産で買ってくればよかった……。「Home plus」では韓国のインスタント・ラーメンなどを購入。日本のスーパーと違って袋麺はバラ売りではなく5個セットなどで売っているため、持ち帰るにはかさばる。スーツケースに入るか若干不安だったがとにかく買いまくった。
一旦ホテルに戻り昼寝する……さすがに昨夜遊び回ってちょっと疲れていた。夜になり、「SEOUL ART BOOK FAIR」に出店していたみんなが東大門で食事をするので、合流させてもらった。「タッカンマリ横丁(닭한마리 골목)」にて。カバンに入りきらないぶんのラーメンをみんなに配る。その後、乙支路までタクシーで移動。「The Edge」にてパク・ダハム氏のDJを聴きながら、軽く飲み、深夜のバスでホテルに戻る。24時すぎても当然のようにバスが運行しているのがありがたい。
昼には帰らなければいけない。あと1週間くらいソウルで過ごしたい気分だが……まだまだ食べ足りないと、東大門で朝からやっている「대화정 진짜해장국(テファジョン チンチャヘジャングッ)」で朝食兼昼食。ヘジャン(解酲)グッとは「二日酔いに効く」スープで、ソンジ(牛の血を固めたもの)がたっぷり入っていて強烈だが、香ばしくて食べやすい。特に二日酔いではなかったのだが、とにかく味が好きなのだ。名残惜しい気持ちを抑えながら帰国。
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テキスト・ユニット「T.V.O.D.」の片方。
「百万年書房LIVE!』にて「ポスト・サブカル焼け跡派」連載終了、現在単行本制作中。
東アジアの近現代史とポップカルチャーを追う日々。
DJするのも好きです。