Interview | sommeil sommeil


届き始めてやっと、輪郭が浮かび上がってくる

 シンガー / コンポーザー・しずくだうみによるプロデュースのもとで2017年に夏芽すやりとnemumiのデュオとして結成され、2019年より夢乃なこが加わった3名での活動を続ける“睡眠ポップユニット”sommeil sommeilが、結成から5年の時を経て、満を持しての1stフル・アルバム『Bon voyage!』をリリース。しずくだをはじめCHEEBOW、フジオメメ、はるきねる、法務局、イナダミホ、石田力丸、岩出拓十郎(本日休演)、クロダセイイチ(Genius P.J’s)、ネロ、大河内大祐、that’s all folks、yamazumaを作家陣に迎え、“旅”をコンセプトにシネマティックな展開も練られた全10曲となっています。葛藤を通過した同作までの道程を、プロデューサー・しずくだが見守る中、3名揃って語っていただきました。

取材 | 南波一海 | 2022年4月

撮影 | 久保田千史

――もう3年前の話になりますが、僕がsommeil sommeil(以下 ソメソメ)のイベントに呼んでもらったときに、nemumiさんが会場に到着したと同時にすごく泣いていて。
nemumi 「ああ、なこぴ(夢乃)が入る前くらいですよね」
夢乃 「そんなことがあったのか!」

――なにか話しかけたりする雰囲気でもなかったんですけど、そのことが頭に残っていたんです。そこから現在に至るまで山あり谷ありでグループが続いてきたのかなと、勝手ながら思っているんです。
夏芽 「おっしゃる通りで、(nemumiが)すごくがんばってくれていて」
nemumi 「いやぁ、どうですかね。最近は体の調子が良いほうで。大きな波もなく、健康に過ごしやすいよう自分をだんだんコントロールできるようになってきたということなのかな。人に接するときも穏やかにできているような感じがしていて。それが自分の過ごしやすさに繋がっているように感じます……なんだ、この話(笑)」

――気になりますよ。心身共に健康でいることに意識的なんですね。
nemumi 「そうです。健康じゃなくていいと思っている時期もあったんですよ。自分は一生これでいいや、みたいな。でも、まわりに迷惑かけたくないな、という気持ちから健康を目指すようになっていったんですかね?たぶん、大人になったんだと思います」

――健康じゃなくていいというのは、例えばお酒をたくさん飲んでいたとか。
nemumi 「お酒を飲むのは今もそうなんですけど(笑)。あまり健康でないときは、なにかを諦めていたというか。やるべきことが滞ったりして、まわりに迷惑かけるのが申し訳ないというのもありつつ、こんなはずじゃない、自分はもっとできるはずなのにという気持ちもあったんです。それで、やるべきことをできたほうが過ごしやすいので、元気になっていきたいと思ったんですよね。そこまで深く考えていたわけではないんですけど」

――やるべきことというのは、ソメソメの活動に関してですか。
nemumi 「それ以外もちょっとあるけど、基本的にはソメソメに関することです。いついつまでに提出するとか、返事をするとか。私はふたりに比べると遅かったり、結局出せなかったりすることがある人なので」
夢乃 「そんなことないよ」
夏芽 「出してる出してる。ちゃんとやってますよ。nemumiはソメソメがふたりだった頃から運営さんとちゃんと連絡取ってたし。ただ、私がちゃんと話すようになったのは活動を始めて1年くらい経ってからで。踏み入ったことはあまり聞かないようにはしてました。個人情報とかもなるべく聞かないように。なこぴにはズカズカと聞いてたかもしれないですけど(笑)」
夢乃 「そうかも。私はけっこうプライベートな話もしているイメージ。ふたりの頃の雰囲気がどうだったのか知らないんですよね」
夏芽 「最初はそんな感じだったけど、徐々に心を開いてね」
nemumi 「だんだん打ち解けていきました」

――たしかにお互いのパーソナル・スペースを大事にしているような印象を受けました。3人になってからはもう3年くらい経ちますよね。
夢乃 「2019年の6月30日にデビュー・ライヴがあったので、もう少しで3年です」

――3人編成はどう捉えているんですか?
夏芽 「私としては楽曲に惚れてるところがあって、それが歌えて幸せなので、あとはふたりがやりたいことを好きなだけやってほしいな、と思っています」
nemumi 「すごくバランスがいいんだと思います。それぞれタイプが違うので、ふたりの頃のバランスのよさもあったけど、3人はもっとバランスがいいし、なこぴが朗らかな感じの空気を入れてくれている感じがします。これは私の感じかたですけど、なこぴが入ってきてくれて、すやりとより打ち解けることができたのかなって」
夏芽 「なこぴみたいな人が入ってくれたから、ついでというのもおかしいですけど、nemumiにもズカズカいけるようになりました」

