Interview | MELVINS | Dale Crover + Toshi Kasai


バカげたアイディアを現実に

 グランジやスラッジの始祖的存在であり、今やどこにも類する者がないユニークな音を鳴らすMELVINS。中心となるBuzz OsborneとDale Croverの絆が強力すぎるためか、当初はベーシストが定着しない状況が続いたが、2006年にベース / ドラムのデュオBIG BUSINESSをまるまる迎え入れてツイン・ドラム体制を採ったあたりから、逆に固まったラインナップに囚われない自由な形態で活動を展開するようになった。例えば『Hold It In』(2014)ではBUTTHOLE SURFERSのPaul LearyとJeff Pinkusが参加し、『Basses Loaded』(2016)では総勢6名のベーシストをフィーチャーしている。

 そして、2021年の最新アルバム『Working with God』は、結成時のドラマーだったMike Dillardが復帰し、Daleがベースにコンバートした“限りなくオリジナル・メンバーに近いけど微妙にそうじゃない”編成(通称 MELVINS 1983)によって制作された。同じ3人で2013年に『Tres Cabrones』というアルバムを出しているので、およそ8年ぶりの新作ということになる。この顔ぶれによる作品は、MELVINSならではのユーモア・センスにおけるバカバカしさ度合いがパワーアップし、楽曲的にはよりストレートで聴きやすいものになる特徴を持つようだ。理由は以下のインタビューで明らかになるが、熱心なファンが楽しいだけでなく、初心者リスナーにとっても絶好の入門作となるかもしれない。


 今回は、シーンきっての辣腕ドラマーながら、先述したように新作ではベースを弾きこなしているDale Crover(以下 C)を相手に、先駆けてリリースされたソロ作品『Rat-A-Tat-Tat!』についても話を聞いた。さらに、もうひとりのMELVINSとしておなじみのトシ・カサイ氏(以下 K)からも、バンド内にいながらにして客観的な視点を保った貴重な証言も得たので、とても読み応えのある内容にできたと思う。


取材・文 | 鈴木喜之 | 2021年2月

――昨年からパンデミックや、社会的な混乱が続いていますが、どのように過ごしていましたか?
C 「考え得る限りの最善を尽くしているよ。なんとか仕事を継続させていきたいね。幸い、ワクチンの接種が進められてきているんで、うまくいけばそのうちパンデミックを乗り超えられると思う」

――そんな中、トシさんにはお子さんが生まれたそうで、おめでとうございます!
K 「ありがとうございます。もともと子供は好きなので嬉しかったですが、こんなに可愛く思うとは想像してませんでした。仕事をする意欲が湧くのと同時に、片時も離れたくない思いも強いので、複雑な気持ちで仕事しています。コロナのせいで去年の春から夏に予定されていたレコーディングは全て延期となり、みんなと同じように、夏は経済的にかなりキツかったです。夏が終わる頃から、コロナ対策をしながら暮らしてゆくのに慣れてきたのか、仕事が入り始めました。中断・延期していたプロジェクトもあるぶん、ミックスの仕事も溜まってきて、子供も生まれたので、ここ数ヶ月は私生活 / 仕事の不規則なかたちで大忙しです」

――さて、今回また久しぶりにMike Dillerdと再合流し、“MELVINS 1983”と呼ばれている編成でアルバムを作ろうという話になったのには、どんな経緯があったのでしょうか?
C 「数年前にJello Biafraの50歳の誕生日パーティでMikeと再会してね。そこで、このラインナップで新しいアルバムを作ろうって決めたんだ」
K 「BIG BUSINESSとツイン・ドラマー体制でやっていた頃、Buzzは彼らにBIG BUSINESSとしての活動も止めないように言っていました。彼らが(当時は自分も含めてですが)単独でツアーに出る間、残されたBuzzとDaleの2人で何ができるか?ということで思いついたのが、(Trevor Dunnをベーシストに迎えた)MELVINS LITEと、この“1983”編成でのライヴでした。Mikeは、Buzzと出会ったワシントン州モンテサノに今でも住んでいて、家族と安定した仕事を持っているために、そう長くツアーなどには出られません。ただ、少ない機会ながらも、どうせライヴをやるのなら新曲も作ろうということになったんです」

