Review | SAI『瑞典春氷』EP | Ms.Machine 2020 夏


文・撮影 | SAI

| SAI『瑞典春氷』EP

 みなさん、いかがお過ごしでしょうか。梅雨もそろそろ明けますかね。2020年はMs.Machineもソロ活動も意欲的に動いております。

 今月7月3日に、『瑞典春氷』というソロEPをリリース致しました。先日、ライターの渡辺裕也さんにInstagramのライヴ配信でインタビューしていただいたのですが、つい最近リリースしたばかりなのに忘れてしまっていることが多々あって、振り返ってまとめることは重要だな、と思ったので、今回はセルフレビューとさせていただきます。

 EPに収録している曲は、

01. 首都高
02. スミノフ
03. 青い春
04. SISTERHOOD

それとBandcampでのみ聴ける & ダウンロードできる「札幌SLOWBOAT」です。

 私が作詞作曲したのは「首都高」という曲で、トラック2「スミノフ」はDISCIPLINE TYO MOBBことGranuleのヴォーカリスト・光くん、トラック3『青い春』とトラック4『SISTERHOOD』は東金B¥PASSのSOSTONEさんがビートを提供してくださいました。

 来年のことを考えると、コロナの影響でどうなるか全くわからないけれど、やっぱり海外(特に北欧)でライヴしたいと思っていまして、Ms.Machineで行けたら最高だけど、個々の仕事の都合などでなかなか難しいので、ソロでいつでも行けるように制作をはじめたのがEPリリースのきっかけです。でも、現在日本でもお客さんをフルに入れたライヴができない状況ですし、本当にどうなることやらって感じです。うーむ。

 制作する期間、自分の作った「LIER」という曲をもっと良いビートにできないかと友人のラッパーに相談しに行ったところ、じっくり制作してリリースしたほうが良いんじゃないかと言われたりもしたんですが、「スミノフ」の歌詞と同じようにこのタイミングでリリースしたフレッシュ感がベストだったかなあ。と個人的には思ったり。ビートを提供してもらってから、歌詞を書いて、ビートに乗せてみて、ビートの長さなどをエディットしてもらって、それからレコーディング。この過程をDISCIPLINE TYO MOBB君のビートとSOSTONEさんのビートそれぞれ約1週間で行なったのですが、私はそのくらいのスピード感のほうが性に合ってるみたいです。

 そしてなんと!今月号の『音楽と人』にレビューが掲載されているのでチェックしていただけると嬉しいです!

SAI
背景と服が完全に同化してますね……(笑)

| Ms.Machine 2020 夏

 Ms.Machineも今年は意欲的に活動していまして、先週末は「KOKOO RECORDS」オーガナイズの「EDOMAE Live Stream」に出演しました。こちら7月26日まで視聴 & 投げ銭ができるようなので、お見逃しなく!共演者はSisters In The VelvetThe Cabinsでした。最近、少し下の世代のバンドと共演する機会が増えてきたのですが、Ms.Machineに気づいてくれる女性ファンが少しずつ増えてきて、とっても嬉しいです。そのために私は歌ってるところがやっぱりあるので。

 秋葉原 CLUB GOODMANでライヴするのは初めてだったのですが、ヴォーカルのエフェクトがよく効いていたし、モニターからの返しもよく聞こえるハコでしたね。。色々な場所で経験するのは大事だと改めて思いました。なくなってしまうの悲しいですね。。

Ms.Machine

 そして今週末の7月26日は、ヘヴィメタルやハードコア・パンクのカルチャーをメインに紹介しているアメリカのオンライン・マガジン「CVLT Nation」がオーガナイズした配信ライヴが公開されます。これは5月後半にCVLT NationのMeghanから

“We’ve launched a livestream and premiere series called CVLT Nation Live through our Youtube channel and we’re hoping MS MACHINE wants to be a part of it!

The idea is to not only showcase your project for our global audience, but also to give people something to look forward to in these dark times where live shows have been wiped out! The underground thrives off connection, and we want to keep that going in whatever way we can.


If you’re releasing a new record and/or have new music to premiere this is a great way to promote it!”

とのメール(要約するとCOVID-19でライヴ・パフォーマンスができず、アーティストが大変な時期なので、CVLT NationのYouTubeチャンネルで配信しないか?新しいレコードをリリースしたり、新しい音楽を初公開したりする場合、良いプロモーション方法にもなると思う!という内容)があって実現したのですが、BandcampにせよTuneCoreにせよ、COVID-19で大変な時期にアーティストをサポートしてくれるのは本当に嬉しいし、ありがたいですね。

 撮影は小岩 BUSHBASHにて。カメラマンは大石規湖さんです。MOONSCAPESONOAKLONNSLSTNGTも撮影が同じ日でした。公開が楽しみです!

 そしてそして、7月中にはシングル『LAPIN KULTA』のMVがレーベル「SPEED」からリリースされます。SPEEDは、今年2月に私とベーシストのRISAKOでインタビューしたPsychoheadsの1stシングル『Bad Tuning』とMVもリリースしているので、こちらも楽しみです:)

 コロナの影響で、今までにない頻度でライヴを撮影しているのですが、自分とメンバーのパフォーマンスが客観的に見られて、次に活かせるので、その点においてよかったなあと思ったりしています。でもやっぱり早くお客さんがいるライヴがしたいですね。。!

 そして最後に。まだ詳細は秘密ですが8月半ばにソロのライヴ出演予定もあります。配信ではないライヴ・イベントは3月ぶりかな?とても楽しみです!Twitterで告知致しますので、こちらもお見逃しなく!

SAI
https://jaghetersai.tumblr.com/
https://twitter.com/jaghetersai

SAI | Photo ©︎SAIMs.Machineのヴォーカリスト / リリシスト。

2015年にバンドMs.Machineを東京にて結成。近年ではTOTAL CONTROLやUBIKといったオーストラリアのポストパンク・バンドと共演。NYのメディア・コレクティヴ「8ball」のチャンネルにライブ出演するなどボーダーを越えて活動している。2020年4月には4thシングル『Lapin Kulta』をリリース。

ソロでの活動では『Dröm Sött』を2019年8月にリリース。同年にフィリピンのバンドTHE MALE GAZEと共演。中国の写真家Ren Hangの作品やインディペンデント・マガジン「CONTACT HIGH ZINE」にモデルとして参加。石原 海監督の映画『ガーデンアパート』に出演している。