文 | dotphob | ひらちん | パンス | 仁田さやか | 那倉太一 | イシバシ ユミ
超音波・ノイズ愛好家。三度の飯より妄想が好き。
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美容室と暮らしの雑貨を扱うお店「髪と毎日、街の中」
〒305-0005 茨城県つくば市天久保3-21-3 星谷ビル1-D
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2019年11月29日(金)晴れ。美容師・写真家の山田陽介さんが新しいお店を開店した。
個人的な話だが、陽介さんからは沢山の恩を受けた過去がある。一例を出すと、僕が気持ち悪いほどの自己嫌悪に溺れていた時期に、訳のわからない連絡をしてしまったときのこと。普通なら適当に流すか無視するか、の酷い内容。しかしここで実直に温かく向き合ってくれた。「君は自分が思ってる様な人間ではない」と。翌日涙が止まらず、ひたすら混乱していた。愛情からのショックなのかもしれない。
今でも悪心が生まれてふと我に返ったとき、このことを思い出すと浄化の様な涙が出てくる。それは決して悲しみや苦しみの涙ではなく、自分が間違っていると気付くときに流す涙だ。確実な瞬間を切り取った写真も、爪弾くギターのメロディも、つくばでこっそり垣間見えた“街の中”も、全て繊細で美しい。
そんな陽介さんの新しいアート、たくさんの人に広まりますように。
| Hanna Putz『Everything else is a lie』(PAMPAM Publishing)
| Perihan Arpacilar『Portraits』(Nieves Books)
| Emily Hunt『Cousins』(Cold Cube Press)
無節操に買い集めたアートブックの一部です。
虚実入り乱れた現実の中で、虚であろうが、実であろうが、最早そこは重要でなく、今、目で見ている風景の写真であってもトリミングすることで新たな意味を吹き込む、汲むことができるのであれば(Hanna Putz『Everything else is a lie』)、自分の現実と一緒に生活をしている夫や子供の現実は全く違うものであってもおかしくないな。同じものを見ていても、トリミングの仕方が違えば意味も変わる。きれいな海の波打ち際にダイオウイカの死骸が打ち上げられていたとしても、視界からオミットすることはいつでも可能だし、そしたらイメージの中ではずーっときれいな海に違いない。見えないものを想像してその絵に重ねることもあるかもしれない。それがエンパシーなのかも。とかく排他的で同じ考えであることを補強し合い、関係性の中でしか自分の存在を見いだせない昨今ですが遠くからみたらぼんやり判別できる顔(Perihan Arpacilar『Portraits』)に自分の存在なんて不確かなものでもいいじゃないか、と胸をなでおろしました。
テキストユニット“TVOD”の片方。歴史が好き。2020/1/31 TVOD初の単行本『ポスト・サブカル焼け跡派』発売予定。最近は韓国を中心に東アジアの近現代史とポップカルチャーを追う日々。DJするのも好きです。
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順不同
① 松山 巖『群衆 – 機械のなかの難民』(中公文庫, 初版発行1996年)
② 川村 湊『戦後文学を問う – その体験と理念』(岩波新書, 初版発行1995年)
③ 「デリシャスラーメン」(No Brand)
今年はインターネット(とくにTwitter)の闘争領域があまりにも拡大・細分化していたため、僕はほとんど脱落していたというのが正直なところ。その代わり本というメディア(持ち歩けて、なおかつ情報がたくさん詰まってて便利!)に接するようにしてたんですが、なかでも①と②は自分が書きたい方向性を見出す助けになってくれました。今度出る『ポスト・サブカル焼け跡派』のあとがきは、この2冊を意識して僕が書いています。ほかにも今年リリースだと矢野利裕『コミックソングがJ-POPを作った』、imdkm『リズムから考えるJ-POP史』が大きな励みに。どちらの著作も、インターネットにはびこる歴史修正マンへの静かな対抗原論だと捉えています。③は友だちに教えてもらった、韓国ラーメンベスト。韓国の大手スーパー「eマート」のプライベートブランド「No Brand」から出ています。日本だと無印良品のような立ち位置でしょうか。辛さとコクのバランスがピカイチ。
2019年のお気に入りベスト3
| 「KSFCLB from Kteam」のショルダー・バッグ
| 山口洋佑『ハスキー(骨付き)』
| 大館曲げわっぱ
今年購入したお気に入りのベスト3を選びました(順不同)。