Dale Crover | Photo ©Buzz Osborne
Dale Crover | Photo ©Buzz Osborne

――この“1983”編成では、Mikeがドラムを叩くので、Daleはベースを担当していますね。パートが変わることで、曲作りやレコーディングの過程でどんな違いがありますか?あなた自身は、ベースとドラムのどちらがやり易いでしょう?
C 「多くのパートで奇妙なタイミングが減ったね。レコーディングに関しては、あまり変わりはないかな。ドラムを下げて、そこから組み立てていくんだ。(自分がプレイするにあたっては)ドラムのほうがよりフィジカルだけれど、どっちが簡単かはわからない。ベースのほうが安くつくとは言える」

――ちなみにDaleは、Coady Willisとツイン・ドラム体制で演奏していたことや、FANTÔMASとの共演ではDave Lombardoとも一緒に叩いたこともあるわけですが、ひとりだけでドラムを演奏するときと比べて、何か変化はあるのでしょうか?
C 「スタイル的には変わらないね。ただし、曲作りの面では、Coadyがバンドにいるときには、ドラムのアレンジをめちゃくちゃ作り込んでいたよ」

――トシさんにとって今作は、「遊びの余裕がいつもより多く、そのぶん楽しかった」とのことですが、具体的にはどんなレコーディングだったのですか?
K 「Buzzは“MikeはDaleのようにはドラムを叩けないから、曲をシンプルにしなければならない”と言って、4拍子のストレートなビートで曲を構成しました。それによって自然とドラムがシンプルなビートを刻むことに集中し、いつものMELVINSとは違う、ドラムを中心とした音の隙間が出てきます。そうなると自分にもアレンジやプロダクションを加える場が増えてくるので、これもできる、あれもできると興奮状態でした」

――いきなり1曲目からTHE BEACH BOYS「I get Around」のパロディから始まりますが、このアイディアはどんなふうに出てきたのでしょう?
C 「単におもしろいと思ったからだよ!MELVINSのグーフィなユーモア・センスにピッタリだと思ったんだ。この歌詞はずっと前からよく歌ってた。俺たちには、バカげたアイディアを現実のものにする方法があるのさ」
K 「Buzzは、Mikeといると高校時代に気持ちが戻るのか、ふたり揃うとくだらないことを言うのに磨きがかかります。そんなわけで、MELVINS 1983は彼らのコメディ的なキャラクターの発散場所とでもいうか、とにかくくだらない曲を作ろうと集中するんですよ。ツアーでサウンドチェックをするときも、よく替え歌をやっていて、その中のひとつが“I Get Around”でした。個人的にはもう10年くらい聴いてますが、Buzzは以前からこの替え歌を録音したがっていたので、ついに念願かなったりです」

――ちなみに、この曲ではモノラルの音像を意識したミックスにしていますか?
K 「ストレイト・ビートのドラムがないところはモノです。ドラムが入るとステレオになっています。もちろん、これはTHE BEACH BOYSのミックスを皮肉っています」

――8曲目「Fuck You」ではトシさんの声も聞こえるような気がしますが、こちらはどんなふうに作られていったトラックなのですか?
K 「“I Get Around”ではファルセットで歌っていますが、“Fuck You”では歌ってないと思います。MikeとDaleは歌っています。元ネタはHarry Nilssonの、失恋の鬱憤ばらしソング“You’re Breaking My Heart”ですが、もっとくだらなくしようと“Fuck You”だけにこだわり、元の歌詞も短めにして、MELVINS 1983の曲のパターンとでも言うべき、くだらなさの繰り返しを全面的に押し出しました。前作『Tres Cabrones』の収録曲にもある、曲の終わりのリピート数を数え忘れて、曲が終わったのにまだ歌っている間違いをわざと残しています」