――夢乃さんが入ったことでいい影響があったんですね。
夏芽 「親しみやすい人なので」
夢乃 「本当ですか?私は普通にお友達になろうよ、くらいの図々しさで入ったんですけど(笑)」
夏芽 「ふたりだった頃にライヴを観に来てくれたのが最初で。すごくアイドルみたいな明るい感じの子で、ソメソメのメンバーは暗いというか……」

――落ち着いた雰囲気だったから。
夏芽 「それです(笑)!だから最初は大丈夫かな、と思いましたけど、一緒にやってみたら全然大丈夫でした」
nemumi 「ソメソメに入るときに“メンバーとディズニーランドに行っていいんですか?”ってだうみさん(プロデューサーのしずくだうみ)に聞いたらしくて(笑)。入る前から仲良くしてくれる気でいたのかなってイメージがあります」
夢乃 「せっかく一緒に長く過ごすなら仲良くなりたくて。だうみさんに会ったときに初っ端から聞きました。だうみさんは良いとかダメじゃなくて、“そういうのあんまりないけどなぁ”みたいな返事で。そこでディズニーは行かないんだな、って(笑)」

sommeil sommeil | Photo ©久保田千史

――行ってもいいでしょうけど、真っ先にそこを確認するんだという(笑)。落ち着いたソメソメに染まることなく、持ち前の明るさを発揮していったわけですね。バランスが良いという話が出ましたが、声やグループのカラーにおいて、より良いかたちになりましたよね。
nemumi 「3人の声の合わさりが良い、みたいなツイートを見かけることもあって。お客さんの反応も良かったと思います」
夢乃 「でも、入ってからここまで順調だったかというと、この3人どうこうではなく、単にコロナの世界になったことが私のなかではすごく大変で。ソメソメはライヴ活動をぐんと減らしたので、モチベーションを保つのが難しかったです。これは私ひとりの問題ですけど」
夏芽 「いやいや、全員そうだったよ」

――本当にそうだったと思います。ただ、グループとしてはその間にも様々な形でリリースを続けてきましたよね。夢乃さんもソロで『夢ガール』を出しました。
夢乃 「実はそのとき、ライヴができないと私の気持ちが厳しいかもしれない、というところまできていて。それがソロを出すきっかけに繋がっていたんだと思います」

――そういう背景があったんですね。
夢乃 「いつならライヴをしていいのか、世の中的に決められないじゃないですか。やれないならやれないとわかりたい。どれくらいの時期にはライヴをやるという目安があればいいな、と思っていたんですけど、それは誰にもわからないじゃないですか。現実世界の自分の時間のほうが長すぎて、なこぴである実感が湧かなくなっちゃったんです。そういう時期もあったんですけど、主催でライヴができるようになったときに、そのぶん楽しく感じる力が強くて。ライヴってこんなに楽しいんだ、お客さんはこんなに待っててくれたんだ、という喜びが急に上回って、下がったモチベーションが一気に覆されました(笑)」
夏芽 「葛藤もあったけど、すごく素直な子でよかったです。私はそういう葛藤みたいなことはないんですけど(笑)、ふたりはよく続けてくれていると思ってます」

――いろいろある中3人で続けてきて、アルバムまで辿り着いたわけですね。
nemumi 「私はアルバムを出せるということと、ソメソメというグループをちょっとだけ分けて考えたいんですけど。個人的に自分が続けられた理由としては、ソメソメはメンバーの入れ替えがある感じではなく、ソメソメと言えばこの人たちで、この人たちの雰囲気や空気感があって、こういう曲を持っている、というのがあるから、それを途切れさせたくないという気持ちがあります。それぞれがいることでバランスが取れていると感じるから、私が抜けてもソメソメではなくなってしまう。ソメソメという作品を大事にしたかったから辞めたくないと思ったし、なるべくがんばりたいと思っています。アルバムが出せたのは、なによりだうみさんが心や体がボロボロになるくらいがんばってくれたからだと思っています。私たちは曲をもらって練習して歌うだけですけど、だうみさんは3人のモチベーションを保つことも担当しているわけで。ひとりでたくさんのこと、重いことをやっていると思うんです」