その1は、神奈川・鎌倉にアトリエ兼ショップ「HEADQUARTERS」を構える「KSFCLB from Kteam」のショルダー・バッグ。写真家でもある阿部隆太さんのハンドメイドのバッグは、ヨットの端材(セイルクロス)を活かし、軽くて丈夫。今年8月に神奈川・藤沢 江の島 Curry Diner OPPA-LAで開催された、ミヤジさん&きのしーさん企画のイベント「Hold on me!」(千紗子と純太、ayUtokiO、テンテンコ、エマーソン北村がライヴ、strawberrysex、speedy lee genesisがDJで出演 | 敬称略)にも出店していて、イベントのフライヤーを手がけた近藤さくらさんとコラボレートしたポーチやバッグも販売されていました(ちなみに近藤さんデザインのイベントTシャツはCORNER PRINTING製)。
その2は、画家の山口洋佑さんによる紙粘土作品『ハスキー(骨付き)』。東京・学芸大学のSUNNY BOY BOOKSにて開催された個展「やがて僕らが見えなくなっても」で購入。その凛々しさとかわいさが同居する佇まいにギュンとやられてしまいました。癒やされる~。
その3は、秋田の大館曲げわっぱ。弁当箱にしては高価なので、憧れを抱いてから10年以上経って、今年ようやく手元に。秋田杉でできているという点は、毎春花粉症に悩まされている身としては複雑な気持ちにもなりますが、弁当がおいしい。
断捨離やKonMariが流行っている今日この頃ですが、わたしの周りにはハマっているものを爆買いしまくるコレクターが多数。その執着やこだわりを聞くと、“誰かにとってはどーでもいいもの”というのが大切な購入ポイントになっていて、なんだか愛しいなあと思います。そういう影響もあるからなのか、振り返ると、2011年くらいから作者の顔がわかるものとか、一点ものを買い始めた気がします。2010年代は、誰かにとってはどーでもいい、自分にとっては大切なものと出会う日々でした。
ENDONのヴォーカリスト。ヴォーカライゼーションの行き過ぎた抽象化と、情動の発露によって自らを記号化し、音楽における叫び声の可能性にアプローチを続けている。
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2019年ベスト3
1. xxx
2. xxx
3. xxx
「自分は反動的なのかもしれない」――そんな不安は今やありふれたものだ。「リテラシーの低い者は叱責の対象であり、バックラッシュの担い手 = いじめの傍観者と同じである」という論理からの逃げ道を探すかのように、彼は、今年も自分好みの識者のものと知りながら(もしくは知らないフリをしながら)、目の前に出現した年間ベストに目をやる。ランクインした未知の固有名を調べ、自分にも理解できそうな作品があることに胸を撫で下ろし、こう打ち込んだ。「最も尊重されたテーマは今が忌々しく今であることだった。現象としては豊作の年である。しかし、本気で作っているにも関わらず似通っているという意味において作品不作の年である。ともかく年間ベストの発表など昨晩の夕餉のメニューを曝し合うのと変わらないではないか……」そう記したテキストエディタを頬をつねりながら削除し、寝床へとよたよたとした足取りを運んだ。
板橋区生まれ板橋区育ち。
CORNER PRINTINGではシルクスクリーンの部署にいます。
アジア文化とかわいいものが好きなので、それをテーマにした絵を描いたりモノを作ったりしています🌈
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私が気になった戸田に落ちてたものベスト3
| 3位 飼い犬と犬のぬいぐるみの写真
| 2位 絶妙な角度だったアンパンマンチョコ
| 1位 貯水タンクの下に現れた虹
こんにちは!CORNER PRINTINGのイシバシ ユミです。
普段から、街の中にある面白い看板・落ちてるもの・人を見つけるのが好きで、目に付いたものを写真に収める癖があります。特に、仕事の休憩中に通るファミマまでの道にはいろんなものが落ちています。なので私の2019年ベスト3は「ファミマまで行く道に落ちていた、私が気になったものベスト3」です(笑)!
3位は「飼い犬と犬のぬいぐるみの写真」です。チワワと、毛むくじゃらの何かが一緒に写っていて不気味でした。でもなんかチワワの表情がいい。
2位は「アンパンマンチョコ(ばいきんまん)」。ファミマの入口の前に落ちていたのですが、地面とチョコレートの接地面がほんの少しで、絶妙なバランスで立っていました。横から見たとき感動した、、。
1位は「貯水タンクの下に現れた虹」です!アパート横にある貯水タンクの下に虹が落ちてました。なんであんなとこに虹ができたんだ?と思って調査したところ、貯水タンク裏に止めてあった自転車のタイヤについてる反射板に、光が当たってできた虹ということが分かりました。神秘的と思っていたのにちょっとがっかりしました。
これが私の2019年ベスト3です。なんでもないモノたちばっかりですが、私にとっては面白い発見ばかりです!来年もたくさん発見できたらいいなー!