Column + Interview「蒐集家名士録」 | 第2回: てれこま (謎の店)


文 | てれこま
撮影 | 畔柳純子
序文・取材 | 仁田さやか
協力 | ナポリタンみみこ

 人はなぜ集めてしまうのか。百科全書的な大義か、転ばぬ先の杖の暴走か、優越感の持続化か、自己肯定の外部化か……。動機は千差万別にせよ、運動の第3法則から外れた特異な事象であるのは間違いない。ただひとつ確かなのは、当事者にとって不明な行為ではなく、本来の意味での確信犯的な心理に突き動かされているということだけだ。

 デザイナー・森田ツヨシが主宰するアパレル・ブランド「THUNDERBOX」の旗艦店「謎の店」(東京・中野)の店長を務めるてれこまは、自身が子供の頃の1980~90sのおもちゃ、キャラクター・グッズ、雑貨などを幅広く収集している。過去20年に亘ってリサイクル・ショップに通う一方、全国各地の土産店などを定期的に訪ねては収集を続ける中で、いつしか一度しか出会ったことがない、珍しいアイテムに魅力を感じるようになったという。今回は、そんな“一期一会”のアイテム40点を厳選していただき、本人のコメントと共に紹介。収集に至ったきっかけ、集めていてグッとくる瞬間などについても話を聞いた。なお、紹介する物品の名称は、正式名称がわかるもの以外はてれこまが名付けたもの。

『根性デカ櫛』『努力プレート』 | Photo ©畔柳純子『根性デカ櫛』『努力プレート』(左: サイズ比較用の「謎の店」ライター)
伊勢志摩は二見浦の夫婦岩近くにある、初日の出需要で正月の三が日しか開かない店で購入。櫛としての機能はゼロ。意外とラッコが描かれたファンシー絵みやげは珍しい。80年代には「努力」「根性」と書かれたアイテムがたくさんあり、『一休さん』など当時のアニメで座禅を組む人が後ろから棒で叩かれる描写の影響か、“根性棒”も流行っていた。“根性棒”は木製が多いが、これはプラスチック製。『努力プレート』は、伊豆にある何屋かわからない店で買った。

『どさんこラーメンライト』 | Photo ©畔柳純子『どさんこラーメンライト』
栃木・宇都宮のリサイクル・ショップで購入。実際に使っていたもので、油でベトベトだった。よく見ると剥げたところをあとで塗っているような感じで雑。コード部分を付け替えて自宅で使用できるようにした。

『変ピンズ』 | Photo ©畔柳純子『変ピンズ』
ピンズはたぶん1,000個くらいあるけど、今の気分でピックアップした。一番上の段は超能力シリーズ。矢追純一、ユリ・ゲラー、秋山眞人。千葉・鎌ケ谷にあった元パチンコ屋の全面鏡張りの狂ったリサイクル・ショップで矢追純一を見つけて、1年後くらいに他のふたつを見つけた。持っていた人が別の時期に売ったのか、店が同じ時期に出していなかったのか?2段目はNOMO、針すなお(風?)イラストの清水アキラ、『はれときどきぶた』(裏に1988の文字)。ものまね四天王のうち、コロッケだけはタレント・ショップがあったのでグッズは豊富。でも清水アキラはこのピンズの他に見たことがない。一番下の段が左から『X-ファイル』ふたつ、一番右は「よい歯」って書いてあるけど、何なのか不明。

『トライデントペンケース』 | Photo ©畔柳純子『トライデントペンケース』
ほぼリサイクル・ショップでしか出会えない、1990年くらいの平成初期アイテム。こういう布製のものが流行って、カンペンから切り替わった時期があった。Lakers、Chicago BullsとかのNBAもの、RunBirdのドラムバッグみたいな素材のものとか。

『横川鉄道プレート』 | Photo ©畔柳純子『横川鉄道プレート』
碓氷峠鉄道文化むら(群馬・安中)のバザーで購入したレプリカ。自分の名前に横が付いているから買った。

『パーントゥ仮面』『パーントゥペンダント』
沖縄県宮古島市で行われる重要無形民俗文化財に指定されている奇祭、パーントゥの仮面。島尻購買店で購入。「実際に祭で使われている本物だよ」と言われたけど小さいし、実際に使われている仮面を売るわけがないだろうと思いつつ購入。 ペンダントの裏には「SAMPLE」の文字。通常は売っていないと思う。

