文 | borzoi | 久保田千史 | 小嶋真理 | 水上芽美 | SAI | 稲嶺信吾 | 玉野勇希
油絵を描いています。
好きな色は黒。
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| 1位 しらたきすきやき
| 2位 しらたきガパオ
| 3位 しらたきオムライス
しらたきを主食として愛しています。2019年ベスト3の選出ということですが、しらたき啓蒙の機会として、わたしの定番しらたきレシピをご紹介させていただきます。
まずはそれぞれの作り方を簡単に。
| しらたきすきやき
作り方
・しらたきの水気を切る
・挽肉(牛豚鳥羊、なんでも可)を砂糖と醤油1:1で味付けし、炒める
・皿に盛ったしらたきに挽肉をのせる
・別の容器に生卵を割入れ、とく
・生卵液にしらたきを浸けながら、つけめんのようにたべる
| しらたきガパオ
作り方
・しらたきの水気を切る
・お好きな具材(挽肉と野菜など)を鶏がらペーストで味付けし、炒める
・火を止めてから卵を投入し、余熱で火を通す
・皿に盛ったしらたきに具材をのせ、たべる
| しらたきオムライス
作り方
・しらたきの水気を切る
・しらたきをケチャップで和える
・とき卵をフライパンに広げ、火を通す
・皿に盛ったしらたきに卵をのせ、くるむ
・卵のうえにケチャップで、お好きな文字を書いてたべる
これらの料理は、見た目がほんとうに最悪。ひんやり冷たく無味無臭のしらたきに、温かい具材を組み合わせるのも抵抗があるかもしれません。さらにわたしの拘りは、しらたきを茹でずに生でつかうこと。消化も悪いです。それでも今やわたしは、主食としてのしらたきに夢中。年末年始のつかれた味覚や胃腸に、あたらしいしらたきメニューはいかが?
2019年ベスト3(順不同)
| A
| V
| E
今年は、珍しく殺意を催すほどの憎しみ、子供の存在がなければ死んでいてもおかしくないくらいの鬱屈、誰にも止められなかったであろう悲しみがありながらも、これまでの人生で味わったことのなかった愛しみ、解放、喜びもまた同等に訪れ、大変起伏に富んだ1年でした。誰にでも訪れる不幸や幸福の類なのかもしれませんが、2019年のベストは、間違いなく、今ここで、こうして生きて文字を書いているということになるでしょう。強いて言えば、恥ずかしいようだけど、ZENOCIDEならびにTOKYODIONYSOSの面々をはじめとする大好きな人々、家族、6月のスタート以来「AVE」に付き合ってくださったみなさんに最大級の感謝を。
そんなわけで、A、V、Eの3文字をベスト3にしたいです。「AVE」という素敵な媒体名は、自ら発案したものではないのです。ダサい大人を自認している私に思いつこうはずもありません。“Corner”に対する“Avenue”ということで、玉野勇希先輩が名付けてくれました。A、V、Eの各レターから思い思いの連想を読者に拡げてほしいので、由来を明かすつもりはなかったのですが、玉野先輩に感謝の気持ちを込めてのグラスノスチ。そのシンプル過ぎる字面を、borzoiさんが一度見たら忘れられないロゴに仕立ててくれました。パッと見はわからないかもしれないけれど、油絵なんですよ。タブレット・サイズのヴューだと、質感が少しわかると思います。ハイパーテキスト以降の媒体であることをムダに強調したいけど、CORNER PRINTINGならではのハンドメイドの素晴らしさも伝えたかったので、ドット絵も油絵も得意なborzoiさんにお願いするのは必然でした。ドット絵で描いたロゴを油絵に起こすという、非常にムダなお願いを快諾してくださった上に、想像の向こうを行く素晴らしいものを届けてくれたborzoiさん、まじありがとう。この、私にとって特別な3文字を、読者のみなさんにも気に入ってもらえたら嬉しいな。また恥ずかしいこと言ってますね。