――レコードを聴いた限り、Mikeはしっかりプレイできていると思うのですが、ブランクの間も自主練習をしていたのではないでしょうか?
K 「Mikeは普段、仕事のために休みが多くはとれないので、彼がLAまで来たときに素早くドラムを録音できるように、DaleとBuzzと自分とで、Mikeが来る前に他の楽曲を可能な限り録音しておきます。ドラムもガイド的なものをDaleが叩いておき、準備したものをMP3にしてMikeに送って、彼は録音前に自主練習します。個人的には、Buzzが言うほどMikeはヘタなドラマーだとは思いません。ただ、Daleと比べてしまっては仕方がないですが……。普段のMELVINSの曲には、ものすごく不可解な拍子の曲が多々あります。Buzzがそういったギター・リフを持ってきても、直にDaleならドラム・ビートが生まれます。Mikeにはそういったテクニックはありませんが、自分の叩ける範囲で背伸びをしない、しっかりとしたドラマーです。叩き方も安定していて、良い音の出しかたで叩くので録音し易いですね」

――今作の収録曲は、全体的に聴き易いものに仕上がっていると感じました。作っている間から、そういう作風になっているという自覚はありましたか?
C 「たぶんMikeのために、意図的に音楽をダウンサイズしたことが影響してると思う。彼と一緒に仕事できる時間は限られているからね。俺も君の意見に同感だよ。キャッチーだ」
K 「そうですね。いつものMELVINSよりシンプルで一般的にも聴きやすくなってるところはあると思います。知人友人からも、そこを褒めるメールをいくつかもらいました。どこかのSNSで、ファンのコメントに“商業的 / ポップすぎる、スターバックスか何かデカい企業から支援されて作られたアルバムだ”とあったのには、さすがに笑わされました。そこまでとは思いません。支援してもらってお金が入れば嬉しいですけどね」

――では、今回のアルバム・タイトルを『Working with God』にした理由を教えてください。このタイトルにはどのような意味があるのでしょうか?
C 「それがおもしろいと思ったし、いいアイディアだと感じられたからさ。前のアルバム・タイトルに“中絶”という言葉が入っていたせいで、あるライヴでは、ハードコアなキリスト教の伝道者たちが抗議しに来たことがあったんだけど、たぶん彼らは今、俺たちに夢中になってるはずだよ」

――それでは、先にリリースされたソロ・アルバム『Rat-A-Tat-Tat!』についても質問したいと思います。前作『The Fickle Finger of Fate』から3年ぶりとなりますが、MELVINSや他のプロジェクトとは分けて、ソロ用の曲をいつも書いているのですか?
C 「ソングライティングは俺にとって、ゆっくりとしたプロセスなんだ。今回のアルバムの中にも、完成に至るまでに、90年代の初期から弄り回してきたような曲が少なくとも1曲はある。俺は、特定のプロジェクトのために曲を書くということはしないんだ」

――こちらのレコーディングの様子はどんな感じでしたか?
K 「前作同様、MELVINSでの忙しいスケジュールの合間を縫って制作しました。前作の好評もあってか、良い関係にあるレーベル、Joyful Noise Recordingsからも推されていたため、みんなやる気満々で、できるときにはかなり集中して録音が進みました」

――「Tougher」は、トシさんが書いた曲とのことですが、どんなふうにして書かれ、ここで録音されることになったのでしょう?他にも作曲 / アレンジで、トシさんがどんな貢献を果たしているのか教えてください。
C 「この曲はもともと、トシと俺で組んでいるバンドALTAMONTのために使う予定だった。しばらく未完成のまま寝かせていたんだけど、アルバムのためにもう1曲必要になったとき、これをやろうって決めて、俺が作詞して完成させた。このアルバムのキーボードは、トシが全部やってくれたと思う。俺から提案することもあるけど、彼は自分でパートを考えてきてくれるんだよ」
K 「10年以上前に書いた曲で、ずいぶん前に“ALTAMONTの曲に合うんじゃないか?”とDaleに渡していた曲です。当時、ALTAMONTとして録音も進めていました。ベースはたしか、ALTAMONTのDan Southwickが弾いているはずです。Daleは、歌詞や歌メロに時間を要する場合があって、そんなときはよく“トシ、キーボードか何か弾いてくれるとアイディアが出易くなるんだけど”と言ってくるんです。実際やってみせると、もう次の日に準備ができていることもかなりありますね。歌詞に関して自分は触れていませんが、前回と今回のアルバムで曲のタイトルをつけたことも多少あります。“Tougher”は仮題だったのですが、Daleはそのまま採用しました。それと、もう20年近くプロダクションを共にしているので、8割方の録音をDaleと自分とで行ない、一部をSteven Shane McDonaldとMindee Jorgensen(DANGEROUSLY SLEAZY)に手伝ってもらっています」