sommeil sommeil | Photo ©しずくだうみ
Photo ©しずくだうみ

――当然、しずくださんの存在は切り離して語れないですよね。ご自身の人生も大きく動いているなかで、グループのことを考えながら曲を用意して、メンバーのケアもしているわけで。ソメソメにはふんわりとしたイメージがある一方で、冒頭から話している通り、若干危なっかしく成り立っているところもある気がします。
夏芽 「だうみさんは涼しい顔でやってくれているけれど、じつはめちゃくちゃ泥くさく動いてくださっていて。nemumiも振り付けをたくさん考えたり、ハモリをふたりでわけて担当したり、やることはけっこう体育会系なんですよね。みんな自分たちはがんばってないって言うけど、すごくがんばってくれていると私は思います。私もがんばれよという感じですけど(笑)」
nemumi 「たしかに、いま話しているようなことはあまり見せない部分ではあるかも」

――こうしたインタビュー自体、ほとんど受けてこなかったですもんね。このあたりでアルバムの話を伺いたいと思います。
夏芽 「感慨深いですね。私個人の話をすると、もともとは別のグループの3人目として活動する予定だったのが、そこからソロでやるようになって、ふたりになって、3人になって……と考えるとすごいことだな、って。5年かかりましたけど、私の人生史において大変なことだと思っています」
nemumi 「実感が湧いてるのか湧いてないのかって感じですけど、その手前にある気持ちとして、評価されるかどうかの不安があります。私たちに対する評価というより、ソメソメに関わってきた大人たちの技術やがんばりがかたちになったという思いがあるので、そこが報われてほしいという気持ちがあるんです」

sommeil sommeil | Photo ©しずくだうみ
Photo ©しずくだうみ

――まずはそこ。
nemumi 「私もきっと感慨とかがあるんでしょうけど、お客さんに届き始めてやっと、アルバムが出たということの輪郭が浮かび上がってくるのかな。まだ作ってる途中みたいな心持ちです」
夢乃 「私はとっても嬉しいです!アルバムが出ることによってイベントが増えたりすると思いますし、ソメソメを好きでいてくれている人は必ず手に取っていただきたいです。作ってくれたかたやファンのみなさんへの感謝もありますし、がんばるぞという気持ちが昂っています」

――夢乃さんのストレートな気持ちは清々しいです(笑)。評価が気になるという話ですが、僕個人の感想としてはめちゃくちゃ良いと思いました。
一同 「やったー!」

――少しだけ話していいですか?
nemumi 「むしろそれが聞きたいです」

――ソメソメは睡眠がコンセプトのグループじゃないですか。なんだけど、歌詞はどれも情景描写が多くて、外に出て旅をしている画が思い浮かぶんですよね。アルバム全体を通して聴くと、あちこちに旅をして、最後に「今日はどこにも」が入ることで、これまでのことは夢のなかの出来事だったのかな、というオチになっている気がしたんです。睡眠のコンセプトと旅というテーマをうまく絡めて落とし込んだアルバムなのでは、と思った次第です。
しずくだうみ 「だいたい合ってます」
夏芽 「おお~!」
nemumi 「ありがとうございます。初期の曲は入ってなくて、旅の曲でまとめられているんですよね」

――新曲を加えて改めて並べたことで、既発曲にも新たな意味が付加されたように感じました。みなさんの思い入れのある曲を伺っていいですか?
夢乃 「このなかでダントツ好きな曲は揺るぎなくて、“シーサイドライナー”です。歌詞の内容というよりも、曲調とかダンスがソメソメのなかでも最もかわいくて、アイドルらしくて。ソメソメに入る前は、ザ・かわいいアイドルみたいなのになりたかったんです。なりたい自分に一番近しいのが“シーサイドライナー”なんです。ただ明るい内容ではないソメソメらしさもあるのも好きです」

――ザ・アイドルを目指していたんですね。
夢乃 「じつはいまでもそういうところがあるので、ソロ曲は私のやりたいことをだうみさんとお話しして、やりたいかたちに持っていってもらいました」

――ちなみに、どうしてソメソメに入りたいと思ったのでしょうか。
夢乃 「アイドルになりたいという思いはあったんですけど、数が多すぎてどこに入ればわからなかったときに、コンセプトが睡眠のソメソメを見つけたんです。私の唯一好きなことが寝ることだったので受けることにしました。オーディションで“シーサイドライナー”を歌ったんですよね」
夏芽 「そうだったんだ!」
夢乃 「だうみさんが一番合いそうだね、ってオーディション曲を決めてくれて」