ライター、「gallomo」代表、レコード・レーベルなどで勤務中。
最近は制作意欲が湧いてきたので2020年は何かしら巻き起こしたいです。
| https://www.instagram.com/bubbacosima/
| http://www.marikojima.com/
| http://www.gallomo.com/
今年発見した薬草ベスト3
今年見つけたメンタル、身体面を整える薬草を紹介します。我ながらかなり怪しめのラインナップに。
| E3Live® Brain ON ブルーグリーンアルジー(AFA)
去年から筋トレにハマり今年はトレーナーもつけたのですが、私のヤル気の半端ない浮き沈みを目の当たりにした若き筋肉トレーナーが、トレーニング前に飲むと集中力が高まるから、とオススメしてくれたサプリ。半信半疑で購入しましたが、これが効く。今は集中しなきゃいけない作業がある時に飲んでいます。アメリカ・オレゴン州のアッパー・クラマス湖に唯一自生している、地球上最初に誕生したといわれているDNA生物(藍藻類)、ブルーグリーンアルジーがぎっしり詰まっています。これは人工的な栽培は不可能といわれとり、数多くの栄養素を含有。集中力アップ、抗うつ効果もあると言われており、アメリカでは子供の受験対策にも活用されているそうな。ひとつ難点があるとすれば、値段がやけに高い!というところでしょうか。けっこう、キラキラセレブ系女子アイテムです。企業の回し者みたいなコメントになりましたが、本当に集中力が上がる、そして身体にも良き働きをしてくれる地球の神秘の藻。たかが藻、されど藻。
| Yarrow Environmental Solution
https://www.trinitynavi.com/products/detail.php?product_id=138
当たる占い師がいると友達数名に勧められ、占ってもらった広瀬香美似の占い師さんが持っていてヤバいと感じた聖水。別に買えと言われたわけでもなく、私の飲んでいた麦茶にこの汁を投入されたので、なんだこれはと興味が湧いてしまい、都内のリッチなスポットにあるスピリチュアルグッズショプへ行き購入。この店がまた沼のようですごかった。詳細は割愛しますが、入店からこのボトルを買うまでがまるで苦行のようでした。ちなみに、効果としては現代のストレスの緩和 笑。リンク先のウェブサイトの説明が電波系でさらに怪しい。私は今年の夏頃にコレにハマってしまい、友人にめちゃくちゃ試させちゃいましいた。ちなみに、このソリューション、無害だけどブランデー含有。この名前にあるヤローとはセイヨウオトギリソウのことで、“兵士の傷薬”という古い呼び名があったり、中世では強い魔除けの威力があるとして使われていたり、大昔のアイルランドでは占いに使われていたり、イギリスでは恋占いにも使われいたそうです。素晴らしき魔女グッズ!
| Hemp Bombs’ CBD Gummies
https://hempbombs.com/cbd-gummies/
最近日本でも話題のCBD。これは今年の6月、ハワイへ行った時に、ABCストア(ホノルル中に点在するコンビニ兼お土産屋)のキャッシャーのおばさまに勧められて購入。その頃は不眠症で悩んでいたのですが、これで一気に解決されました。しかもサワー系硬めのグミで、私好み。おいしいんです。日本で買えるかどうかは謎!