――おふたりは、DEAF NEPHEWSというプロダクション・チームを組んでいたり、とても良い関係を築いてきたように思えます。どうしてこんなにも仲が良いのでしょうか?
C 「俺たちの友情関係は、一緒に仕事をすることを通じて築き上げられてきたんだ。ふたりともナイスな人柄だから、うまくいくのさ。彼はレコーディング・エンジニアとしてもプロデューサーとしてもトップレベルだ。絶対的なプロさ!俺はトシを完全に信頼しているし、もう彼以外には考えられないね」

――「Supine Is How I Found Him」という曲は、トシさんのプロジェクトである“Plan D”の手法を使ってできたトラックでしょうか?Daleは最も身近にいるドラマーとして、Plan Dのシステムをより深く理解したうえで、それに合わせたプレイをしてくれるのでは?
K 「これはギア・マニアにとっては非常に良い質問だと思います。この曲では、Plan Dでのメインの手法とは違って、アウトボードのゲートを使ったキーチェインという操法を使っています。Plan Dはシンセなどに付いているゲート(言葉は一緒なんですが)を使いますが、これはメトロノームのような役目で、ゲート・シグナルが入るとステップ・シーケンサーが次のノートを繰り出すといったものです。一方、“Supine~”は、ゲートにノイズ / オーディオゲートを使っています。有名なものではDrawmer『DS201』などがありますね。それらにはキーインプット(キーチェインのひとつ)というものが付いていて、これは、言葉のようにひとつの音が他の音の鍵の役目をしてゲートを通す、つまり“音の出だしを他の音がコントロールする”というものなんです。Daleが“こんなドラムのアイディアがあるんだけど、何かおもしろいことできる?”と聞いてきたので、ドラムを録音した後、“エレキシタールを弾いて、そしたらおもしろいものを見せてあげるよ”と返事しました。その操法を見せると“ライヴでやりたい”と、かなり興奮していましたね。つまり、録音されたシタールの音がドラムによって音の出だしをコントロールされているんです」

――改めて、トシさんのプロジェクト“Plan D”に参加した感想を教えてください。
C 「Plan Dに関しては、ずいぶん前からやっていたようだよ。コンセプトが気に入ってる!ついに完成して世に出たのは、グレートだね」

――Plan Dの、その後についてはいかがですか? 反響や続編の計画などについて教えてください。アルバムは現時点でフィジカルのみリリースの模様ですが、データだけBandcampなどで販売するようなことは考えていないのですか?
K 「1枚目のEPが出た後、すぐにコロナが広まったので忘れられた感もありますが、限定のカラーレコードは完売し、『Rolling Stone』誌や『Modern Drummer Magazine』のウェブ版にも取り上げられたので、自分では満足です。それに、断わりの電話ではあっても、Jim Keltnerが連絡をくれたのは今でも信じられません。コロナのために延期になりましたが、後半の3~4枚目もようやくマスターされました。新たにDave Lombardo、John Tempesta、Stephen Perkinsといったドラマーたちが参加してくれています。デジタル販売はまだ検討中ですが、たぶん出るはずです。今後また参加したいドラマーがいるようなら、趣向を多少変えながら続けていければとも思っています」

――『Rat-A-Tat-Tat!』や『Plan D』をリリースしたJoyful Noise Recordingsについては、どう感じていますか?
C 「このレーベルの所属アーティストが好きなんだ。彼らが俺のソロ・レコードを出すことに熱心に取り組んでくれているのは、とても幸運なことだと思う。すべてが順調に進んでいたし、一緒に仕事をするのが楽しくてしょうがなかったよ」
――昨年、J.G. Thirlwellにインタビューしたのですが、彼は「MELVINSを意識した曲を書いて、8曲くらい送った。彼らはまだその素材に取り組んでいないと思うけど、ツアーに出られない間に、発展させてくれることを期待している」と話していました。 今年中にFoetusとのアルバムを完成させる予定はありますか?