『珍キーホルダー』
キーリングのかたちで時代がわかる。おそらく一番古いのはジョルト・コーラ。「中野」は名字シリーズで、ふたつは別々の場所で買った。謎の店の場所が中野だから、中野だけ集めている。


――いつ頃からこういうものを集めているんですか?
 「もう新しく作られることがない物を、所有していつでも振り返られるようにしようと思ったのは、2000年くらいかな。小学生の頃は、自転車で隣町とかの文房具屋を巡ってサンリオとかサンエックスとかの、ファンシー系の文房具、下敷きとかを集めてはいて、なんだかんだ当時の男子の定番ものはたくさん持っているほうだったんだけど。ちょうど高校に入学するときに引っ越しをして、そのタイミングでカードダスとかビックリマンシールとか、子供っぽいものをかっこつけて全て捨てまくってしまって。それをすぐに後悔したところで周りもみんな同じように手放したり捨てたりしているのを見て、クラスでいらないものはもらうよって感じで引き受けるようになって、それで気づけばまたいろいろ集まってきた。なので高校生の頃はそういった“懐かし系”の興味は維持しつつも集めている意識はなく、レコードとか別のことに熱中していた感じ。今回紹介する“意味不明系”や”懐かし系”は、その後、大学生になってから、免許を取って車でリサイクル・ショップに行くようになったんだけど、 留年したこともあり暇を持て余したことで 、エスカレートして」

――大学の頃からリサイクル・ショップに通っていたんだ!
 「大学は埼玉の山のほうで、自宅の千葉から2時間半くらいかけて車で通っていたんだけど、 帰るのが面倒で、リサイクル・ショップを巡ってスーパー銭湯に行って、そのまま次の日学校行ってっていう生活をしていて」

――今とやっていることが変わっていない?
 「そう。謎の店は13時オープンだけど、できる限り午前中にリサイクル・ショップに寄ってから行っている。リサイクル・ショップに寄るために車通勤」

――筋金入り。
 「そうだね(笑)。大学時代はレコードとファミコン・カセットをメインで探していたんだけど、そういうことをやっているうちによく見かける、誰かが集めていそうなものとかはどうでもよくなってきちゃって。(集めているものに)めっちゃ価値が出ると、なんか気が引けるっていうか、大変だなと。コレクターがいるものは、自分が集めなくても誰かが集めてくれていて、ちゃんと保存してくれる人がいるはずだって安心できるからこそ、今回のような“一期一会系”に興味が出てきて、ファミコン・カセットは市販品コンプリートまであと2本っていうところまでいったんだけど、結局手放しちゃった」

――2014年に“80sファンシー・カルチャー”を集めた本『ファンシーメイト』(竹村真奈 / ゆかしなもん所長著 | ギャンビット)のトーク・イベントで、院長(山下メロ)(*1)とテレコマが知り合った現場に居合わせて。その後、ヘッチャリンコ(*2)パイセン含め3人で各地の観光地のお土産屋さんや施設の売店などを巡るファンシー絵みやげ(*3)の“保護活動” に繋がって。日本全国いろいろなところに行っているけど、全国制覇した?
 「リサイクル・ショップは全然行ききれていないと思うけど、有名観光地みたいなところはけっこう行ったんじゃないかな。個人的には、宿泊したことがない県はたくさんあるけど、滞在でもいいんだったら、山口県だけ行ったことがない。もともとは、“正統派ファンシー絵みやげ”を探していたんだけど。だんだんそういうのよりも、たまたま出会った(今回紹介している)“一期一会系”のほうがグッとくるようになっちゃって。“正統派ファンシー絵みやげ”など重要なものは院長に集めてもらうようになった」
*1 バブル期を軸に昭和平成の庶民風俗を研究する“記憶の扉のドアボーイ”。新刊は『平成レトロ博覧会 山下メロ・コレクション2』(東京キララ社、2025年12月25日発売)。
*2 20回以上放送されているDOMMUNE「ファンシー絵みやげ概論」にて、てれこま、山下メロとともに被り物で出演。3人の中で最も一般的に意味不明なもの、嵩張るものを収集している。自称カニルジー(偶像懐古装備主義)。
*3 1980〜1990年代にかけて観光地で販売されていた子供向け、ファンシーなイラストがメインの雑貨土産。

――みんなで取り合いにはならない?
 「誰かが集めていたらその人担当みたいな感じで一応ジャンルごとに振り分けてはいるけど、量がすごいものは均等に分けて“連帯責任”」

