文 | ナポリタンみみこ
撮影 | 畔柳純子
序文・取材 | 仁田さやか
AVE | CORNER PRINTINGでは玩具(主に海外製ジェネリック)のレビューを不定期に連載する手芸作家・ナポリタンみみこは、「サンリオ」「シルバニアファミリー」、カプセル・トイ、リーメント、「マクドナルド」ハッピーセット同梱品など、主に女児向け玩具や文房具を、幼少期から現在に至るまでほぼノンストップで収集し続けている。
昨夏韓国・ソウルへと飛んだ彼女が、東大門を中心に2泊3日を過ごす中で購入した物品は約180点。本稿では、日本ではお目にかからない玩具や雑貨への興奮を抑えきれずに購入したそのほぼすべてを本人のコメントと共に紹介。これにあたり、収集に至ったきっかけ、集めていてグッとくる瞬間などについて、インタビューも行った。
――私の周囲では“爆買いといえばナポリタンみみこ”というくらい、買い物好きとして有名だけど、韓国での買い物も熱量がすごいよね。
「買ったものをあらためて見てみると、シール、包装紙、消しゴム、小さいもの、プラスチック、紙物と、日本で買うものとだいたい同じでした。安くなっているものは3個買いするんだね、私」
――今回、買い物をした場所は?
「東大門、南大門、弘大、明洞。一番の目的は東大門の手芸ビル(*1)だったのに、その前に行ったおもちゃ問屋に時間を取られすぎて約2時間しか行けなかった(笑)。でも楽しかった!買い物ばかりしていました」
*1 東大門総合市場。4,000以上の店舗が軒を連ねる。
――買ったものの集合写真を見ると、やっぱり大好きなピンク色がメイン。
「うん。かわいいものばかりで買ってよかったと思うけど、やっぱりもっと買いたかったっていう気持ちになる」
――え〜(笑)。
「おもちゃが大好きなのに、気になったおもちゃは箱が大きくてかさばるものばかりで何個も諦めなきゃいけなくて。旅行を決めたときは何も考えずに安いツアーにしちゃって、飛行機がLCCで預け荷物は15kgまでだから無理ゲーすぎた。超過手数料は高いから、超過分はなんとか手荷物で運ぼうと思っていて、買うときにはいちいち日本に持って帰れる大きさと重さか?っていうのを考えて、思うように買えなかった。最終日には一緒に行った3人と何回もトランクを開けて荷物を分けなきゃいけなくなって」
――数としては180点もあるからたくさん買っているとは思うけど(笑)。そもそも、どうして女の子向けのおもちゃとか文房具とかを集めるようになったのかが気になっていて。
「えー、そんなこと考えたことなかった(笑)」
――集め始めたのはいつ?キャラ物の文房具は高校生頃まで買っている人も多い印象だけど。
「高校の頃はもちろんだけど、20歳くらいのときもリーメントとか集めていたと思う」
――じゃあ子供のころからずっと?
「たぶんそう」
――なんで買ったり集めたりするのをやめずに続けているんだろう?
「えー、今までそんなこと考えたことなかった!だけどそういう集めているものって、買いやすい値段だっていうのはあるかも。高いものだったら続けられないし。あとは、小学生の頃から何度か引っ越しをして、そのときに持っていたおもちゃ類を手放さないといけなかったことがあって、それがきっかけかも。当時お母さんは私に処分していいか聞いて、いいって言ったものだけ処分したっていう話を聞いたから、当時は納得していたんだと思う。でも大人になってから、マクドナルドのハッピーセットのおもちゃとか、当時持っていて、手放したものをもう一度欲しくなってオークションで買ったりしていて。それでも手に入らないものはどうしてもあるから、やっぱり欲しいと思ったものはそのときに買わないといけないんだよね。一期一会」
――前に「一期一会」って言いながら買い物していたのを思い出しました(笑)。おもちゃや雑貨を集めていて、最もグッとくる瞬間っていつ?欲しいと思っていたものを見つけたとき?それとも買う瞬間なのか、あるいは買ったものを眺めているとき?
「その質問は難しい(笑)。全部あてはまるかもしれない。でも値段の高いものは、買う瞬間グッとこない。安いの限定かも」
――お得感があるのがいいんだね。逆に、高いものをお金を貯めて買うっていうことはある?
「ない(笑)」
――野暮な質問かもしれないですが、これからもおもちゃや雑貨を集め続ける?
「はい!」
――その理由は?
「かわいくてほしいと思ったものを買わずにいて、あとでプレミア価格になって買えなくなったら悲しいから」
――最後に、ソウルで良かったところは?
「東大門!とにかく膨大なお店の量に圧倒されて、夜中までやっている店も多いけど全部見るのに何日かかるんだろうって思った。東大門の市場を網羅しているガイドブックがあったら欲しい!東大門市場のドキュメンタリーがあったら観たいです!」
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