1986年北海道生まれ、武蔵野美術大学卒業。
色々やったのち、CORNER PRINTINGで営業をやっております。ベジェ曲線と平面図が好きです。
会社が面白く変わってゆくことに便乗している感じがするので、来年は自分自身がなにか面白いことをしないとな、とおもいます。
https://cargocollective.com/Memi-Mizukami
| 1 今年のシャツ | 「A.Dupré」のリボンタイシャツ
| 2 今年の曲 | Jai Paul『Do You Love Her Now』(XL Recordings)
| 3 今年の映像 | 『Fleabag』(BBC)
いつも大変お世話になっております、営業の水上と申します。
2019年の総論としまして、ただただ一瞬で終わった1年でした。たった数年の話ですが、会社の状況は大きく変わり、自分自身としてもたくさん変わりました。
30過ぎてからスペシャルなシャツを毎年買いたいなと思っているのですが、これは労働で得る対価であり、生みだす人たちへのエールでもあります。「A.Dupré」はとにかく素材が最高で、レースとかリボンという要素もタフで可愛いです。
家に帰ってきてからゆっくりしながら『Do You Love Her Now』をよく聴いて、お酒飲みながら『Fleabag』と目を合わせて眉間にシワを寄せてたら1年終わったという感じですが、愛があったのでよいと思います。なぜなら飼い猫が1→3匹に増えたからです。
色々なことがあるので、働くことが難しくなったとしても、それはある一部には不向きだったということでしかないと思うので、しつこく模索し続けてほしいです。
Ms.Machineのヴォーカリスト / リリシスト。スウェーデンオタク。
初ソロ作品『Dröm Sött』を2019年8月上旬にリリース。同年12月22日にはバンドMs.Machineの新曲『Nordlig Ängel』をリリースした。
https://ms-machine.jp/
| 1 神奈川 逗子「リッラ・カッテン」
| 2 東京 表参道「STOCKHOLM ROAST TOKYO」
| 3 東京 青山「VOLVO STUDIO AOYAMA」
今年は色々なスウェーデンに関するカフェに足を運びました。その中でも好きなお店ベストです。
「リッラ・カッテン」
逗子の近くにあるお店でスウェーデンの絵本やグリーディングカードも販売してます。なかなか見かけない & 手に入らないグッズばかりなのと、店内にスウェーデン語のラジオが流れているので、にまにましてしまいます。店主お手製の美味しいケーキを食べ、絵本を眺めるのと幸せでさらにににまにましちゃいます。
「STOCKHOLM ROAST TOKYO」
スウェーデンにあるストックホルムローストから輸入しているオリジナルコーヒー豆はパッケージが洗練されていてお洒落。表参道のお店は入るのに緊張してしまいますが、気合いの入った日に「BIG LOVE」に行ってから「STOCKHOLM ROAST TOKYO」に行くコースを来年はやりたい(笑)!オリジナルグッズもすごく可愛いです。
「VOLVO STUDIO AOYAMA」
今年は「ノーザンライツ フェスティバル」とコラボレートしていて、半券を提示するとスウェーデンの伝統菓子セムラかホットチョコレートをいただけるとのことで行ってきました。優しい店員さんからいただいたコースターをなくしてしまったので、また絶対行きたい。。私が行った時には「Omnipollo®」というビールも販売していました。デザインをKarl Grandinが手がけているのですが、ポップでカッコいいんですよね。ロゴが入っていないというミニマルさも最高です。
私がなんでスウェーデンにハマっているか、Twitterにはたまに書くのですが、ここでも書かせていただくと、Ms.Machineで2nd EP『S.L.D.R』を制作するときに男女平等の国の世界ランキングを調べてたんですね。北欧はランキングのトップで。当時、私の周りはコペンハーゲンのシーンに夢中で、スウェーデンの音楽をディグってる人がいなかったので、調べ始めようと思ったのが始まりです。文化も好きなのですが、スウェーデン語の音が好きなんですよね。ノルウェー語、デンマーク語と似ているんですが(フィンランドは隣国ですが全然言葉が違います)、スウェーデン語の音が一番かわいい。音楽になるとあのメロディが消えちゃうので、ラジオを聴くのが一番スウェ語萌えを堪能できます。
2019年に再発されたアルバム
順不同
| ① Diane Denoir『Diane Denoir』(Discos De La Planta / Wah Wah Records)
| ② DJ Screw『Stressed Out』(Screwed Up Click / SIC Records)
| ③ THE DAYTONIANS『Let Jesus Work It Out』(Everland)