――でもてれこまが一番持っているのはレコード?
 「1万枚くらいある。譲り受けたものもあるから、ジャンルはいろいろ。壁1面をまずそのレコード置き場にして、5,000枚くらい。そこに入らなくなったから、キャスターの上に棚を置いて移動できるようにして、3枚の壁になっちゃった。レコードって規格が同じだからまだ片付けやすいし、場所も取らないけど、今回紹介しているようなかたちが決まっていないのがキツい(笑)」

――収集で一番テンションが上がるのはどういうとき?
 「やっぱり、見たことがないものを見つけたとき。やめられないよね。だって、こんなやかん(『つるべやかん』)とか、見つけたらヤバいでしょう」


『つるべやかん』
千葉・四街道の骨董屋さんで見つけた、スーパーのディスプレイ用の販促物?蓋が開かない、デカい。景品かと思って調べたが出てこず。

『ごはんですよパズル』 | Photo ©畔柳純子『ごはんですよパズル』
応募したら当たる景品だったのか?調べたけどわからず。空き缶とか食品のパッケージも好き。

『あっさりくんぬいぐるみ』
千葉・浦安市郷土博物館のキャラクター「あっさりくん」のぬいぐるみ。ゆるキャラを集めるのはきりがないからやらないようにしているものの、良すぎて購入。あっさりくんは一期一会ではなく、博物館に行けば買えるはずだが、 何の告知もなくあっさりと新商品が出たり、急なマイナーチェンジ、廃盤になったりと油断できない。

『爆走ドアプレート』 | Photo ©畔柳純子『爆走ドアプレート』
地名が書かれていないから忘れちゃったけど、栃木・日光のお土産屋で買った記憶。ドクロだけ写実的。

『極道一筋』
今ではコンプラ的にアウトな一品。栃木・日光の問屋さんがビルの老朽化で閉店するというので譲り受けたもの。ジャケットが脱げるギミック。腕に命花子、股間に日光の記載(笑)。こういう“板もの系”はいろいろあるけど、これは意味がわからなくていい。『爆走ドアプレート』も板もの。

『栂池高原ホテルキー』
以前保護活動で訪れた長野・白馬の「イエティ」という名前の超ファンシーなお土産ショップが併設されているホテルから、コロナ禍に廃業するという連絡をもらい3tトラックで駆けつけて譲り受けた。予備で作っていた未使用品。キーのほかに観光協定看板やホテルの名前と絵柄が入ったシールがロールで出てきたり。

『万博ループタイ』
ループタイが好きで、でもきりがないから万博、博覧会のものだけ集めている。左は1989年の「横浜博覧会」のもの。キャラクターのブルアちゃんは手塚プロダクション作。右は「科学万博 つくば'85」のもの。コスモ星丸は公募で選ばれた女子中学生のデザインが基。

『d51ミラー』
鏡付き飾り棚。たぶん80年代に作られたもの。裏に「ぺんてる」の文字あり。

『酒乱ケン シリーズ』
ヨネザワという会社の「パーティールーム21」シリーズ。フランケンシュタインと酒乱を掛けた「しゅらんけん」。左は、ウイスキーの瓶を持っていて引っ張ると「もう、いい加減にしーや!」「人の酒とるなや。かなわんなー」などと酔っ払いの言葉をしゃべる『トーキング ぷっつんしゅらんけん』。真ん中のは光る。右のは扇風機『ふぁんふぁんしゅらんけん』。おつまみを焼ける七輪のしゅらんけんも持っている。ドラキュラシリーズもある。『怪物くん』の流行の影響か、80年代にはファンシー・グッズとお化けの組み合わせの雑貨が売られていた。サンエックスでも作っていた気がする。

『GUAM提灯』
80年代に観光地でやたらちょうちんが売られていた当時のもの。行った場所の勲章的な、ペナントのノリ。グアム土産なのに日本製の日本的な物という逆輸入なところが矛盾していて気に入っている。沖縄は人気観光地だから土産が売り切れるのも早くて、現地に行ってもあまり売っていない。上と下が緑なのも全然ないらしい。


――道後温泉に行ったときに、80年代風のファンシーなタオルが売っていて。でもそのイラストを描いている人が引退しちゃったから、今売っているのでその絵柄のタオルは最後って聞いて。
 「そういうのあるある。でも書いた人が判明しているっていうのはすごいかもしれない。意外と誰が書いたかわからないって言われることが多いから。『GUAM提灯』も、描ける人がもういないから、作れないって言われた。そういうものを“保護”しておきたい気持ちがあって」