C 「俺たちはJimのことが大好きだし、このプロジェクトに取り組むことを楽しみにしている。ただ、今は集まって仕事をすることにとても慎重になっているんだ。俺たち全員、ハイリスクだと考えられている家族がいるからね。トシには子供が生まれたばかりだし。まあ、いずれ仕事に復帰できるようになるだろう」

――まだしばらくコロナ禍は続きそうで、ツアーは難しそうですが、MELVINSに限らず、その他の関連プロジェクトも含め、これからの予定はどうなりそうでしょう?
C 「今は“Melvins TV”という配信ライヴをやってるんだ。5曲分のライヴを$5で観られるよ! できれば今後もエピソードを増やしていきたいと思ってる」

K 「カリフォルニア州では完全復興について、この秋を目処としています。となれば、夏くらいからバンドが予定を立てられるのではないかと思います。その間、MELVINSはライヴ配信を行ないながら食い繋げれば、と動いています。前座もついた5~6曲のライヴ配信です。今、“Vol.3”まで収録が終わっていて、前回のUSツアーでやった、アナログ・シンセをオシロスコープに通してヴィジュアル / アンビエントにしたセットもやらせてもらおうと思ってます。先にも言った通り、ミックスの仕事が溜まっているので、それも片付けなければなりません。INDIAN HANDCRAFTS、FOX MEDICINEなど好きなバンドとの仕事なので、ミックスを終わらせて披露できるのが楽しみです」

――では最後に、先日、Hilbish DesignからBuzzのシグネチャー・ペダル『Compressimiser』『Pessimiser』、そしてトシさんのペダル『T-Fuzz』が発売されましたが(日本での取扱はこちら)、これらの商品ができた経緯と、各ペダルの特徴などについて教えてください。
K 「2015年にNathan Hilbishからメールで“Bata Preamp(Sunn Ampのコピー)を送るから試してほしい、Buzzにも試してもらいたい”と連絡がきたのがきっかけです。Buzzも気に入り、今では彼のメインのライヴ・アンプになりました。それ以降、Buzz、Nathanと私で話すようになって、ペダルの話も持ち上がったんです。『Pessimiser』は、Buzzが好きな、とあるペダルが基になっているのですが、自分はEQの音が嫌いだったので改良するよう提案しました。『Compressimiser』は簡単に操作できる良いコンプレッサーとして、BuzzがNathanに頼んだものです。そして『T-Fuzz』に至った経緯は、以前Hook Studiosでチーフ・エンジニアをやっていたとき、テックがいないスタジオなので、自分で作業しなければならず、電子学を自分で習いました。そのうち2003年頃、とあるクライアントのギターテックから“トシは機材を直したりするんだから、ギターエフェクトも作ってみれば”と言われ、ちょうど自分のギターエフェクト・コレクションにファズが少なかったこともあり、ファズを作り始めました。初めはコピーばかり作っていたんですが、改良してるうちに『T-Fuzz』の原型となる、いろいろなオプションができてきました。 そのあたりのモデルは、MELVINSをはじめ、多くの作品で使われています。Mike Patton、Jello Biafra、友人のプロデューサーであるJohn Kurzwegなんかも購入して使ってくれましたね。その中で最も気に入ったものをHilbish用に改良し、生産を頼みました。そんな感じです」

MELVINS Official Site | http://www.themelvins.net/

MELVINS 'Working With God'■ 2021年2月26日(金)発売
MELVINS
『Working With God』

国内流通仕様CD IPC234CDJ 2,200円 + 税

[収録曲]
01. I Fuck Around
02. Negative No No
03. Bouncing Rick
04. Caddy Daddy
05. 1 Brian, The Horse-Faced Goon
06. Brian The Horse-Faced Goon
07. Boy Mike
08. 1 Fuck You
09. Fuck You
10. The Great Good Place
11. Hot Fish
12. Hund
13. Good Night Sweetheart