例年のことですが、今年も新譜をほとんど追うことなく、過去の音源ばかり聴いてるうちに年の瀬を迎えてしまいました。今更ながらサブスクを始めたりもしたんですが、新譜は全然聴かず、昔のストック・カヴァーもの(自主盤でよくある、風景写真とかの使い回しジャケ)のプレイリストを作ることに終始しました(笑)。
本題ですが、今年再発されたタイトルで個人的に“おっ”となった3枚です(順不同)。①はウルグアイ産のボサノヴァ。Tucaとコラボしてた時期のFrançoise Hardyに通じるようなアシッドフォーク的倦怠感が蔓延する傑作です。ジャケはオリジナル盤のレタッチのほうが良いですね(現物は見たことないですが……)。②聴いた回数は今年ダントツです。超ロウな音質かつ低音が異常にブーストされている1曲目からとんでもないことになっています(余談ですが、ジャケの札束を数えているDJ Screwをずっとポーカーしてるとこだと勘違いしていました……)。③需要度外視な再発に天晴と言いたいオハイオ産の超ローカルな自主ゴスペルです。来年はこういう重箱の隅をつつくような再発がガンガン増えてくことを期待してます。僕は喜びますので(笑)。
| ZENOCIDE | Throat | @zenocide_TTORHC
| SLAVEARTS®︎ | Designer | @SlaveArts
| UNCIVILIZED GIRLS MEMORY | Mastermind | @UNCIVILIZED_GM
| 9/19 欅坂46 ARENA TOUR 2019 in TOKYO DOME
| 猫を飼い始めました(名前はオレオくん)
| Nike Shox TL Triple Black
もうすぐ“終わり”だ。終わるのは気持ちよくて、気持ちいいのは少し怖い。
思えばこの季節は毎年何か焦燥感のようなものを憶えていたような気がする。みんなどこか気持ちよさそうで、自分も少し気持ちいいような気がして。他者と同等の快楽を得ることの怖さと、抗えない享楽と。
“終わり”はだれが決めるんだろう。
平成の“終わり”は平成天皇自らが決めたらしい。過去の元号の“終わり”は天皇の死を契機にしていたはずなので、天皇自らが決めたのではなく天皇の死を確認した後(もしくは死期が近いと判明した後)誰かが決めていたんだろう。いつだって自ら“終わり”を決められるのは素晴らしいことだ。
ドゥルーズの死について、浅田 彰は次のように語っている。
ドゥルーズの死についても似たような感じがするな。窓から飛び下りて自殺したなんていうとすごくドラマティックに聞こえるけど、長年喘息で苦しんで、ここ数年は人工呼吸器で生きてたような人なんだから、それでも仕事ができる間は仕事をするけれど、もうできなくなったら終わりを選んでいいのだという、ほとんどストア派的な行為なんじゃない? 古代ローマのストア派はお風呂で血管を切ったわけだけど、それも出来ないから、手近な窓からふっと身を投げたというだけで……。
この文章を参照するのであれば、端的に平成は自殺したと言えるだろう。
終わり / 始まりの2項対立を実感として知ったのはいつだったろう。祖母の家で飼っていた犬のアキチャンがある夏の里帰りから姿を消した日だったか。多重債務の後に近所のスナックに勤務していた10代の女を孕ませた父が母と離婚した日だったか。アキチャンには二度と会えないが、父との共同生活との終わりは新た苗字とともに転居先での新生活の始まりを意味していた。
そういえば最近僕のことを“玉野君”と呼ぶ友人が増えた。それなりに変わった苗字であるはずだが、現姓となって以来、なぜか親しい友人からは下の名前で呼ばれることが常であった。自分自身なんとなく自らのこの2個目の苗字にそれほどの愛着を持っておらず、両親が少なくともその時期は愛情と共に名付けてくれた“勇希”という名前で呼ばれることのほうを歓迎していたと思う。もうすぐ玉野姓の人間を1名増員させる予定がある。苗字のもつ連続性に能動的に加担してしまったことと、前述の友人たちによる2人称の変化に、関連性を少しでも見出した気になってしまっている自分のナルシシズムが少し恥ずかしい。
2019年が終われば2020年が始まると、誰もがそう信じて疑わない。デフォルトでインストールされている終わりと始まりの円環構造に、自らが内在していると当然そう思っている。世界の終わりをどころか、今自らが抱えている不安の終わりすら見えない僕には資本主義の終わりを想像することは当分できそうにない。終わらないと始まらないというアポリアに僕だけが捕らえられている。
思えばこの季節は毎年何か焦燥感のようなものを憶えていたような気がするが、その正体は自分自身の“終われなさ”に起因するものだったのかもしれない。
終わるのは気持ちよくて、気持ちいいのは少し怖い。始まりは祝祭を伴うし、お祭りは気持ち悪い。
もうすぐ“終わり”だ。