――骨董市みたいなのには行く?
 「古物商の許可は取得しているから、行ったことはあるけど、過酷で。最近はあまり行ってはいない。だいたい早朝からお寺の境内とかでやっているんだけど、独自ルールがあって」

――そういうのってどうやって詳しくなる?
 「とにかくめちゃくちゃ話を聞く。すべてが交渉だから、世間話もめっちゃする。それで何も出ないこともいっぱいある。保護活動のときも、おもちゃ屋さんやお土産屋さんだったであろう建物に訪ねて事情を話して譲ってもらうこともけっこうある。(謎の店店内にある)任天堂の看板も、房総半島のおもちゃ屋さんだっただろうなっていうシャッターがあって、そこが少し開いていて、なんだろうと思って見ていたら、おばあさんに声をかけられて。やっぱり元おもちゃ屋さんで、こちらの事情を伝えたら、中に上げてくれて、お茶菓子とお茶を出してもらって。飲んだらすぐおかわりが出てくる感じで(笑)。暗くなるまで話し相手になっていたら最終的にお店だったところに連れて行ってくれて、そこに任天堂の看板があって、譲ってもらえた。今回持ってきたものだと、『レトロ花火』は、外側のパッケージだけで中身の火薬はなかったから、売り物ではなかった」

――なんで火薬がないんだろう?
 「子供がいたずらしたら危険だと思って、お店の人が中抜いたのかもしれないし、もしくはサンプルなのかもしれないし。あるいは、業者さんとか問屋さんがこういう花火が新しく出ますよって持ってくるパターンもあるから、それかも」

――売り物じゃないものをどうやって売ってもらう?
 「とにかく何でもいいから買わせてくださいって言って、“お金なんて貰えない”と言われても、無理やりお金を置いてくる感じ(笑)」


『レトロ花火』 | Photo ©畔柳純子『レトロ花火』
花火のケース2個。千葉・銚子の小学校の横にある駄菓子屋さんから買わせてもらった。その1ヶ月後にその店は閉店。

『柳家酒家ライト』『おかもちケース』
文房具のシリーズ「柳麺酒家」のライト。隣に置いたのは、おかもち風小物入れ。「キャンディボックス」「小物入れ・カセットケースに使えます」と書いてある。町中華が好きなので中華モチーフを買うことが多い。

『ペンギンメトロノーム』 | Photo ©畔柳純子『ペンギンメトロノーム』
MADE IN GERMANYのメトロノーム。無機質なものよりムダがあるものが良くて、メトロノームをひとつ買うならこれだと思った。猫版もある。千葉のリサイクルショップで購入。

『ナマハゲ福助』
十和田湖のお土産屋さんで発見した、陶器製の福助人形のナマハゲ・ヴァージョン。「欲しいです」と言ったら「高いよ」と言われて、5,000円程で購入。お店には2個あって、本当かどうかわからないけど「30年ぶりに売れた」と言っていたので、たぶんもうひとつはまだあると思うので誰か買いに行ってください。後ろに手書きで「十和田湖」の文字。フェルト付き(重要)。

『マルクススタチュー』『毛沢東スタチュー』 | Photo ©畔柳純子『マルクススタチュー』『毛沢東スタチュー』
共産主義っぽいセットになったが、深い意味はない。毛沢東は中華街、マルクスはリサイクル・ショップで購入。

『ズーリーグゴミ箱』 | Photo ©畔柳純子『ズーリーグゴミ箱』
イラストもネーミングも大好物な感じ。宮古島で見つけて、こんなの置いて帰れない、と思って飛行機で手に抱えて機内荷物として持って帰った。購入価格50円。

『じゃがいもお香』 | Photo ©畔柳純子『じゃがいもお香』
蚊取り線香とか入れるもの。北海道で院長(山下メロ)がみつけて、自分がこのかたちの「口開け灰皿」を集めているので、「これは対象?」と聞かれて、買ってきてもらった。これはその後、自分でも一度、京都のお香屋さんのカウンターに置いてあるのを見かけた。

『ピラミッド時計』 | Photo ©畔柳純子『ピラミッド時計』
「ピラミッドトーク」というシリーズは基本的に見つけたら買っている。自宅の近所の時計屋にてデッドストックを購入。最近その店に同シリーズを何個か持ち込み、電池を交換してもらったら「よくこんなに集めましたね」と褒められた。

『木彫りの熊ライト』
USB対応のライト。リサイクル・ショップで購入。撮影時に調べたら「ヴィレッジヴァンガード」のオリジナル商品だった。その後もうひとつ見つけてしまい一期一会ではなくなってしまった(笑)。


