文・撮影 | SAI
みなさんお元気でしょうか。SAIです。緊急事態宣言、明けたかと思えば、閉店時間が20時から1時間営業時間が延びた……だけ……(涙)。平日お仕事終わりに友達とお酒を飲みに行っていた時期が懐かしく思えます。皆様、どうやってお過ごしですか?私の周りは、もはやZoom呑みすらしていなくて、InstagramのストーリーやTwitterで友達が元気かどうか確認、という感じです。
さてさて、1月から引き続き、ジャズ喫茶のご紹介です。個人経営のお店を応援したいという気持ちもあってシリーズ化しているこの企画、今月は東京・白山にある「映画館」というお店をご紹介します。白山は三田線で神保町や春日、水道橋の近くの駅で、場所で言うと巣鴨も近いですね。私自身降り立ったことのない駅だったのですが、古き佳きお店が建ち並ぶ街でした。
今回伺った「映画館」は日曜日と月曜日が定休日で、現在は緊急事態宣言を受けて16時~20時という、時計を見てせかせかと移動しないと!な時間帯で営業されています。オフィシャル・サイトがあるのですが、Twitterを見たほうが「行ったけど休みだった~!」的なことがない気がします。
桜が咲き、外の気温がだんだんと暑くなってきたし、今夜はもう誰とも会わないからガーリックにしちゃおう!と思い、コーラとポークガーリック炒めご飯を注文。にんにく大好きなんですよね……。
ここまで読んでいただいて、もしかしたらお気付きかもしれませんが、私、普段いわゆるカフェとかのご飯、食べないんですよね……。甘いものが苦手なのと、よく食べるのでカフェのご飯の量では満足できず……。大学生の頃、吉祥寺のお洒落なカフェに友人と行って、ラテに可愛いうさぎとかの絵を描いてもらうのが人気のお店だったのに、私はコーラを注文したのを今思い出しました……(遠い目)。「映画館」のご飯はしっかりお腹いっぱいになりました。ごちそうさまでした……!
そして、帰り際マスターに流れている音楽について訊ねると、いろいろと教えてくださいました。
ナニゲに、ジャズ喫茶で流れている音楽について訊ねたのは初めてかもしれないです……むしろそこがキモやんって感じなんですが、Shazamしてわからなかった場合、億劫になってしまうといいますか……。よくないよくない。
看板猫ちゃんのお話や、イギリスBBCのラジオで「映画館」が紹介されたこと、阿佐ヶ谷のクラシック喫茶「ヴィオロン」のことなどを教えてくださいました。
海外ではジャズ喫茶(ジャズをカフェで静かに聴いてジャズと向かいあうという文化)がないらしく、こちらの著書マイク・モラスキーさんが初めて日本のジャズ喫茶に赴いた際に「まるで祭壇に向かっているようだ」と感じたらしく、かなり衝撃的だったそうな。英語でもジャズ喫茶は“jazz cafe”ではなく“jazz kissa”と訳されるようです。“sushi”とかと同じですね。ちなみにこちらの『ジャズ喫茶論』の表紙は「映画館」の店内写真です。
後継者不足や、マスターの高齢化といった理由でどんどんジャズ喫茶はなくなっていってるそうですが、やっぱりなくならないでほしいですね……。昨年ドキュメンタリー映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩 (Ballad)』が公開されていた岩手・一関のジャズ喫茶「ベイシー」にも行ってみたいです。
早くコロナウイルスが落ち着きますように。そしてこういう素敵なお店がなくなりませんように。みなさんもぜひ足を運んでみてくださいね。
〒112-0001 東京都文京区白山5-33-19
16:00-20:00
日祝定休
※ 営業時間は変更となる場合があります。
https://jaghetersai.tumblr.com/
https://twitter.com/jaghetersai
2015年にバンドMs.Machineを東京にて結成。近年ではTOTAL CONTROLやUBIKといったオーストラリアのポストパンク・バンドと共演。米NYのメディア・コレクティヴ「8ball」やオンライン・メディア「CVLT Nation」のチャンネルにライヴ出演するなど、ボーダーを越えて活動している。2020年4月にはシングル『Lapin Kulta』をリリース。
ソロでは『Dröm Sött』を2019年8月にリリース。同年にフィリピンのバンドTHE MALE GAZEと共演。2020年はシングル『LIER』『スミノフ』などを発表し、7月にEP『瑞典春氷』をリリース。同作は『音楽と人』誌に掲載されるなど、大きな話題となっている。音楽活動以外では、中国の写真家Ren Hangの作品やインディペンデント・マガジン「CONTACT HIGH ZINE」にモデルとして参加。石原 海監督の映画『ガーデンアパート』に出演している。