――入る前から相性のいい曲だったんですね。nemumiさんはいかがですか?
nemumi 「推し曲というと、どれも好きで選べないんですけど、思い入れで言うと“スケープゴート”、“タイムトリップガール”、“果ての先へ”。ソメソメに入る前から歌うのが好きではあったんですけど、カラオケとかコピー・バンドとかでは、原曲を歌っているその人の歌声を思い浮かべながら歌うわけで。ソメソメに入ってからは仮歌のだうみさんの声を頭で再生することが多かったんですけど、オリジナル曲なのに自分の歌いかたのイメージが湧いてなくて。よくわからなかったんですよ、何年もやってるのに(笑)」

sommeil sommeil | Photo ©久保田千史

――仮歌に寄せすぎてしまうというか。
nemumi 「そうなんです。クセをつけずに真っ直ぐ歌う、ということはずっと言われているんですけど、自分の歌いかたがよくわからないままレコーディングを繰り返してきたんです。でも、“スケープゴート”から3曲くらいは自分のこういうふうに歌いたいというイメージが湧くようになってきて。そういう、良い気持ちがある状態で歌い始めたのがそのあたりだったから思い入れもあるし、私なりに工夫があるんだなとか、こういうふうに歌いたいと思っているんだな、と想像しながら聴いてほしいと思います」

――「スケープゴート」で手応えを感じたというのがおもしろいですね。これまでになかったラップの曲じゃないですか。
nemumi 「そうなんですよね。逆にこうしたらかっこいいかな、というのが考えやすかったんだと思います。仮に自分が歌手だとして……」

――歌手ですよね(笑)。
nemumi 「歌手として、こういうふうに歌ったら素敵だな、というイメージがこの曲ではっきりしました」

――夏芽さんはいかがでしょう。
夏芽 「“タイムトリップガール”と“果ての先へ”も同じくらい好きなんですけど、“愛の旅”が好きです。私はモチベが下がったことはないと言ったんですけど、“愛の旅”の前くらいはたぶん、唯一のそういう時期で。辞めるとかは言ってないし、作ってくれる限りは歌いたいと思うけど、気持ちが下がっているときがあって。それを表に出すのは失礼だと思って口にはしないと決めていたんですけど。ただ、次の曲があまり好きじゃない曲だったらもっと下がるのかな、と思っていたときに来たのがこの曲の岩出(拓十郎)さんの仮歌だったんですけど、なんだこの曲は、むちゃくちゃかっこいいな、と思って。気持ちがすぐに戻りました(笑)」

――音楽の力で持ち直した。
夏芽 「はい。私、調子のいい人間なので(笑)。ストレートにいい曲だな、って。でも、アルバム全部好きなんですよね。“タイムトリップガール”はミュージカルの序盤でキャスト全員が歌う曲みたいだし」
nemumi 「そう聞くとすごくおもしろい」
夏芽 「グランド・ミュージカルのあの感じが好きなんですよね。歌と踊りが合体したら全員泣くぞ、みたいな」

――夏芽さんの歌はかなり特徴がありますよね。なにを聴いても一発でわかる。先ほど真っ直ぐ歌うディレクションをされているという話が出ましたが、そうだったんだと驚きました。
夏芽 「本当は真っ直ぐ歌わないといけないんですよ(笑)。でも、普通に歌うともっとクセが強いんです。カラオケで好きに歌っていいんだったらラ行は全部巻き舌ですし(笑)。子音もめっちゃ強く発音しちゃうタイプです。聴きづらいから絶対ダメですよね。スターダストのグループとか……それこそエビ中さんは真っ直ぐじゃないですか。ああいう真っ直ぐ音を伸ばす歌を何回も聴いてます。私は音楽系の専門学校に2年いたんですけど、そこの先生は、自分の声で好きなように歌いなさい、というタイプしかいなかったんですよ」
夢乃 「ああ、なるほど!」
夏芽 「それでそういう歌いかたになったのかもしれないです。以前はそれでいいと思っていたんですよ。でも、聴きやすさのほうが大事なので。楽しくなると変な歌いかたになってしまうから、それは本当に気をつけないといけないと思っています」

sommeil sommeil | Photo ©久保田千史

――ユニゾンになるとうまく収まっているのもおもしろいと思います。
夏芽 「めっちゃ気をつけているので(笑)。3人の歌だから、自分がオラオラいったらふたりの綺麗な声が目立たなくなっちゃう。3人で綺麗に重なるようにする、というのは自分の課題です」
夢乃 「特徴的な声が活きる曲もあって。アルバムの中で言うと“愛の旅”や“スケープゴート”はすやりさんがメインですよね。すやりさんに私たちが合わせるという方向のときもあります」
夏芽 「私の周りはnemumiのふわっとしたかわいい声が好きな人が多いです」
夢乃 「私もそう。主催ライヴとかを友達に観てもらうと、あのショートの子の声がいいねって言われる。あの、私は?って思う(笑)」
nemumi 「そ、そうなんですか!そこかいって感じですけど、みんなお友達に見せたりするんですね……」