――そういうお店は家族経営が多くて、自宅とお店が一緒になっていて閉店しても在庫が残っていることもあるけど、リサイクル・ショップはなくなっちゃったらもう買えないよね。
 「リサイクル・ショップは、次に行ったときになくなっているってことがけっこうある。だからこそ欲しいものはその場で買わないと、とは思うんだけど、それはそれで、置き場所の問題が常にあって。倉庫を借りているんだけど、場所が田舎なので維持費はあまりかからないけど、取りに行くのがめちゃくちゃ面倒くさい。倉庫を持っているからこそ集め続けられるというのはあるけど。そして、倉庫に入れちゃえってやっていくと、その積み重ねで大変なことになる。“断捨離のコツ”みたいなのを読んでも、全然意味がない。今回紹介したのは、今までに1回しか見たことなくて、“ときめく”物だし」

――たしかに買った後に、仕分けして整えるっていう気力まではなかなか……。
 「北海道の“坂ビスケット”っていう会社の社長が、自分のコレクションを博物館(レトロスペース・坂会館)にしていて。そういうの独自の秘宝館みたいなのをやるしかないのかなって」

――それはいいかも。コレクションを見たい人は多いと思うし。そこまでの道のりは大変でしょうけど。ということは、これからも集め続けますか?
 「集め続けますね。探しに行く、見つける、買う、全部の工程が楽しいから。でも綺麗に飾ったり、管理したりするのは苦手かも(笑)」

――今度、集めていくものが変化する可能性は?
 「全然あると思う。今回紹介しているものは、集めようと思って集めたものじゃないから。巡り合う、みたいなおもしろさもあるんだよね。それが楽しい」


『エリマキトカゲキャップ』 | Photo ©畔柳純子『エリマキトカゲキャップ』
リサイクルショップで購入。エリマキトカゲが流行っていた頃だから、40年くらい前のもの?紙タグが残っているのが貴重。ピンクとエメラルドグリーンの組み合わせのものも持っている気がする。そういえば被れない帽子が大量にある。

『カンクンネックレス』 | Photo ©畔柳純子『カンクンネックレス』
関西国際空港のキャラクターの貯金箱。子供用?紐がついていて首から下げられる。ヒップホップが好きなので、デカい物を首からぶら下げるのが好き。

『鳥モビール』
モビール、吊るす系も好き。これはどこで買ったのか覚えていない。車のバックミラーに吊るしたら邪魔すぎて気が散るので即外した。

『鹿トロフィー温度計』 | Photo ©畔柳純子『鹿トロフィー温度計』
茨城の巨大なリサイクル・ショップで見つけた。温度計が付属していないヴァージョンのものが階段のところに30個くらい並んでいて、1個だけ温度計が付いていて購入。鹿の部分はフロッキー素材。

『千葉銀グッズ』 | Photo ©畔柳純子『千葉銀グッズ』
使用感のあるペン立て?銀行の中で使われていたのかな。ググったところ、「ひまわりちゃん」という名前らしい。千葉出身なので千葉に関するものも集めがち。

『デコトラ消しゴム』
菅原文太主演の『トラック野郎』シリーズが人気だった時代、70年代後半から80年代前半のものと推測。ピンクもある。10円玉よりちょっと大きいくらいのサイズながら精巧にできている。キン消し、ガン消しも好きだけど消しゴムは今はこれしか所有していない。

『天狗納豆ライト』
「天狗納豆」以外にも、こんにゃくとかいろいろなアクリルが30枚程手に入ったけど使い道に困って、謎の店の内装も手掛けてくれた「SURRENDER」にライトとして作ってもらった。

『ローソンライト』 | Photo ©畔柳純子『ローソンライト』
高さ170cmくらいでデカい。何のためにいつ作られたのか不明なアイテム。お店の看板、店頭什器など、個人で所有するのに違和感のあるものが好きなので見つけたときは嬉しかった。家に置いてどうなるかは考えず即決。

てれこま terecoma
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てれこま (謎の店)
※ 写真右(左はヘッチャリンコ)。
謎の店店長 / ファみ活 / 埃セラピスト。

森田ツヨシ主宰のアパレル・ブランド「THUNDERBOX」の旗艦店「謎の店」店長兼、【駄】仕入れ担当。

DOMMUNEのプログラム『山下メロ Presents ファンシー絵みやげ概論』に、ヘッチャリンコと共に不定期出演。

埃っぽい店が好きだが、埃アレルギー。