――nemumiさんはまったく言わないタイプ。
nemumi 「完全に内緒です。その顔でアイドルやってるの?って思われちゃうから言えないですよね(笑)」

――夢乃さんが友達に広めるというのは想像がつきます。
夢乃 「私は活動しているなこぴとプライベートな自分との線引きがあまりないので」
夏芽 「友達がなこぴのアクキー買ってるらしいんですよ。すごくいい友達。阿佐ヶ谷家劇場のライヴになこぴの友達が4人くらい来たこともありました」

――阿佐ヶ谷家のキャパに4人も来たら大変じゃないですか。
夏芽 「かわいい女の子の集団が最前でなこぴを見ているのがおもしろくて。本当にいい子で、友達もめっちゃ多いんだなって」
nemumi 「心洗われる話」
夢乃 「特におかしいと思ってなかったですけど、たしかに阿佐ヶ谷家に4人も呼んだら会場がほぼ友達って感じになりますよね(笑)」

sommeil sommeil | Photo ©久保田千史

――思わず脱線してしまいましたが、総じて、お三方の個性が出ている、よくできたコンセプト・アルバムに仕上がっていると思います。
nemumi 「ありがとうございます。本当にいいアルバムだと思います」
夏芽 「普段ライヴハウスとは疎遠だけど、ソメソメの曲は聴いている、っていう人もいると思うんです。けっこうエゴサーチするんですけど、そういう人を見かけるので。もちろんライヴに来てもらえるのが一番ですけど、自分的にはこのアルバムがBGMとしての機能を果たしてほしいという気持ちもあります。ソメソメはストリーミングにも力を入れていて、どの作品も配信していただいているので、なにかに引っ掛かってほしいですよね」

――最後に今後の展望などをお聞かせください。
夢乃 「アルバムを出したら、その宣伝期間というか、いまはアルバムがアツい時期ですよ~というのが終わったら一区切りになるんですけど、お客さんや私たち自身も寂しくならないように、次のこともだうみさんが考えてくれているみたいです」
夏芽 「ソメソメのお客さんは寡黙に待ってくれている人が多い印象なんですけど、楽しく応援してもらえるのが一番なので、これからも楽しいことをやれたらと思います」
nemumi 「多くの人にソメソメ素敵だなと思ってほしい気持ちもあるし、いまいるお客さんのことがすごく好きで、いつもありがとうございますという気持ちもあるから、なんというか、いい思いをしてほしくて。アルバムを出すこともそうですし、その次の展開があったりすることとか、私たちが上手になっていったりすることで、お客さんがいい思いになってくれたらいいな。そういうことを考えながらやっていきたいと思います」

sommeil sommeil Official Site | https://sommeil-sommeil.tumblr.com/

sommeil sommeil 'Bon voyage!'■ 2022年5月11日(水)発売
sommeil sommeil
『Bon voyage!』

CD SOWACD-021 3,000円 + 税
https://szkdum.theshop.jp/

[収録曲]
01. 愛の旅
作詞・作曲 岩出拓十郎
02. 最後のドライブ
作詞・作曲 しずくだうみ | 編曲 フジオメメ
03. シーサイドライナー
作詞 しずくだうみ | 作曲 CHEEBOW
04. エンドロール
作詞・作曲 大河内大祐
05. タイムトリップガール
作詞 しずくだうみ | 作曲 はるきねる
06. スケープゴート
Beats by yamazuma | Lyric by 法務局
07. 果ての先へ
作詞 しずくだうみ | 作曲 クロダセイイチ (Genius P.J’s), しずくだうみ
08. wonder day
作詞 しずくだうみ | 作曲 イナダミホ | 編曲 イナダミホ・ネロ
09. 穏やかな祝祭
作詞 しずくだうみ | 作曲 that’s all folks
10. 今日はどこにも
作詞・作曲 しずくだうみ | 編曲 石田力丸